本日は,平成26年8月の土砂災害で甚大な被害が発生した広島市の安佐南区,安佐北区の被災地を視察しました。
昨年5月に緊急事業57箇所がすべて完了し,その他の防災施設も計画的に整備を進めているところですが,これから本格的な梅雨時期を迎えることから,改めて被災地の現状と復旧状況を確認するために視察を行いました。
まず,安佐南区の八木・緑井地区では,被災された皆さんの憩いの場となっている復興交流館モンドラゴンを訪問し,土砂災害防止の啓発や伝承活動などについてお伺いしました。
その後,広島市の復興まちづくりビジョンに位置づけられている道路新設事業や,国土交通省による砂防事業の現場を視察しました。
続いて,安佐北区の可部東地区では,県が施工する砂防事業や治山事業の現場を視察し,ハード整備の進捗状況を確認するとともに,自治会の皆さんから状況をお伺いしました。
三入南・桐原地区では,昨年8月に地元の方々により建立された「ぼうさい碑」を見学しました。この石碑には,災害の痕跡や復興を願う児童の文集が掲示されています。このように,子供達と地域が一体となって災害を後世に伝承する活動が行われていることに敬意を表したいと思います。その後,県が実施する急傾斜地崩壊対策事業や砂防事業の現場視察を行いました。
本日の視察を通じて,改めて住民の皆さんの安全・安心の確保に向けたハード整備が着実に進んでいることを確認できました。また,地域の皆さんによる災害の記憶の伝承の取組にも大変心強く感じました。県としては,引き続き,国や広島市と連携し,被災地の一刻も早い復旧・復興に努めてまいります。また,これから本格的な梅雨時期に入ることから,被災地域を含め県民の皆様には,土砂災害の恐れのある箇所や避難所・避難ルートの確認など,災害への備えをお願いしたいと思います。