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広島県特別支援教育基本構想策定委員会 第5回諮問会議議事要旨

1 日時

平成19年12月21日(金曜日) 14時00分~15時40分

2 場所

広島県庁北館2階 第1会議室

3 出席者

13名(欠席者1名)

4 議事内容

(1)開会

(2)事務局説明

(3)協議

(4)閉会

5 協議概要

(会長)資料4の1~3ページまでの,「はじめに」と「広島県の特別支援教育の現状と課題」の部分について確認も含めて意見をいただきたい。
 なければ,全体を見ていく中で戻って意見をいただくこともできるので,次に4~6ページの「基本構想策定の視点」について確認と意見をいただきたい。

(委員)パブリックコメントにも書かれてあったが,インクルーシブエデュケーション,ノーマライゼーションの考え方について整理しておく必要があるのではないか。

(会長)中央教育審議会答申の特別支援教育の理念と基本的な考え方及び昨年6月に改正された学校教育法の第71条の改正内容に基づいているものである。他の委員の方の意見はいかがか。意見を出していただいた後,事務局・会長・副会長で検討するというプロセスで進めていきたい。4~6ページについて,その他に意見はないか。具体的に見ていくと,特別支援教育の理念それから基本構想策定の視点があるが,それぞれの立場から御意見をいただきたい。出発点の幼稚園の立場からとして意見はいかがか。

(委員)基本的には,一貫した支援体制の整備というところで,保育所とあわせて認定こども園も併記されており,支援体制の整備の中で関わり合いが必要だと記述されているので,これでよい。

(会長)その他,小学校・中学校からの意見はないか。

(委員)特にない。

(委員)特にない。

(会長)特別支援学校からの意見はないか。

(委員)特にない。

(会長)次に,本県の特別支援教育の今後の在り方について,確認していただきたい。まず,7~17ページの幼稚園・小学校・中学校・高等学校及び特別支援学校における特別支援教育の推進について書いてある部分について御意見をいただきたい。

(委員)文章の問題について,13ページの(イ)職業的自立を促進する教育の充実の部分で,「職業的自立を促進するためには・・・・」とあって,「企業への啓発及びジョブサポートティーチャーがすべての特別支援学校を支援する体制整備等が必要である」とある。その前にいろいろ書かれているが,「企業への啓発」が「すべての特別支援学校を支援する体制整備等が必要である」に係るように読めるので,文章の整理が必要ではないか。

(会長)確認したい。

(委員)8ページの教員の専門性の向上の部分で,免許保有率が36.2%から72.8%に上がっているが,これは何か取り組んだ結果であると言えるのか。

(会長)事務局から回答をお願いしたい。

(事務局)平成14年度の36.2%という数値は全国平均から見ても非常に低い数値であった。当時の障害児教育ビジョンの中でも,免許状保有率の向上を掲げて,免許法に基づく認定講習で単位を取得してもらい,必要な単位がそろえば免許を申請してもらうということを教育委員会として,学校と一緒になって取り組んだ結果が,このような上昇になったということであると考える。

(会長)今のところ,確認作業では13ページの(イ)の部分の文章の書きぶりについて確認して欲しいということが出ている。

(委員)10ページの(エ)の個別の指導計画と個別の教育支援計画という言葉が出ているが,使い分けがどのようになっていたか。

(会長)38ページの用語解説の中で説明をしている。

(委員)この解説は何かに基づいて解説されているのか。この委員会で確認した内容だったか。

(会長)今までの通知等の内容から示していると考えるが,事務局から説明して欲しい。

(事務局)個別の指導計画と個別の教育支援計画については,国の中央教育審議会の答申や調査研究協力者会議の報告の中で,個別の指導計画と個別の教育支援計画の違いについて明確になっていったものである。個別の指導計画については日々の授業をより子どもに合ったものにしていくための指導内容・方法・目標などを計画したものであり,個別の教育支援計画については,福祉・医療・労働等の関係機関との連携を図りつつ一貫した支援を行うための長期的な展望の中で支援を行っていくための計画であると定義されている。ここにある用語解説は,その解説をそのまま引用している。

(委員)この部分で初めて個別の指導計画と個別の教育支援計画という言葉が出てくるのだったか。

(副会長)7ページに,最初に出てくる。

(委員)8ページの教員の専門性の向上の部分で,特別支援学級の担任の約3分の2が5年以下の経験年数となっており,適切な配置が課題になっていると記述されている。この適切な配置ということについて,前の部分で専門性ということが課題となっていると書かれており,次の段落で5年以下という書き方になっているが,経験年数が長ければよいというものでもないし,後の表を見ると20年以上の方もいる。結局,適切な配置ということがどういうことなのかということが曖昧なのではないか。今後,特別支援学級の教員の配置を考える際に,これだけでは長期化すればよいというようなことになるのではないか。もう少し適切な配置について,どういうことを意味しているかということが分かるように,ビジョンでは表現した方がよいのではないか。

(会長)次に,18~21ページの特別支援学校の再編整備の部分について確認していただきたい。特別支援学校の立場から意見はないか。

(委員)特にない。

(委員)重複障害に言及したことは前進であると考える。これは,市町立の学校でもこのような観点はそのまま通用させていくものなのか。

(会長)これについては,特別支援学校のことである。

(委員)特別支援学校において,このようなことが行われるのは良いことであると考える。

(会長)この部分を加えたことについて評価するという意見であったと思う。次に,22ページの「おわりに」の部分について確認していただきたい。意見がないようであれば,1ページ目に遡って再度確認していただきたい。意見はないか。

(委員)教員の専門性の向上の中の研修の充実という部分について,45歳以上の教員を対象とした研修を充実することが書かれており,非常に重要なことだと思うと同時に,年齢とは関係なく,支援を受ける子どもたちは早期に対応することが非常に重要だと思う。保育所であるとか幼稚園の特別支援教育に係る研修は非常に少ないのではないかと思っている。そのような充実ということをビジョンで述べてもらえるとありがたいのだが。

(委員)県の医師会では,発達障害の診断ができる医師の養成を行っている。先日も横浜から講師に来てもらい研修会を行った。今はまだ,幼児期のスクリーニングに苦労しているという現状である。2月にも東広島市で養成のための研修会を行う。徐々にではあるが,乳幼児の発達障害のさらなる早期発見がなされるような問診並びに医師の養成を図っている。今後は,もう少し早い時期から発達障害が見つけられる可能性が出てくると思う。
  発達障害ではないかと思われるときの校医,園医あるいは専門医との連携の在り方についての講習会を昨年から始めて2年目になる。医師の方の養成も一生懸命行っている。また,大学教授を中心として発達障害のスクリーニングの問診票を作成中である。3月には新しいものが作成できる。今後,1歳半健診,3歳児健診で発見できることも出てくると思う。
  19ページの「再編整備の検討に当たっては」の部分に係って,ビジョンでは,その健診時に見つかった子どもたちの受け皿を少し考えていただければ,そういう子どもたちが,より早く適切な教育を受けることが可能になってくると思う。

(委員)幼児教育の場面では,先生たちの研修というのは本当に大切だと思う。今でも無いわけではない。研修を始めてはいるが,先生たちだけで特別支援教育が認識できるようになるには,これからもっと体制を整備していくことが必要であると思っている。実際には,先程,委員からあったように,障害があるのか,療育の問題なのか,なかなかわかりにくい。1歳半健診や3歳時健診で分かる場合もあれば,それ以降の段階で分かる場合もあり,どういうことをどのように学ばなければならないかということもある。これから試行錯誤しながら研修のプログラムを考えて行かなければならないと思っている。
  もう一つは,現場にいるとそこまでの展開がなかなか難しいということがある。必要なのはセーフティーネットの網をどのようにかけていくのかという意味で,地域の中にそういう資源があるのか,実際にヘルプしていただける方がいるのかということである。多くは,保護者の方々がどのように受容されるかという問題があるため,そこにどのようにコミットしていけるかというのが一番大きな問題であると思う。やはり私たちだけで園内委員会などを作っただけでは,そこに接点を設けることはなかなか難しい。したがって,私たちとしては,外部的な機関の中に相談業務があり,保育カウンセラーなどがあって初めてうまくいくのではないかと思っており,ただ教員が研修すればいいというものではないと認識している。

(副会長)今の意見は,11ページの一貫した支援体制の整備の部分で,特に早期からの対応の必要性ということで,12ページの2段落目に,意見の趣旨として書き込ませていただいている。ただ,具体については,このレベルでは盛り込みきれないということがあるのではないかと思いながら意見を聞いた。趣旨として,是非,形にしていかないといけないことだと思う。

(委員)7ページに戻るが,特別支援学校における教育の充実の部分で,広島県は,高等部卒業者の就職率が10ポイント程度低かったということが書いてあり,今後,学校での学習や企業との連携などが課題であるということと,8ページにいろいろな企業にも理解してもらわないといけないということが書かれてある。そのような流れの中で,高等特別支援学校という形で生徒の自立に向けた教育をしていくということになって欲しいと思っているが,その時に,10ポイントも低かったことの原因について,学校における作業学習や企業における実習,生徒個々に応じた指導,生徒や保護者に対して働くことの意義などを早い段階から指導していくことをしていなかったのだということを暗に言っていると考えればよいのか。この委員会として広島県が10ポイント程度,全国よりも低かったというのは,どのように認識しているのかというのは大きな課題ではないかと思う。ここで共通認識をしておく必要はないか。市立の学校で言えば,重度・重複障害の子どもたちと軽度の子どもたちが一緒に在籍する学校ということで,一生懸命やっていたが,一人一人に応じた指導が十分に行き渡らない部分があったのかというようなこともある。

(会長)様々な理由はあると思うが,建設的な方向で見ると,8ページの上から3~4行が,そういうまとめだと考えている。そこについてあえて言及する必要があるかどうかであるが。

(委員)今までやってきた盲・ろう・養護学校の教育を否定することになってもいけないと思うし,とはいいながら実態として10ポイント低い厳然たる事実があるということも事実であるというような整理になるのかとも思う。

(会長)それでは一通り確認が終わり,答申について若干の文言等の検討事項があるが,会長・副会長・事務局に一任させていただきたいが,よろしいか。

(全員)異議なし。

(会長)この答申を出して,これから具体的に広島県の特別支援教育ビジョンを施策として取り組んでいただかなければならないと思うが,委員の方々から,具体的にどのように進めていくかという意見をいただきたい。

(委員)具体的な意見ではないが,通常の学級に通う軽度の知的障害のある生徒が,いじめの対象になることが多いという現状がある。今回の答申の中で,この問題をどう見ればよいか。10ページに「個別の指導計画及び個別の教育支援計画を活用した指導・支援に当たっては,作成・策定の段階から,実践を踏まえた評価に至るまで保護者に対する説明責任を果たすことが必要である」とあり,また,11ページに「保護者や幼稚園,小学校,中学校,高等学校の教員が,助言や相談を受けたい時の相談先等・・・とある。10ページも11ページも障害があることを認識している保護者は,この対象になると思う。しかし,12ページに「主として障害を要因としているのか養育の問題なのか,またその他の問題なのか見極めて,一貫した支援に生かすことが重要である」とあり,障害と認めない保護者がいることも現実にある。学校としては専門家に見てもらってはどうかと伝えるが受け入れない。しかし,現実はいじめの対象になっている例がある。保護者が了承しないと,ここに書かれていることは生きてこない。説明責任を果たすとか,すばらしいことが書かれているが,学校の先生は子どもや保護者に対する対応に苦慮している現状もある。このような場合はどうなるのか委員の方々から教えていただきたい。

(会長)いじめという課題だけでなく,障害児というカテゴリーの中ではいろいろな対応をしていく必要があるが,それに対して保護者が検査を受けることを拒んだり,障害と認めようとしない場合,どのような対応をしていく必要があるかという質問であると思う。

(委員)確実に小学校ではその問題はあると思う。その前に保育所や幼稚園の中にもそういう状況があって,それをどのように保護者の方々に受容していただけるかということは大きな課題である。そのためには,私たちだけがそのことに直面して保護者の方と接点を結ぶという方法をとると,なかなか難しいと感じている。したがって,そこに外部の方々の協力をいただきながら相談ができるとか,外部の方に観察していただき,その部分について保護者の方と三者で懇談できるなどの仕組みづくりがいると思っている。そういう状況であることを踏まえながら,幼稚園・保育所の関係者がどのような困ったことがあるのかということを早く分かって,それを小学校に伝えていくために,保護者の方の需要も含めて就学支援シートを工夫して,より円滑に伝えるシステムを作る必要がある。かなり低年齢のところで,その状況の対策をとっていくのがベターな方法ではないかと,今までの経験から感じている。

(会長)発達障害の場合は,教師も保護者も障害が原因ということを気付かない場合も結構ある。例えば,三桁のかけ算ができる子どもがなぜ障害児なのかとか,担任の先生方もいろんなことができるのに,社会的な対応ができないので,わがままではないのかとなってしまうということがある。普及とか啓発をどのような形でやっていくのかということは大変難しい部分がある。実際にうまくいっている小学校などでは,かなり具体的な研究や対応が進んでいる。

(委員)同じような事例であるが,知的には非常に高いアスペルガー症候群などの発達障害の子どもが,他の生徒と交流ができない事例があるし,発達障害のある子どもがクラスにいるときに,クラスにどう位置付けてどう指導していくかというのは非常に難しい。ただ言えるのは,例えば,「ゴミ箱を捨ててこい」と言うと,その子はゴミ箱を捨ててくる。そうすると他の子どもは,「ゴミ箱まで捨てるやつがいるか。」と言う。しかし,当人は言われた言葉通りにしか受け取れない。担任の先生がその子の発達障害の状態をしっかり見極め,この場合,「ゴミを捨ててきてね」と声をかけるなど,担任のちょっとした一言の指導が大変重要になってくる。そういう意味では,先生の専門性を高めなければならない。そのような専門性を高めておかないと,先生の一言一言が,逆にその子がいじめられる方向にもっていくことになるのではないかと思われる。

(委員)広島県医師会は,今年の4月にそういった子どもたちのために参考になる手帳を2万部作成した。これは診療機関に置いている。例えば,この子は絵を描いたり,絵を使って話をしたりすれば,会話できるなどの事例も含まれている。医療機関用の形式にはなっているが,そういうサポート手帳を4月から配付している。配付する場合には,よく親に説明する必要があるので,短期間での大々的な普及はできないが,じわじわと浸透させていっている。

(会長)広島県・広島市での巡回相談等でよく耳にする話であるが,幼・小・中・高等学校のそれぞれで理解度にバラツキがあるのではないか。小学校レベルではかなり進んできているのではないか,それが幼稚園あるいは中・高になってくると,まだ理解に時間が必要な状況ではないかと思う。また,平成18年4月から発達障害の子どもたちが,制度改正により通級による指導を受けられるようになって,まだ1年ちょっとであるから,これも時間がかかることであると思うが,年齢毎によって対応する周囲の理解が随分差があるのではないかと思われる。これも徐々に改善していかなければならない課題だと思う。

(委員)それぞれの委員から医療の分野での認識,それから幼児教育について意見があったが,保健福祉の分野でも様々な取組が行われている。問題は,答申が出て,ビジョンができて,事業として実行する段階において,いかにうまく連携がとれていくかということだと思う。答申には具体的なことは書き込めないため,関係分野との連携の重要性について主張はしているが,実行段階で,うまくいくところもあれば,うまくいかないところもあるかもしれない。実行段階での努力が必要であることをかなり意識しておかないといけないと思っている。

(委員)広島県下に201園の私立幼稚園があり,発達障害の問題は大きなテーマになっている。実態として発達障害という一括りにするのではなく,各園でそれぞれ困っている状況を具体的に把握していかなければならないということが大きな課題にもなっている。広島市では,そういう発達障害に基づく調査を行っている。広島県下でも,保育所を含めた幼児がどのような実態なのか,どういう状況なのかを把握することから始めないと,対策もはっきりしないのではないかと思う。幼稚園連盟としては,来年度実施したいという意向で固まりつつある。内部ではどのような形や範囲で実施するかということを検討し始めたというのが現状である。

(会長)広島市発達障害者支援体制整備検討委員会が広島市内の保育園・幼稚園に実施した調査によると,発達障害の特徴的な状態を示す『「発達障害」と思われるような「気になる子」』の人数の割合は,回答のあった園の在園児数32,401人に対し2.9%で,そのうち知的障害(自閉症を除く)及び運動機能障害と思われる子を除いた発達障害児の可能性を含む「気になる子」は2.6%であった。今年,青年期についてのアンケートも実施した。今までの障害と違うのは,大学を出てから困っているというケースがたくさんあることである。このようなデータは,今までの障害の調査等ではあまり無かったと思う。そういうことが,発達障害あるいは特別支援教育の中で新しく加えられた特徴ではないかと思う。福祉のデータもまもなく出るのではないかと思う。

(副会長)この答申をまとめるまでに半年が経過し,第1回目でも述べたが,できあがってみると,非常に大きなプロジェクトだったと思う。先日,東京で開催された特別支援教育のフォーラムに参加したが,時代は大きく変わろうとしており,正に節目であることを,本委員会の経験を通して感じさせていただいている。期待を満足にという言葉が最後にあるが,実現していくには,県をあげて取り組んでいただくことが必要ではないかと感じている。そういう意味では,行政も含め,学校・保護者の当事者なども全体で取り組むというシステムづくりを次の具体的なビジョンで是非実現化を図っていただきたいと思う。最初の会議でも,「夢のある案に」ということを述べたのを思い出したが,是非この実現に向けて行政も含めた取組をお願いしたい。

(会長)貴重な意見をいただき感謝する。この答申については,会長・副会長・事務局が預かり,いただいた意見を基に再度確認して,会議が終了した後に,会長から教育長に直接渡す。

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