意見書(地方財政の充実・強化に関する意見書)令和5年6月定例会
発議第5号
意見書
地方財政の充実・強化に関する意見書
今、地方公共団体には、急激な少子・高齢化に伴う医療・介護など社会保障制度の整備、子育て施策、人口減少下における地域活性化対策はもとより、デジタル化、脱炭素化、物価高騰対策など、極めて多岐にわたる役割が求められている。
しかし、現実に地域公共サービスを担う人材は不足しており、疲弊する職場実態にある中、新型コロナウイルス、また多発する大規模災害への対策も迫られており、増大する行政需要に十分対応し得るのか、大きな不安が残されている。
このため、2024年度の政府予算と地方財政の検討に当たっては、歳入・歳出を的確に見積もり、地方財政の確立を目指すよう、次の事項について措置されるよう強く要望する。
1 社会保障の維持・確保、人への投資も含めた地域活性化、デジタル化、脱炭素化、防災・減災、物価高騰対策、地域公共交通の再構築など、増大する地方公共団体の財政需要を的確に把握するとともに、それを支える人件費を含めて、十分な地方一般財源総額の確保を図ること。
2 地方交付税の法定率を引き上げるなどし、臨時財政対策債に頼らない、より自律的な地方財政の確立に取り組むこと。また、地域間の財源偏在性の是正に向けては、所得税や偏在性がより小さい消費税を対象に国税から地方税への税源移譲を行うなど、より抜本的な改善を行うこと。
3 引き続きの新型コロナウイルス感染症対策として、5類移行後におけるワクチン接種体制や保健所も含めた医療提供体制について、十分な財政措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年7月4日