第2部    環境の現状と県の取組
 
第4章   環境の保全と創造のための基礎づくり
第1節   自主的な環境配慮を実践する人づくり
1   環境関連情報の総合的な提供,環境保全思想の普及啓発
2   環境教育・環境学習の推進
3   県民の実践活動に対する支援
4   事業者等による環境配慮の促進
5   環境保全活動の顕彰
 
第4章 環境の保全と創造のための基盤づくり
 
 今日の環境問題は,私たち一人ひとりの日常生活や事業活動と深く関わっていることを理解・認識し,県民の皆さん一人ひとり・NPOなどの団体・事業者・行政等のあらゆる主体が参加して,公平な役割分担のもとに,自主的積極的に環境に配慮した行動に取り組むことにより,現在及び将来の県民が健全で良好な恵みを受けられる環境を保全・創造します。
 
第1節 自主的な環境配慮を実践する人づくり
 
1 環境関連情報の総合的な提供,環境保全思想の普及啓発
 
現状と課題
 
 県民一人ひとりが環境への負荷の少ないライフスタイルのあり方や自然の尊さに対する理解と認識を深めるため,「環境の日」ひろしま大会等を通じて,環境保全思想の普及啓発に努めてきましたが,実際の行動には,まだ十分に結びついていない状況にあるため,引き続き,様々な機会を通じた普及啓発を推進する必要があります。
 また,県民が自主的に環境に配慮した生活・行動を選択できるよう,環境保全行動等に関する情報を各種媒体を通じて総合的に提供する必要があります。
 
[施策の方向]
様々な機会を通じた普及啓発の推進
散在する情報の総合化と積極的な提供の推進
 
施策の展開
 
 環境保全施策を円滑に推進するとともに,県民一人ひとりが人間と環境のかかわりについて理解と認識を深め,環境に配慮した生活・行動を選択できるよう,身近な地域環境の状況,行政の施策,環境教育,学習の取組事例,グリーン・コンシューマーリズムなどの自主的な環境保全行動等に関する情報を収集・整理し,広報誌やホームページなどの各種媒体を通じて総合的に提供します。
 環境月間行事の一環として「環境の日」ひろしま大会を開催するとともに,「河川愛護月間」,「みどりの週間」等の様々な機会を通じて,県民参加による各種の行事を開催し,環境保全思想の普及啓発を推進します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
環境月間行事の実施[循環型社会推進室]
 6月5日の「環境の日」及び6月の「環境月間」において,広く県民に環境保全についての理解・関心や積極的な環境保全活動への意欲を高めるため,国,市町村,民間団体等の協力のもとに,各種事業を実施します。
[平成15年度事業実績]
事業名 内容 場所 月日
「環境の日」
ひろしま大会
表彰式
ひろしま環境賞,環境月間ポスター
 
広島市こども文化科学館 6月1日
主催 「環境の日」ひろしま大会実行委員会
(広島県,広島市,ひろしま地球環境フォーラム,(財)広島県環境保全公社)
環境活動展示 企業,団体,行政による環境活動展示 ハノーバー庭園 6月1日
新エネルギー展 新エネルギーに関する展示 ハノーバー庭園 6月1日
瀬戸内海
環境活動展示
住民団体等の先進的な環境保全活動を紹介 ハノーバー庭園 6月1日
水の大切さ
大発見
芦田川についての学習,
芦田川リバーウォーク
(野鳥観察会)
芦田川 6月7日
環境月間
ポスター展
児童・生徒から募集した環境月間ポスターの入賞作品を展示
(巻頭に特選作品を掲載)
広島県庁 
福山市役所 
県備北地域事務所
6月2日〜30日
畜産経営環境保全運動 資源循環型畜産推進指導協議会の開催,畜産農家巡回指導の実施 県内全域 6月中
広報活動 テレビ,ラジオ,広報紙,懸垂幕及びポスター掲示などにより県民への環境保全意識の普及啓発を実施 県内全域 6月中
リフレッシュ
瀬戸内
瀬戸内海沿岸と海域での清掃活動 県内瀬戸内海沿岸と海域 6月1日〜7月31日
[平成16年度事業内容] 引き続き,実施します。
平成16年度環境月間ポスター入賞者
特選(県知事賞)
ポスター特選作品 ポスター特選作品 ポスター特選作品
広島県立
府中高等学校2年
東広島市立
八本松中学校3年
東広島市立
西条小学校6年
江草 静花 村上 友香 猪谷 孝太
 
環境ホームページの開設・運営[環境局]
 県民・事業者等の環境配慮への自主的な取組を促進させるため,インターネットを通じた環境情報の発進を行います。
[平成15年度事業実績] 環境ホームページ「エコひろしま」を開設し,迅速で分かりやすい環境情報の発信に努めました。(http://www.pref.hiroshima.lg.jp/eco/
[平成16年度事業内容] 環境ホームベージ「エコひろしま」を引き続き運営し,迅速で分かりやすい環境情報の発信に努めます。
 
廃棄物抑制啓発広報事業[循環型社会推進室]
 ひろしま地球環境フォーラムとの連携のもと,環境月間の「ゴミ減量・リサイクル週間」(5月30日〜6月5日)や環境の日(6月5日)頃集中的にテレビを通じて県民へ廃棄物抑制,環境配慮の取組を促す啓発広報を行います。
[平成15年度事業実績] 6月の環境月間にひろしま地球環境フォーラムとの連携のもと,テレビを通じて県民へ廃棄物抑制,環境配慮の取組を促す啓発広報を行いました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,ひろしま地球環境フォーラムとの連携のもと,啓発広報を行います。
 
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2 環境教育・環境学習の推進
 
現状と課題
 
 地域社会のあらゆる場において,総合的で実践を伴う環境学習・環境教育が適切かつ活発になされるよう,学校教育や社会教育での取組の充実,そのための指導者の育成,拠点整備などを行う必要があります。平成10年度に学習指導要領が改訂され,体験による問題解決能力の向上を目指した環境教育の充実が図られるようになりました。人間活動と環境との関わりについての総合的な理解と認識の上,環境の保全に配慮した望ましい働きかけのできる能力や思考力,判断力を身につけ,環境への責任ある行動がとれる態度を育成することを目的に,各学校において環境教育が行われています。平成14年度公立小・中学校における教育課程の編成状況等調査によると,環境をテーマとした学習は,約89%の公立小学校と,約62%の公立中学校において実施されています。
 県では,県民の自主的な環境保全実践活動に対して,適切な指導,助言を行うことができる「環境保全アドバイザー」等を育成しています。
 今後は,環境教育・環境学習に関する情報提供,研修,交流等の機能を備えた拠点施設を整備するとともに,既存施設のネットワーク化を推進するなど,機能強化を図る必要があります。
 
図表4-1-1環境保全アドバイザー登録者数
資料:県循環型社会推進室
 
[施策の方向]
環境教育・環境学習の機会の充実
環境教育・環境学習のためのプログラムの整備と指導・助言等を行うことができる人材の確保
環境教育・環境学習拠点の整備
 
(1) 教育や学習の場ごとの世代に応じた環境教育・環境学習の推進
 
 平成10年度に策定した「広島県環境学習基本方針」に基づき,幼児から高齢者まで,世代に応じた環境教育・環境学習を,家庭,学校,地域社会,職場などの多様な場で総合的に推進します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
 
こどもエコクラブの支援[循環型社会推進室]
 小・中学生が自主的に環境保全活動を行う「こどもエコクラブ」について,地域環境に関する具体的な取組・活動が展開できるよう,支援情報を提供するとともに,市町村の協力を得てこどもエコクラブ参加メンバーの増大を図ります。
[平成15年度事業実績] 市町村担当者と連携して情報提供に努め,107団体のこどもエコクラブのメンバー1,772人による活動が行われました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,情報提供に努めます。
 
ひろしま教育の日」の授業の実施[循環型社会推進室]
 県保健環境センターにおいて,小学校及び中学校を対象に,地球温暖化防止や川の水生生物調査等に関する環境学習を実施します。
[平成15年度事業実績] 小中学校各1校を対象に,クイズや実験を交えて地球温暖化やごみ問題,川の生き物調査や水の浄化方法等についての環境学習を行いました。
[平成16年度事業内容] 授業応募校の希望に応じた体験型の環境学習を実施します。
 
中国山地やまなみ大学推進事業[地域づくり推進室]
 豊かな自然,歴史,文化に恵まれた中国山地を県民の生涯学習や環境教育,安らぎの場として活用し,持続可能な活力ある中国山地を実現させるとともに,中山間地域と都市部との交流,共生関係の構築を目指す取組を行います。
[平成15年度事業実績] やまなみ大学講座主催者研修会や,児童・生徒を対象とした総合学習楽科の実践を通じ,地元指導者を育成しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,やまなみ大学において,環境教育プログラムを実践します。
 
子どもの体験活動奉仕活動推進事業[生涯学習課]
 子どもたちに,多彩な地域活動の機会と場を提供し,また,様々な機関との連携のもと,野外体験活動,農業体験活動,環境学習,世代を超えた交流活動など子どもたちにとってより魅力的な体験活動が行われるように,様々な取組を総合的に推進します。
[平成15年度事業実績] 体験活動やボランティア活動に関する情報を提供する「体験活動ボランティア活動支援センター」の設置推進と情報提供システムを構築するとともに,体験活動のリーダーを養成しました。体験活動,ボランティア活動支援センターを設置した市町村数(平成14年度12→平成15年度27)
[平成16年度事業内容] 引き続き,情報提供システムの構築及びリーダー養成をします。
 
平成16年度に講じる施策(新規)
 
環境保全活動・環境教育推進方策策定事業[循環型社会推進室]
 「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」に基づく国の基本方針を参考に,県の自然的・社会的条件に応じた事業実施計画を策定します。
 
(2) 環境教育・環境学習の機会の充実
 
 環境学習・環境教育に取り組む民間団体や事業者の増加とともに,学習や教育の機会が増加している状況を踏まえ,引き続き自然観察会などのイベントや,環境問題に関する講演会・ワークショップの開催など,様々なタイプの環境学習の機会の一層の充実を図ります。
 一人でも多くの県民が参加できるよう,県が実施する環境教育・環境学習に関する情報はもとより,民間事業者やNPO団体等の行事等に関するものも含めて情報提供に努めます。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
海洋環境こどもクルーズの実施[循環型社会推進室]
 海洋から環境を見つめなおしてもらうため,第六管区海上保安本部と共催で,小学生を対象に巡視船への体験乗船や水の分析等の環境学習を実施します。
[平成15年度事業実績] 小学生80名の参加を得て,地球温暖化とエネルギーに関する環境学習,パックテストを利用した水質検査を実施するとともに,巡視艇で広島港内をクルーズし,海洋環境の観測を行いました。
[平成16年度事業内容] 身近な環境問題を盛りこんだクルーズを計画しています。
 
環境講演会の開催[循環型社会推進室]
 ひろしま地球環境フォーラムや環境にやさしいひろしま県民会議と共催し,地球環境等に関する講演会を開催します。
[平成15年度事業実績] 地球温暖化や環境関連法令に関する講演会(2回)や,エコドライブ,グリーン購入,バイオマス(3回)をテーマとした講演会を開催しました。
[平成16年度事業内容] 関係団体等と連携し,時勢に応じたテーマ,内容の環境講演会を実施します。
 
環境保全セミナーの開催[循環型社会推進室]
 県地域事務所で,地域住民を対象に,環境に対する関心と理解を深め,環境保全活動への意欲を高めるため,環境保全セミナーを開催します。
[平成15年度事業実績] 水生生物調査など,小学校児童を対象にした「水辺教室」を開催し,37名の参加を得ました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,環境保全セミナーを計画します。
 
水産少年教室の開催[水産振興室]
 小学校高学年を中心に,稚魚の放流など栽培漁業の体験学習を実施し,漁業への理解を深めるとともに,資源の大切さを啓発します。また,海浜で磯の生物の採取を行い,身近な海域の環境とふれあう機会を持つことによって,海洋環境への理解を深めます。
[平成15年度事業実績] 大竹市阿多田島小学校ほか20地区で,稚魚の放流など栽培漁業の体験学習を実施し,1,137人の参加を得ました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,大竹市阿多田島小学校ほか22地区で同様の行事を実施し,漁業への理解と環境の大切さを啓発します。
 
森林環境教育推進事業[森林保全室]
 次代を担う子どもたちの身近な森林における森林体験活動等を推進するため,行政・森林所有者・教育関係者等との連携・協力による普及啓発を実施します。
[平成15年度事業実績] 君田村で,森林セミナーの開催,体験プログラム作成及び指導者養成講座の開催等を実施しました。
[平成16年度事業内容] 高校生を対象とした,森林・林業体験活動の実施を油木町で計画しています。
 
環境教育研修会の開催[生涯学習課]
 県内各地域で環境教育を推進する指導者を対象に研修会を開催し,次代を担う子ども達に,地球環境の大切さや,かけがえのない生命の価値をつかませていく取組を推進します。
[平成15年度事業実績] 県立少年自然の家,青年の家において,子どもたちの野外活動や自然体験活動を支援する指導者の養成を目的とした研修会を開催し,延べ130名の参加を得ました。
[平成16年度事業内容] 福山少年自然の家では,学校等の自然環境教育の推進のため,森の環境をテーマとした「NEEDSプログラム」を開発・提供します。
 
環境ホームページの開設・運営[環境局](再掲)
⇒詳細は,こちら
 
平成16年度に講じる施策(新規)
 
地球温暖化防止に係る環境学習推進事業[環境政策室]
 学校教育に重点を置いた環境学習を推進するため,学校における教育活動を通して学習教材を開発するとともに,この教材を活用して家庭や地域が一体となって学習するしくみづくりを行います。
 また,学校での取組を全県的に広めるため,マスメディアを通した普及啓発を行います。
 
(3) プログラムの整備
 
 家庭,学校,地域社会,職場,環境学習拠点など,それぞれの場に応じた環境教育・環境学習プログラムや副読本の整備を推進します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
指導指針の提示[指導第一課]
 児童生徒に自然に対する豊かな感性や環境に対する関心等を培い,環境や自然と人間とのかかわり,環境問題と社会経済システムの在り方や生活様式とのかかわりについて理解を深め,環境保全や環境の創造を具体的に実践する態度を身に付けるための指導指針を定め,学校における環境教育を推進します。
[平成15年度事業実績] 「省エネルギー教育推進モデル校((財)省エネルギーセンター)」に広島市立千田小学校,呉市立片山小学校,呉市立港町小学校,東広島市高屋東小学校,東広島市立御薗宇小学校,安浦町立三津口小学校,安浦町立安登小学校,安浦町立内海小学校が,「環境のための地球学習観測プログラムモデル校(文部科学省)」に呉市立港町小学校が指定されました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,「環境のための地球学習観測プログラムモデル校(文部科学省)」に呉市立港町小学校が指定されます。
 
(4) 人材の育成
 
 身近な環境調査やリサイクル活動,講習会,学習会の開催など,県民の自主的な環境保全実践活動に対して,適切な指導,助言を行うことができる「環境保全アドバイザー」等を育成するとともに,実効性ある活動を確保するための研修等を実施します。
 地域の自然資源や生物に造詣の深い人や自然公園指導員等の協力を得るなど,環境教育の指導体制を充実します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
環境保全アドバイザーの育成[循環型社会推進室]
 身近な環境調査やリサイクル活動,講習会,学習会の開催など,県民の自主的な環境保全の実践活動に対して,適切な指導,助言を行う環境保全アドバイザーの資質を向上させるため,情報提供するとともに,事後研修を実施します。
[平成15年度事業実績] 環境講演会や関連の行事について情報を提供するとともに,省資源・省エネルギーに関する事後研修会を実施しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,関連の情報提供を行うとともに,県民への指導,助言に役立つテーマを取り上げた事後研究会を開催します。
 
県立大学・大学院での教育・研究[大学企画管理室]
 各県立大学で環境教育に関する科目をカリキュラムに取り入れ,また環境関連の研究を実施することにより,県立大学の学生に対する教育・研究による環境問題に関する意識を醸成します。
[平成15年度事業実績] 広島県立大学で「総合科目8,地学,生物資源学部専門科目の一部」,県立広島女子大学で「環境論,生活環境学科専門科目の一部」,広島県立保健福祉大学で「生活環境科学」といった環境に関する科目を実施しました。また,広島県立大学で「塩素系環境ホルモンの新規分解法」,県立広島女子大学で「環境・生体試料分解システムの開発」,広島県立保健福祉大学で「住環境(介護保険関連)」等の環境関連の研究が実施されました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,環境に関する科目や環境関連の研究の実施により,学生の環境問題に関する意識を醸成します。
 
教員研修の推進[指導第一課]
 児童生徒の発達段階に応じ,地域の特色を生かした学校独自の学習プログラムを創造することができるよう,様々な研修機会をとらえ,教員の環境に関する専門的な知識や技能の向上を図ります。
[平成15年度事業実績] 初任者を対象に,環境教育をテーマとした講座を開設し実施しました。また,森林環境教育研修,環境教育担当教員講習会,第6回全国環境学習フェア,環境教育リーダー研修へ参加しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,講座や研修により,教員の環境に関する知識や技能の向上を図ります。
 
平成16年度に講じる施策(新規)
 
環の応援団サポーター養成支援事業[循環型社会推進室]
 廃棄物抑制などの環境教育や環境保全活動の実践を指導できる教育職員を育成するための研修を実施し,学校における環境教育が拡大するよう支援します。
区分 概要
受講対象者 県内の小・中学校で環境教育に意欲のある教育職員
・西部地区,東部地区各15名程度
研修期間 夏休み期間中の4日間
研修内容 講義型研修・体験型研修を通じて,環境基礎知識の習得・廃棄物処理の現状把握等をしたうえで,実践型プログラムを策定。
授業実践後 研修中に策定したプログラムを2学期の授業で実践した後,実践内容について評価・検証を行う。
その他 授業実践に必要な教材について,受講者一人あたり,5万円を上限に支援する。
 
(5) 環境教育・環境学習拠点の整備・充実
 
 環境教育・環境学習に関する情報提供,研修,交流等の機能を備えた拠点施設を整備するとともに,既存施設のネットワーク化を推進するなど,機能強化を図ります。
 雨水利用システム等の環境に配慮した設備を有する公共施設やごみ処理施設等の生活環境施設及び試験研究機関等を環境学習・教育の施設として積極的に活用します。
 子どもから大人までが森林などの自然とのふれあいのなかで環境について学ぶことのできる各種の自然体験施設を整備・充実します。
 県立の自然公園や野外レクリエーション施設について,環境学習の拠点としての機能を強化します。(再掲)
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
自然公園等施設整備事業[自然環境保全室](再掲)
→詳細はこちら
 
びんごエコタウン環境学習機能の整備[循環型社会推進室]
 関係市町村の協力のもと,びんごエコタウン構想における環境教育・環境学習の拠点としての機能の整備を図ります。
[平成15年度事業実績] 福山市を中心として,環境学習機能の整備に向けた実施計画を策定しました。
[平成16年度事業内容] 実施計画を推進します。
 
森林環境教育推進事業[森林保全室]
 次代を担う子どもたちの身近な森林における森林体験活動等を推進するため,活動のフィールドとなる森林や施設の整備等を実施します。
[平成15年度事業実績] 千代田町外2町村で森林フィールド,管理道路,衛生施設の施設整備等を実施しました。
 
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3 県民の実践活動に対する支援
 
現状と課題
 
 環境保全行動に対する意識は年々高まっているものの,実際の行動にはまだ十分に結びついていない状況にあるため,日常生活における県民の自主的かつ積極的な取組を促進する必要があります。
 県では,県民の自主的な環境保全活動を促進し参加の機会の拡大を図るため,各地で行われている取組に関する情報提供を行うとともに,地域での緑化活動や美化運動などを行っている団体等の活動支援,「環境保全アドバイザー」の派遣などによる環境保全活動拡大に向けた支援を行っていますが,一層の充実を図る必要があります。
 
図表4-1-2 こどもエコクラブ数,メンバー数 図表4-1-3 緑の少年団,団員数
資料:県循環型社会推進室 資料:県森林保全室
 
[施策の方向]
 県民の実践を促す情報提供の充実,双方向交流の促進,参加機会の拡大
 県民の実践活動に対する支援の充実
 
施策の展開
 
(1) 環境保全活動に関する情報の提供
 
 環境保全の意識が県民一人ひとりの環境に配慮した実際の行動に結び付くよう,家庭,地域,職場など,それぞれの活動の場において取り組み可能な具体的な実践事例に関する情報を提供します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
環境保全活動の情報交換[循環型社会推進室]
 環境保全に向けた自主的な県民運動を推進するために,環境にやさしいひろしま県民会議構成団体で情報交換します。
[平成15年度事業実績] 取組状況をアンケート調査し,総会等で参加者に配布しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,情報交換等を行います。
環境ホームページの開設・運営[環境局](再掲)
→詳細はこちら
 
(2) 環境保全活動への参加機会の拡大
 
 環境保全活動への参加意欲がある県民の具体的な行動を促すため,地域での緑化活動や美化運動などを行っている団体等の活動支援するなど,誰もが参加できる多様な活動の場の拡大を促進します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
せとうち海援隊支援事業[環境調整室](再掲)
→詳細はこちら
 
「環境の日」ひろしま大会における環境活動の展示[循環型社会推進室]
 6月の環境月間に開催する「環境の日」ひろしま大会において,県民,事業者,行政による環境活動展示を実施し,展示コーナー,体験コーナー,フリーマーケット等を通じて,広く県民に,各主体の取組を紹介します。
[平成15年度事業実績] 26団体(事業者17,民間6,行政3)が参加し,環境学習・環境保全活動等を紹介しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,広く県民に環境活動等を紹介します。
 
グリーン・ツーリズムの推進[経営構造室]
 農山漁村で育まれた自然・景観・文化・歴史等のストックを生かしたグリーン・ツーリズムは,中山間地域の活性化や,都市と農山漁村の相互理解促進の重要な施策として積極的な推進が求められているため,これを具体化するための事業を実施します。
[平成15年度事業実績] グリーン・ツーリズムに関係する地域住民が参画して,地域の農山漁村資源の再評価を行うワークショップ活動等,地域の自発的な取組を2地区で支援しました。(地域連携システム整備事業)
[平成16年度事業内容] 引き続き,地域の自発的な取組を支援します。(地域連携システム整備事業等)
 
県民参加のみどりづくり推進事業[森林保全室](再掲)
→詳細はこちら
 
里山林整備推進事業[森林保全室](再掲)
→詳細はこちら
 
広島県道路里親制度(マイロードシステム)[道路保全室]
 県の管理する道路において,住民・企業の道路清掃や緑化作業などの活動を,表示板の設置や保険への加入などに対して支援します。
[平成15年度事業実績] 新たに19(総計126)の里親に認定し,8,394人の参加を得て延長214.5kmの道路清掃等を行いました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,制度の周知を図るとともに,活動を支援します。
 
河川清掃等業務委託事業[河川管理室](再掲)
 県が管理する河川において,県民の河川愛護意識の普及・向上を図るとともに,良好な河川環境を保持するため,清掃業務等について市町村を通じて住民団体に委託することとし,清掃活動等を行う住民団体を支援します。
[平成15年度事業実績] 303団体が清掃活動等を行いました。
[平成16年度事業内容] 310団体が清掃活動を行います。
 
河川清掃「クリーン太田川」[河川管理室](再掲)
 太田川流域の河川において,「クリーン太田川実行委員会」の主催により清掃を実施しており,県も河川管理者として積極的に参加し,清掃活動を行う住民団体等を支援します。
[平成15年度事業実績] 約22,000人が参加し,清掃活動等を行いました。
[平成16年度事業内容] 約22,000人が参加し,清掃活動を行います。
 
広島県ラブリバー制度推進事業[河川管理室](再掲)
 県が管理する河川において,河川敷の清掃,除草などの河川美化活動等を行う団体をラブリバー認定団体として認定し,サインボード(活動団体が当該河川で美化活動を行っていることの看板)の設置,傷害・賠償責任保険の加入などを行うことでその活動を支援します。
[平成15年度事業実績] 5団体を認定し,活動を支援しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,制度の周知を図るとともに活動を支援します。
 
都市公園事業[都市整備室]
 世羅高原の風土や優れた自然環境を活用しながら,地域交流や自然とのふれあいを通じ,環境問題に対する意識の向上に資する場として,県民公園を整備します。
[平成15年度事業実績] 世羅高原において県民公園の造成工事に着手しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,県民公園を整備します。
 
緑づくりネットワーク構築事業[森林保全室](再掲)
→詳細はこちら
 
(3) 県民の環境保全活動の拡大に向けた支援
 
 「環境保全アドバイザー」に関する情報提供などにより,県民の自主的な環境保全活動に対する支援を行います。
 次世代を担う年齢層に対する環境教育・環境学習の重要性を考慮し,「こどもエコクラブ」「緑の少年団」をはじめとして,子どもたちの環境保全活動を推進・支援します。
 県民の自主的な環境保全活動のさらなる展開を図るため,活動状況等に関する情報交換の場を設けるなど,取組を実施している個人や団体のパートナーシップ化,ネットワーク化を促進します。
 県民,事業者,行政の各主体間の連携を図り,環境に配慮した自主的行動を促進するため,「環境にやさしいひろしま県民会議」「ひろしま地球環境フォーラム」などの環境保全組織の支援を行い,これらと連携した取組を推進します。
 県民の環境保全のための実践的な取組を喚起し,それを支援することでさらに大きな取組へと拡大を図るため,情報提供・普及啓発,環境教育・環境学習,実践活動の各段階を総合的に支援できる体制の構築に向けて検討を行います。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
せとうち海援隊支援事業[環境調整室](再掲)
→詳細はこちら
 
環境にやさしいひろしま県民会議の支援[循環型社会推進室]
 県民,事業者,行政の56団体で組織する「環境にやさしいひろしま県民会議」が実施する省資源・省エネルギーやリサイクルなどの環境に配慮した取組を進めていくための講習会等の普及啓発事業に対して,県では,「県民会議」事務局として活動を支援します。
[平成15年度事業実績] 各種事業の共同実施,情報提供などを行いました。(コラム参照)
[平成16年度事業内容] 引き続き,事務局として活動を支援します。
■環境にやさしいひろしま県民会議
 
こどもエコクラブの支援[循環型社会推進室](再掲)
 
環境保全アドバイザーの育成[循環型社会推進室](再掲)
→ウ,エの詳細はこちら
 
環の応援団支援事業[循環型社会推進室]
 県内のNPO・ボランティア団体が行う廃棄物抑制等の活動に対して,1/2以内で上限150万円の支援を行います。
[平成15年度事業実績] 県内のNPO・ボランティア団体23団体に支援を行いました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,活動を支援します。
 
緑化研修及び緑化指導相談[森林保全室]
 自然保護思想の啓発や緑化技術の普及を図るため,県民をはじめ公共団体や企業の緑化担当者を対象に緑化に必要な知識,技術の研修を行います。また,緑化思想の高揚及び緑化技術の普及啓発を図るため緑化相談等を実施します。
[平成15年度事業実績] 58回の緑化研修と1,258件の緑化相談を行いました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,研修等を実施します。
 
●コラム●道の里親(マイロードシステム)
 
[活動名] 小梨町ボランティアグループたけのこ会(竹原市)
小梨町ボランティアグループたけのこ会(竹原市)
 広島県道路里親制度(マイロードシステム)
 
[実施主体名]  
 広島県道路保全室
  瀬戸田町高齢者能力開発協会(瀬戸田町)
瀬戸田町高齢者能力開発協会(瀬戸田町)
[目 的]
 マイロードシステムは,道路への愛着心の向上,道路利用者のマナー向上,散乱ごみの減少,行政と民間のパートナーシップの推進が図られることをめざしています。
 
[活動概要]
 マイロードシステムは,広島県が管理する道路を対象に,平成12年4月から開始した「広島県版道路アダプト・プログラム」です。ボランティア活動に意欲を持つ住民・団体,NPO,企業の方々を「道の里親」に認定し,広島県管理道路の一定区間(100m以上)の清掃や緑化などを引き受けてもらう制度です。広島県は,希望に応じて,「道の里親」の名前等を記した「表示板」を道路脇に設置するとともに,清掃・緑化活動中の万一の事故やけがに備えて,傷害保険及び賠償保険に加入しています。市町村は「道の里親」が収集したゴミの処分等に協力します。また,清掃・緑化活動を行ううえで必要な専門的知識を提供するため,マイロードアドバイザー制度を設けています。
 平成16年7月末現在,「道の里親」に登録する個人・団体は136で,区間は約220kmに達しています。
広島県立大野寮(大野町)
広島県立大野寮(大野町)
 
[参加者からのコメント等]
 
●活動を始めたらゴミの多さにビックリ!
 「道の里親」になって早1年が過ぎようとしています。
 初めはゴミの多さに驚いたけれど,散歩の時も掃除をしたら最近はかなり減ってきたと話す人もいます。
 最近ではやっと念願の花を植えることができるようになりました。少しずつきれいになっていくと,頑張ろうという欲が出てきます。苗や肥料購入の資金がもっとあれば,もっと花を植えたいですね。
 緑化で困るのは,道路など危険な場所に生えている草です。危険な場所は行政にお願いしたいですね。無理せずできる範囲内で活動することが大切なのでは。
 「道の里親」の皆さんの悩みはどこも同じではないでしょうか。目の前の問題ばかりに気をとられずに,地域が何を目指すのかをしっかり話し合っていきたいですね。
クリーンロード都図(豊平町)
クリーンロード都図(豊平町)
「栃の木美化グループ」里親インタビューより
 
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4 事業者等による環境配慮の促進
 
現状と課題
 
 県内では,大規模事業者を中心にISO14001の認証取得件数が着実に増加するなど,環境配慮の取組は拡大しています。一方,消費者等においても事業活動における環境経営の状況を重視する傾向が強まっていることから,引き続き,ISO14001の認証取得を促進する必要があります。
 また,今後は,事業者や住民との「環境コミュニケーション」の充実,「環境効率性」の向上に向けた取組のさらなる強化・拡充が求められます。
 
図表4-1-4 ISO14001認証取得事業所数
資料:県循環型社会推進室
 
[施策の方向]
環境負荷の低減に向けた事業者等の自主的な取組に対する多面的な支援の実施
 
施策の展開
 
 事業者においてゼロエミッションなどの考え方に理解が深まり,環境効率性を重視し,環境負荷の低減に配慮した事業活動がなされるよう,「ひろしま地球環境フォーラム」等との連携のもとに環境マネジメントシステムの導入に向けた支援を行います。
 環境マネジメントシステム,環境ラベル,ライフサイクルアセスメイト,環境会計環境報告書,環境適合設計(製品の設計段階から環境配慮を行う)手法等の環境管理に関する事項について,事業者を対象とした情報提供や研修会の開催を推進します。
 中小の事業者における環境保全のための施設整備,低公害車の導入,土壌汚染対策,環境マネジメントシステムの導入等を促進するため,「環境保全資金融資制度」等により支援を行います。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
情報提供・セミナーの開催[循環型社会推進室]
 環境マネジメントシステム,環境ラベル,ライフサイクルアセスメント,環境会計,環境報告書,環境適合設計(製品の設計段階から環境配慮を行う)手法等の環境管理に関する事項について,事業者を対象とした情報提供やセミナーを開催し,環境に配慮した事業活動を行うための仕組みやツールの普及を推進します。
[平成15年度事業実績] セミナー開催(6回)に,109人の参加がありました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,セミナー等を開催します。
 
環境にやさしい企業活動の推進[循環型社会推進室]
 地球にやさしい社会づくりを目指し設立された県内企業・団体主導による組織“ひろしま地球環境フォーラム”の事務局として活動を支援します。
[平成15年度事業実績]
図表4-1-5 ひろしま地球環境フォーラムの主な事業実績
事業名 内容等
1 講演会・セミナー 地球温暖化,環境関連の法令解説など4回開催
2 環境月間
普及啓発事業
「環境の日」ひろしま大会,「環境にやさしいまち福山」事業の実施
3 環境管理
促進事業
環境に配慮した事業活動を行うための仕組み等の普及促進を図るためISO14001規格基礎コースや,環境関連の法規制,LCA,環境会計,環境情報開示,環境ラベル等のセミナー開催
4 環境配慮型
施設視察事業
大崎発電所や福山地区の先進的な環境配慮型施設や取組の視察
5 環境国際
協力事業
開発途上国等から研修員の受入れや,中国四川省への環境保護技術協力員派遣事業の実施
6 地域環境
貢献事業
会員企業の地域貢献活動のホームページによる紹介,学校教員を対象とした会員企業の視察会,こどもエコクラブの支援及び環境カウンセラーの活動支援
7 情報提供事業 会員企業に対して環境情報の提供
[平成16年度事業内容] 引き続き,事務局として,ひろしま地球環境フォーラムの活動を支援します。
 
融資制度等による支援
(ア)環境保全融資制度[循環型社会推進室](再掲)
 中小企業者の環境保全対策を推進するため,中小企業者の公害防止施設の設置や改善,工場・事業場の建替又は移転,低公害車の購入,地球環境保全に資する施設の設置又は改善に要する資金の融資を行います。
[平成15年度事業実績]
預託額 354,170千円
融資実績 件数 6件
金額 90,300千円
3月末貸出残高 754,529千円
融資枠 1,051,000千円
融資比率 71.8%
[平成16年度事業内容] 省エネルギー設備等を融資対象に加えます。
図表 4-1-6 融資条件(H16.4.1)
融資限度額 5,000万円(環境マネジメントシステムの導入は2,000万円)
貸出利率 年1.9%(広島県信用保証協会の信用保証付きの場合は年1.6%)
償還期間 10年以内(うち据置期間3年以内)
環境マネジメントシステムの導入は5年以内,土壌汚染対策は7年以内(据置期間はいずれも1年以内)
 
(イ)広島県市町村振興資金貸付制度[市町村税財政室]
 貸付事業メニューのひとつである,市町村等が実施する余熱エネルギー利用施設の整備などの,地球環境保全対策事業に要する資金の貸付を行います。
[平成15年度事業実績] 貸付実績はありませんでした。
[平成16年度事業内容]
図表4-1-7 貸付条件(H16.4.1)
貸付限度額 対象事業費の75%以内(他の事業も含め当資金の貸付総額は1億円を限度)
貸出利率 貸出期日時点での財務省財政融資資金の利率
償還期間 11年以内(うち据置期間は1年以内)
 
(ウ)農業近代化資金制度[経営構造室]
 農業生産等に伴い生じる環境負荷の低減を図るため,家畜ふん尿処理施設や堆肥舎等を設置する場合,資金の融資を行います。
[平成15年度事業実績] 1件2,000千円
[平成16年度事業内容]
図表4-1-8 融資条件(H16.7.1)
融資限度額 個人:1,800万円,法人2億円,農協等15億円(所要資金の80%以内)
[認定農業者等の特例の場合]
個人:1,800万円,法人3,600万円(所要資金の100%以内)
貸出利率 年1.7%
[認定農業者等の特例の場合]
年1.00〜1.55%
償還期間 15年以内(うち据置3年以内)
[認定農業者等の特例の場合]
15年以内(うち据置7年以内)
(エ)設備資金貸付制度・設備貸与制度[商工金融室]
 
 小規模企業者等設備導入資金助成法に基づき,小規模企業者及び創業者が経営基盤の強化を図るため,公害防止設備を導入する場合,設備資金の貸付・設備貸与を行います。
[平成15年度事業実績] 排水処理設備に対する設備資金貸付(1件・11,690千円)を行いました。
[平成16年度事業内容]
図4-1-9 貸付等条件(H16.4.1)
区分 設備資金貸付制度 設備貸与制度
貸付(貸与)
限度額
4,000万円(貸付対象設備額の2分の1以内) 6,000万円
貸付利率
(貸与損料)
無利子 年1.8%
償還期間 12年以内(うち据置期間1年以内)
 
(オ)中小企業高度化資金貸付制度[商工金融室]
 中小企業が協同組合等を組織して,共同で公害防止施設を設置する場合,構造改善高度化事業として貸付条件を優遇します。
[平成15年度事業実績] 融資実績はありませんでした。
[平成16年度事業内容]
図表4-1-10 貸付条件(H16.4.1)
区分 一般の高度化事業 構造改善高度化事業
貸付限度額 貸付対象施設の設置資金の80%以内
貸付利率 年1.05% 無利子
償還期間 20年以内(うち据置期間3年以内)
 
環境マネジメントシステム導入促進事業[循環型社会推進室]
 事業者においてゼロエミッションなどの考え方に理解が深まり,環境効率性を重視し,環境負荷の低減に配慮した事業活動がなされるよう,ひろしま地球環境フォーラム等との連携のもと,県内の中小企業事業者を対象とした環境マネジメントシステムの導入を促進するためのセミナーを開催します。
[平成15年度事業実績] セミナー開催(9回,198名)のほか,セミナーのテキストとして事例等を豊富に掲載したガイドブックを作成しました。
[平成16年度事業内容]

セミナーの種類を追加し,入門コース,構築実務コース,共催セミナー,出張セミナーとして実施します。

 
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5 環境保全活動の顕彰
 
現状と課題
 
 本県では,環境保全活動への意欲の高揚を図るため,「ひろしま環境賞」「学校環境緑化・学校林等活動コンクール」を実施し,優れた功績を表彰しています。
 
[施策の方向]
 環境保全活動の拡大のための顕彰制度の活用
 
施策の展開
 
 「ひろしま環境賞」などの各種の制度を活用し,顕著な功績のあった個人や団体,事業者,さらには自然再生等の多様な分野で行政との連携が期待されるNPO等の表彰を行い,環境保全活動の拡大を促進します。
 
平成15年度に講じた施策・平成16年度に講じる施策
 
ひろしま環境賞[循環型社会推進室]
 環境保全活動への意欲を高めるため,地域において先覚的・独創的な環境保全活動に積極的に取り組み,環境にやさしい地域づくりに顕著な功績のあった個人または団体に対して,その功績をたたえて表彰します。
[平成15年度事業実績]
<受賞者> BHK(バブコック日立(株)) エコークラブ(呉市)
宮島水族館教育ボランティア(宮島町)
盈進学園中学校環境研究部・高等学校科学研究部(福山市)
エコロジー研究会ひろしま(広島市)
[平成16年度事業内容] 引き続き,表彰を行い環境保全活動の拡大を促進します。
 
学校環境緑化,学校林等活動コンクール[森林保全室]
 青少年の緑化活動及び学校における緑化教育の一層の推進を図るため,学校環境緑化コンクールを実施します。
[平成15年度事業実績] 学校環境緑化コンクールに,福山市立水呑小学校が準特選(広島県教育委員会賞),熊野町立熊野第四小学校が入選((社)広島県みどり推進機構会長賞)として入賞しました。
[平成16年度事業内容] 引き続き,コンクールを開催します。
 
●コラム● ひろしま環境賞受賞者活動内容
宮島水族館教育ボランティア(宮島町)
代表者 静間 邦男
 宮島水族館において見学ガイド,干潟生物観察会の指導や,沖の干潟で生物の定点観察やデータ収集を継続的に実施し,瀬戸内海環境保全への関心を喚起するための環境学習・教育に熱心に取り組んでいます。これらの幅広い活動を通じて,水族館来訪者等に瀬戸内海における環境保全の大切さを学ぶ場を提供しています。
干潟生物の説明
干潟生物の説明
盈進学園中学校環境研究部・高等学校科学研究部(福山市)
代表者 古本 哲史,大北 裕次
 環境省絶滅危惧種及び国内稀少野生植物種に選定されている芦田川水系に生息するスイゲンゼニタナゴの保護や住民への啓発活動を積極的に実施しています。この団体の活動は地域の小中学校や公民館の学習会での指導など,自らの学園内だけの活動にとどまらない活動となっています。
河川の水質調査
河川の水質調査
 
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