手洗いとうがいの理由
印刷用ページを表示する掲載日2025年12月10日
感染症の予防を呼びかける文章でよく目にする「手洗い」と「うがい」。ただやっておけば効果が期待できるわけではありません。何のために必要なのかを理解して効果的に行いましょう。 この2つを行う意味は、「自分の体の中に病原体を持ち込まない」ということです。多くの病原体はのどや消化器官の粘膜、目の粘膜、鼻の粘膜から感染します。これらの粘膜に病原体の付いた手で触らないために、「手洗い」を行います。また呼吸によってのどの粘膜に付いてしまう病原体を洗い流すために、「うがい」を行います。
- 「手洗い」の注意事項 : 環境中にばらまかれた病原体の多くはしばらく生きています。これに触れることにより手に病原体が付いてしまいます。病原体が付いた手で「目をこする」「鼻をほじる」「物を食べる」などを行うと、病原体が体に侵入する手助けをしてしまうことになります。「手洗い」を頻繁に行っていても、何かに触った後でこれらのことをやってしまうと、「手洗い」の意味はなくなってしまいます。
- 「うがい」の注意事項 : 空気中にばらまかれた病原体にもしばらく生きているものがあります。電車内など人が多く集まる閉鎖された場所の空気中などには、多くの病原体が漂っており、それを吸いこんでしまう可能性があります。外出から帰ったら「うがい」をするのが感染症予防には効果的です。出かける前にしてもあまり意味はありません。ただし、家の中に患者がいる場合には、患者からの感染を防ぐ効果があります。
