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令和3年広島県議会9月定例会(令和3年9月24日)

印刷用ページを表示する掲載日2021年9月29日

【令和3年9月29日】 追加報告事項

知事説明要旨

9月定例県議会の開会に当たり、ただいま提出いたしました議案の説明に先立ちまして、本年度主要施策の取組状況及び当面する県政の諸課題への対応について、御報告いたします。

1, 本県を取り巻く情勢と認識

まず、本年7月及び8月に発生した豪雨災害への対応についてでございます。

7月7日からの大雨や8月11日からの記録的な豪雨により、県内各地で土砂災害や河川の氾濫が多数発生し、死傷者、住家の被害を始め、道路、河川護岸、農業用施設や農作物などに多大な被害をもたらしました。

この度の災害により、犠牲となられました方々に対しまして、心から哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にお見舞い申し上げます。

また、県が管理する公共土木施設で1,056箇所、約197億円、農林水産関係で2,975箇所、約140億円の被害も発生しており、被災直後から道路に流出した土砂の撤去や、堤防の一部が崩壊した箇所の応急復旧などに取り組んできたところでございます。

早期の災害復旧及び防災・減災対策を進めるため、必要な経費を9月補正予算に計上しており、引き続き、県民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。

2, 令和3年度主要施策の概要

【新型コロナウイルス感染症対策の強化】

次に、新型コロナウイルス感染症対策の強化に向けた取組でございます。

はじめに、最前線で県民の皆様の尊い命と健康を守っていただいている医療・介護関係者の皆様、外出の半減や、飲食店及び大規模施設に対する休業要請などに御協力いただいている県民や事業所の皆様に、深く感謝申し上げます。

本県の感染状況は、先月中旬以降、一日の新規感染者数が400人近くになるなど、これまでにない感染の急拡大が見られ、先月27日には、緊急事態宣言が発出されました。

県民や事業所の皆様に、集中対策に取り組んでいただいたおかげで、新規感染者数は減少傾向に転じましたが、依然として高い水準で推移するなど、厳しい状況が続きましたことから、緊急事態宣言が今月30日まで延長されたところでございます。

引き続き集中対策に取り組むことで、感染を徹底的に抑え込み、可能な限り早く対策を終了することができるよう、県民や事業者の皆様と共に力を合わせてまいりたいと考えております。

続いて、ワクチン接種の促進についてでございます。

希望する方が早期に接種できるよう、大規模接種会場を広島市、福山市、東広島市及び三次市に設置し、重症化しやすいとされている妊婦の方や、8割の方が接種したいと考えている一方で、未だ接種率が低い若者に対する優先予約枠も設けております。

また、お住まいの市町に限らず、県内のどこでも接種できるよう、市町や医師会と連携して広域接種の体制を整えるとともに、接種者にとって利便性の高い大学、企業等の職域接種が円滑に実施できるよう、医療関係者の確保などの支援を行っております。

今月20日時点で、県民の約54パーセントの方が2回目の接種を終えられていますが、感染リスクや重症化リスクを低減し、社会全体として感染拡大に対する抵抗力を高めるため、ワクチンの有効性を丁寧にお示ししながら、一人でも多くの方に接種していただけるよう働きかけてまいります。

医療提供体制につきましては、引き続き入院病床及び宿泊療養施設の確保に取り組むとともに、酸素センターの設置や臨時の医療体制の検討を進めるほか、新たな治療法である、抗体カクテル療法を受けられる体制の整備や、在宅療養が必要な方に対するオンライン診療など、医療機関と連携し、療養に対する幅広いニーズに応えられる体制を整備してまいります。

次に、県内経済対策についてでございます。

本県経済につきましては、感染拡大防止の観点から複数回にわたり実施した営業時間短縮要請や外出抑制などにより、飲食業や宿泊業などのサービス業を中心に厳しい状況が続いております。

雇用面におきましても、コロナ禍の長期化により厳しい環境が続いていることから、7月及び今月に離職者の早期就職を目的とした合同企業面接会を開催し、さらに、構造変化に伴う事業縮小等により発生する大規模離職に対する合同企業面接会を、年度末まで毎月開催することとしております。

また、県内事業者の事業継続と雇用維持を支えていくため、集中対策の取組の影響を受けて売上げが減少している中小企業者に対し、幅広い支援を実施しており、とりわけ、酒類販売事業者に対して、先月から追加の支援を行うことといたしました。

加えて、離職者を新規雇用する建設業者等に対する助成や広島空港の航空ネットワークの維持に必要な航空会社等への支援に取り組むほか、地域の暮らしや経済活動を支える公共交通ネットワークを維持・確保するため、収益が悪化した交通事業者への支援を行うなど、必要な経費を9月補正予算に計上しております。

感染防止対策が最大の経済対策であるとの考えの下、引き続き、新型コロナウイルス感染症対策に全力を挙げて取り組んでまいります。

【それぞれの欲張りなライフスタイルの実現】

次に、欲張りなライフスタイルの実現に向けた取組でございます。

はじめに、デジタルトランスフォーメーションの推進についてでございます。
社会課題の解決と経済発展を実現するため、スマート農業やデータを活用した健康づくりなど、様々な分野におけるDX施策に取り組んでおります。

建設分野につきましては、「広島デジフラ構想」に基づき、インフラマネジメント基盤「DoboX」の構築を進めているほか、土砂災害のおそれのある箇所やその範囲について、より視覚的に理解しやすくなるよう、三次元の地図上に土砂災害警戒区域等を表示する3Dマップの公開を開始いたしました。

交通分野につきましては、7月に、デジタル技術を活用して新しい交通サービスを提供する「広島型MaaS」の導入に向けた実証実験を行う市町として、庄原市を選定し、県内に展開できるモデル構築の取組を進めてまいります。

行政のデジタル化につきましては、先月、「広島県行政デジタル化推進アクションプラン」を策定し、まず先月1日から、県民の皆様が県に提出する申請書類など、1,874件のうち、1,742件の押印を廃止いたしました。

また、こうした取組を全県に広げ、変革のスピードを加速させるため、県内の企業及び事業者並びに市町職員及び県職員を対象に、DXを実践するための基礎を学ぶ研修を今月17日から開催するなど、DX人材の育成に努めております。

次に、持続可能な医療・介護提供体制の構築についてでございます。

地域医療構想の実現に向けた取組といたしまして、本年6月、三原市の二つの医療機関の統合が決定し、今後、医師や看護師などの医療人材等を集約することにより、両病院が強みとしている専門領域の充実や、救急医療の強化を図ってまいります。

また、7月には、大学、医師会、行政等からなる有識者会議を設置し、全国トップレベルの高度医療機能や、専門人材の育成機能を有する新たな拠点の創出に向けた議論を開始したところであり、引き続き、拠点に必要な機能や、広島都市圏を中心とした医療機能の分化・連携の方向性に関する検討を進めてまいります。

次に、交流・連携基盤の整備についてでございます。

海田大橋通行料金の見直しにつきましては、来月25日から、ETC通行料金を終日半額とする料金改正を行うこととしており、引き続き、利用者の利便性向上や港湾物流等の円滑化など地域経済の発展に資する取組を行ってまいります。

次に、環境への負荷の少ない持続可能な社会の構築についてでございます。

本年6月に設立した「GREEN SEA 瀬戸内ひろしま・プラットフォーム」では、先月、海洋プラスチックごみ問題に係る課題ごとにワーキンググループを立ち上げ、来月から順次、飲料業界と連携したモデル事業などに取り組んでまいります。

また、持続可能な社会の実現に貢献するビジネスをグローバルに展開できる企業群の育成を目指す、「ひろしま環境ビジネス推進協議会」では、新たな事業創出を目的とした研究会を今月設置したところであり、海洋プラスチックごみの流出などの課題解決につながる新たなビジネスの創出に向けた取組を実施してまいります。  

次に、県経済の持続的な発展に向けた産業振興についてでございます。

コロナ禍を契機として、地方移転への関心が高まる中、積極的なPR活動を展開したことにより、今年度は、デジタル系企業を中心に、半年間で20社を本県に誘致しており、こうした本県への移転の動きを更に加速させるため、シェアオフィス等の運営事業者と連携した企業誘致に取り組んでまいります。

また、コロナ後を見据えた経済活動の安定的な発展を図るため、製造業を中心とした企業のAIやロボット化など生産性向上に向けた設備投資を後押しするための助成制度の創設や、カーボンニュートラルへ向けた取組を行うものづくり企業に対する支援など、必要な経費を9月補正予算に計上しております。

次に、特色ある資源を生かしたスポーツ・文化の振興についてでございます。

7月から開催された東京2020オリンピック・パラリンピックでは、本県ゆかりの選手と共に、県内での合宿実施に係る協力協定を締結したメキシコ選手団も、様々な競技で活躍されました。

平成29年5月にこの協定を結んで以降、県内10市町で、延べ457人のメキシコ選手団を受け入れ、地元アスリートとの合同練習や学校訪問を始め、7月からの直前合宿における地元小学生等とのオンライン交流会や練習見学会など、県民の皆様との交流が各地域で行われており、双方の友好関係が深まりました。

今後は、この友好関係の更なる発展に向けて取り組むとともに、スポーツの裾野の拡大や、文化、経済、教育など、多様な分野での交流による地域活性化につなげてまいります。

次に、国際平和拠点ひろしまの形成についてでございます。

7月に開催された、持続可能な開発目標SDGsに関する「国連ハイレベル政治フォーラム」に、県として初めて参加いたしました。

また、8月6日には、国連軍縮部等との共催による、「核兵器廃絶と持続可能な未来について考える公開セッション」を開催したほか、今月には、「2021世界平和経済人会議ひろしま」などの開催を通じて、平和のメッセージを世界に発信してまいりました。

今後とも、こうした取組を通じて、国、国際機関、市民社会など多様な主体と連携をしながら、核兵器のない平和な世界の実現に向けて取り組んでまいります。

次に、県全体の発展を牽引する魅力ある都市の形成についてでございます。

広島市都心の拠点性向上に向けて、先月、広島市や広島商工会議所等の間で市営基町駐車場周辺の再開発事業に係る基本合意書が締結されたほか、旧広島市民球場跡地の整備等を行う事業予定者が決定され、その事業内容が公表されるなど、都心の拠点性の向上に資する事業が着実に進展しております。

サッカースタジアムにつきましては、先月末に、事業主体である広島市において、広場エリアのにぎわい施設整備・運営を担う事業者の選定が行われたところでございます。

事業者からの提案では、「公園を舞台とした多様な来園目的と多様な利用シーンを創り出し、365日にぎわう公園を目指して、市内・県内・県外から新たな人の流れを作り、広場エリアで200万人以上の来園者数を達成する」とされています。

引き続き、県全体の活性化や中枢拠点性の向上につながる施設となるよう、広島市と、より詳細な協議を行ってまいります。

次に、自然豊かで分散を生かした中山間地域の形成についてでございます。

本年度からスタートした、第2期広島県中山間地域振興計画に基づき、中山間地域の活性化の原動力となる人材の裾野を拡大するとともに、将来、地域の推進役となるリーダーの育成・確保に向けた取組を進めております。

まず、人材の裾野の拡大につきましては、今月5日に開幕いたしました「ひろしま さとやま未来博2021」におきまして、地域づくり活動の実践者が企画・実施する体験プログラムを通じて、地域づくり活動への共感の輪が広がり、活動への参加など、実際の行動に踏み出していただけるよう、促してまいります。

次に、地域の推進役となるリーダーの育成・確保につきましては、「ひろしま『ひと・夢』未来塾」に、これまでの地域資源を活用したビジネス展開を支援するコースに加え、地域に根差した活動に焦点を当てたコースを新設し、幅広い人材の育成・確保に向けた取組を積極的に進めてまいります。

次に、創造的復興による新たな広島県づくりに向けた取組でございます。

平成30年7月豪雨災害により被災した公共土木施設の災害復旧につきましては、今年度中の事業完了を目指して事業を進め、全2,550箇所のうち、先月末時点で約7割の箇所の工事が完成し、人家に近接するなど県民生活に影響の大きい箇所につきましては、おおむね完成しております。

一方で、本年の豪雨により、復旧中の箇所が再度被災しましたことから、これらの箇所につきましては、完成時期が来年度にずれ込む見通しとなりました。

農地・農業用施設の災害復旧事業につきましては、先月末時点で全4,290箇所のうち、約9割に当たる3,957箇所の工事に着手し、このうち約7割2,807箇所が完成しております。

また、水害リスク情報の空白地帯を解消するため、作成を進めてまいりました、中小河川における洪水浸水区域図を今月22日に公表し、これにより県内の国及び県が管理する505の河川全てで公表が完了いたしました。

加えて、7月に発生した静岡県熱海市の土石流災害を踏まえて取り組んでおります「盛土による災害防止のための総点検」につきましては、土砂災害警戒区域の上流域等の重点点検対象エリア内に位置する盛土など、現時点で県内約1,300箇所について現地確認も含めて点検を進めているところでございます。

引き続き、県民の皆様の安全・安心の確保に向けて、関係者と連携・協力しながら、取り組んでまいります。

3, 当面する県政の諸課題への対応

次に、当面する県政の諸課題への対応について、御報告いたします。

まず、いわゆる「黒い雨訴訟」についてでございます。

去る7月14日の広島高裁の控訴審判決への対応を巡り、本県と広島市は、上告せず訴訟を終結させたいことを国に伝え、また原告以外の黒い雨体験者を救済するための制度改正を強く求めてまいりました。

そうした中、菅総理は、上告せず原告84名に直ちに被爆者健康手帳を交付すること、併せて、同じような事情にあった方々の救済に向けて早急に対応を検討することを決断されました。

その後、本件訴訟は終結し、先月の初旬には、原告の皆様に被爆者健康手帳を交付したところでございます。

さらに、同じような事情にあった方々の救済につきましては、広島市と共に、対象者の決定方法や審査の方法について、国に提案したところでございます。

引き続き、黒い雨体験者の早期の救済に向けて、国の制度改正に協力してまいります。

次にJR芸備線の利用促進についてでございます。

本年6月、JR西日本から、芸備線沿線の地域公共交通計画に関する申し入れを受けたことから、JR西日本と本県及び岡山県、庄原市、新見市において、利用促進に係る取組の検討を進めております。

先月の検討会議では、その沿線の状況やこれまでの取組などを共有したところであり、今後、更なる利用促進に係る調査・検討を行うための必要な経費を9月補正予算に計上しております。

4, 令和3年度補正予算案等の概要

次に、今回提出いたしました議案について、その概要を御説明いたします。

まず、一般会計補正予算案につきましては、6月補正予算編成後の状況変化等を踏まえ、必要性が認められる事業に適切に対応することを基本として、編成しております。

具体的な補正の内容でございますが、新型コロナウイルス感染症対策のほか、令和3年7月及び8月豪雨等に係る災害対応や創造的復興による新たな広島県づくりなどに、時機を逃さず対応するための経費として、予算を計上しております。

これらの結果、一般会計の歳入歳出補正予算額は、873億594万円の増額となり、本年度予算の累計額は、1兆3,236億3,939万円となります。

次に、予算以外の議案といたしましては、「広島県ふぐの処理等に関する条例」などの条例案5件、人事案件といたしまして、「広島県教育委員会委員の任命の同意について」の1件、その他の議案では、「工事請負契約の締結について」など6件を提出しております。

また、報告事項として、専決処分報告などを提出しております。

どうぞ、慎重に御審議いただき、適切な御議決をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

追加報告事項【令和3年9月29日】

本県の新型コロナウイルスの感染状況は、先月下旬以降、新規感染者数が減少し、感染状況の判断はステージ2まで改善しましたことから、昨日、緊急事態宣言が今月30日をもって解除されることが決定されたところでございます。

今後、県民の皆様の社会経済活動を早期に回復させるためには、感染状況を踏まえて対策を段階的に緩和する必要がありますことから、引き続き、本県独自の集中対策に取り組んでまいります。

これに伴い、飲食店の休業・時短営業や外出自粛の影響により売上が減少した県内中小事業者への支援に要する経費について、令和3年度広島県一般会計予算を補正する必要が生じましたが、全額国庫支出金によるものであり、昨日、専決処分いたしましたので、議会に御報告いたします。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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