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5.参考資料(石内川流域における梶毛ダムの必要性と効果)

印刷用ページを表示する掲載日2011年12月1日

 八幡川水系の最大支川である石内川流域は,かつては丘陵地域であり,沿川が水田などに利用される田園地帯でしたが,県都広島市のベッドタウンとして,近年急速に開発が進んでいます。
 また,石内川流域を含む4,570ヘクタールを対象とした,「住み」「働き」「学び」「憩う」という複合機能を備えた人口10万人規模の新都市「西風新都」が建設中で,今後ますます開発が進んでいくものと予想されています。この結果,森林などの減少により流域が降雨を蓄えることのできる能力(保水能力といいます)が低下し,将来の流出量が増大します。このため,河道の安全度が低下し,洪水時の氾濫被害が将来拡大する危険があります。
 このように,流域内の開発が著しく,治水対策の急がれている石内川沿川を洪水氾濫から防御することを八幡川水系河川整備計画の目標としています。
 そこで,治水・利水に対する効果,経済性,環境への影響について,洪水処理方式(河道改修,ダム)を比較検討した結果,早期に効果を発揮することができ,地域社会へ与える影響が小さく,環境への影響も少ない,「梶毛ダム」を梶毛川の上流に建設し,石内川沿川市街地を洪水氾濫から防ぎます。
 梶毛ダムは,ダム下流を洪水から守る治水機能だけでなく,流域の開発に伴う流出量の増加を抑制する防災調節池の機能のほか,梶毛川の流況改善のための機能をもっています。なお,ダム施工時および完成後の周辺環境への影響についても十分な注意を払っていきます。

八幡川航空写真

洪水処理方式をダム方式とした理由

 河道改修とダム方式について比較検討を行なった結果,次の理由により,梶毛ダムを建設して洪水流量を調節する方式を採用することとしました。

 治水面

 ダムの完成により早期に効果を発揮することができます。また,開発に伴う流出量の増加を抑制することが可能です。

利水面

 治水面だけでなく利水面において,農業用水等の取水の安定化を図るとともに,常時の流況改善を行なうことができます。

 経済面

 河道改修と比較して,家屋・用地の補償が少なく地域社会への影響を少なくできます。また,事業費も安価です。

環境面

 梶毛ダムの場合,河道改修を伴わないことから,河道及び河川環境への直接的な影響が少なくなります。なお,ダム湖の水質やダム下流の流量の安定化による河川環境への影響については,ダム完成後においても十分な注意を払っていきます。

梶毛ダムの諸元

項目

諸元

目的

洪水調節,流水の正常な機能の維持

形式

重力式コンクリートダム

堤高

約49メートル

堤頂長

約170メートル

集水面積

約3.50平方キロメートル

湛水面積

約0.08平方キロメートル

総貯水容量

約106万立方メートル

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