意見書(私学助成の充実強化を求める意見書)平成24年9月定例会
発議第15号
意見書
私学助成の充実強化を求める意見書
私立学校は、それぞれの建学の精神のもと、常に時代の進展と社会の要請、子供たちの学ぶ意欲にこたえる特色ある教育を積極的に実践し、公教育の振興・発展に大きな役割を果たしている。
しかしながら、少子化による児童生徒数の大幅な減少や社会経済情勢の変化、さらには施設設備の一層の安全性確保が求められていることなど、私立学校を取り巻く環境はこれまでになく厳しい状況に直面している。
また、一方では、高等学校等就学支援金制度により、教育費の保護者負担の軽減が図られたものの、依然として公私間における公費支出と保護者負担に大きな格差があり、子供たちの学校選択の自由、教育の多様性や機会均等などを保障する面からも、その是正が喫緊の課題となっている。
さらに、東日本大震災の教訓から、学校施設の耐震化は急務であり、これが停滞している私立学校に対する支援が必要である。
公教育の将来を考えるとき、公私相まっての教育体制が維持されてこそ健全な発展が可能となり、個性化・多様化という時代の要請にもこたえ得るものであり、そのためには、私立高等学校等における教育条件の維持向上と保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、私立学校の経営の健全性を一層高めていくことが強く求められている。
よって、国におかれては、私立学校教育の重要性と現状を認識し、教育基本法第8条及び教育振興基本計画の趣旨にのっとり、私学助成制度に係る国庫補助制度の堅持並びに財源措置の一層の充実強化を図られるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成24年10月3日