平成２２年１０月２３日（土曜日）　県政知事懇談で府中市を訪ねました

　今日は，県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」として，府中市を訪れました。

　はじめに，上下町の白壁の町並みを見学に伺いました。上下町は，石州街道の宿場町，石見銀山からの銀の中継地，江戸幕府の天領等として古くから栄えた街です。江戸末期から明治にかけて建てられた民家や，豪商・財閥の屋敷など，歴史と文化が薫る町並みです。私が見上げている看板は銅製で９０年の歴史があるもの，また昔は両替商がたくさんあったとのことで，銀山街道の重要な中継地としての名残がたくさん残されています。

　次に，上下町井永の池田牧場を訪問しました。こちらでは，池田さん家族で酪農経営されており，生乳出荷のほかにも，ソフトクリームや生キャラメル等の乳製品の商品化，レストランやペンション経営にも取り組んでいらっしゃいました。さらに，酪農教育ファームの認証も取得され，小学生を対象とした搾乳体験，チーズ作り体験等の酪農体験学習を積極的に実施されています。こうした酪農体験施設が，都市部の近くにあるというのは体験機会も増えて良いことだと思います。いただいたソフトクリームは牛乳を飲んでいるようにさわやかな味でした。

　次に，府中市出口町にある府中味噌の製造工場を訪問しました。府中味噌は，江戸時代後期以降，府中が交通の要衝であったことなどから，参勤交代を通じて全国に広まったとされています。こちらの会社では，海外への販路拡大に力を入れておられ，輸出先の嗜好に合わせた商品が高く評価されているそうで，府中味噌という伝統産品を積極的アピールしておられることは大変心強く思います。

　最後は，府中市土生町にある「府中市こどもの国」を訪れました。児童健全育成の拠点施設として府中市が整備されたこちらには，幼児等が親子で遊べるプレイルームや演劇を行えるシアター等，幼児や児童等を対象とした多彩な施設があります。子ども同士のみならず，親同士が仲良くなり情報交換を行うことができ，さらに学区や地域を超えた交流が深まるという点でも素晴らしい施設だと思います。

　午後から，府中市文化センターで，県政知事懇談を行いました。今回，お二人の参加者の方から「私は今，幸せです」とお話いただきました。お二人がおっしゃるには，府中地域は，地域の方々のつながりが強くみんなが自分を気にしてくれている，特に，子育てについては行政のサポートもしっかりしており，子どもが安心できる存在が親以外にもたくさんいる町，気負うことなく伸び伸びと子育てに取り組めるところ，とのお話がありました。その他の参加者の方からも，府中地域の古きよき歴史・文化，そして町自体が好きである，心の故郷として，更に魅力をアップした町になりたいという強い思いが伝わってきました。