ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現役看護学生の方へ

キャリアコンサルタントが語る「就職活動のポイント」

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年6月12日

キャリアコンサルタント 増野 洋子氏

1級キャリア・コンサルタント技能士 増野 洋子氏

電機メーカー・総合人材サービス企業にて人事労務・教育・営業に従事後、公立大学での医療福祉系の就職支援、国立大学非常勤講師を経て、キャリアコンサルタントとして独立。
現在は、階層別教育・ハラスメント・メンタルヘルスなどの企業研修、組織内教育プログラムの開発、就労・採用コンサルティングなどに従事。

ポイントを押さえた就職活動で、自分に合った病院に出会おう!

 毎年、就職年次の看護学生からいろいろな相談を受けています。

 「病院選びは何を基準にしたら良いのか」、「希望先を決定する基準が同級生と違っていて不安」、「実習や卒業研究の両立に自信が無く、就職活動どころではない」、「就職活動が怖い、不安」などなど…。
実習や学校の行事、サークル活動やアルバイトに追われ、これらの疑問や不安と向き合う時間を持てないままで就職先を決めている方が少なくありません。

 一方、新人看護師からは、ゴールデンウィーク明けあたりから、からだやこころの不調、仕事や職場に対する戸惑い・不安を感じているという話が年々増えています。
 誰にも相談できないまま、一人で悩んだ末に離職してしまい、さらに離職だけでなく、時間をかけて学んできた看護職の道を断念してしまう方もおられます。
 そんな方々からは、「就職活動の時に思っていたこと(感じたこと)と違った」、「仕事や人間関係の様子が思っていたのと違ってうまくいかなかった」、「実は自分は看護師に向いていないのではないか」…こういった言葉が出てきます。

 なぜこんなことが起きるのでしょうか。

 一般的には、「ミスマッチ」という一言でまとめられていますが、じっくり話していくと、「もう一度,学生時代に戻って、病院選びをやり直したい」という言葉に行きつくことが少なくありません。自分でしっかり考えて、最終的に自分で納得した決定ができるよう、卒業年次前から、以下に挙げる4つのポイントを考えてみてください。

就職活動の4つのポイント

【point 01】 まず、自分の価値観、判断基準を大事にしましょう。

「親が○○病院が良いと言うから」「友達が××病院に行くから私も」という理由で就職先を考えていませんか?

下矢印

これは他人の価値観です。「私に合う」かどうかはわかりません。


「私は/私が」という主語で考えて、話していますか?

下矢印

就職するのは自分ですよ。

【point 02】 しっかり情報収集をしましょう。

複数の病院を調べて、比較していますか?

下矢印

比較できるだけの情報量を持てていると、意思決定がスムーズに進むだけでなく、「自分はなぜこの病院にしたのか」、「この病院の特徴は何か」といった、履歴書・面接の場面での重要な問いに答えることもできます。


「情報」と「ウワサ」を区別できていますか?

下矢印

「○○病院は××と聞いた」これは人からのウワサ、他人の主観です。自分で直接聞いたり見たりして、「自分にとっての真偽」を判断しましょう。

【point 03】 卒業年次に入る前から「体験型」の情報収集をしましょう。

自分で直接、「行く・見る・聞く・やってみる」を実践していますか?

下矢印

自分で出向いて、直接見て・聞いて、自分にとって大事な情報を集めましょう。


「実際に行ってみたけど、私には違った」という経験こそ大事にしましょう。

下矢印

「何がどう違ったのか」を振り返ることで、「ならば何が合うのか」に気づくことができます。卒業年次に入る前から、なるべくたくさんこの経験をしておきましょう。


ガイダンスや説明会に参加していますか?

下矢印

「自分の価値観」に照らし合わせることができる、生の情報を集める良い機会です。


インターンシップや一日体験に参加していますか?

下矢印

「働く」を疑似体験しましょう。

【point 04】 一人で考えず、相談できる人を作っておきましょう。

就職活動の基本は、「一人ぼっちで考えない」、「一人でやらない」です。

下矢印

多くの人にとって就職活動は初めての体験になります。小さなことでも周囲に相談しながら進めていきましょう。


学校の先生と話しやすい関係はできていますか?

下矢印

同じ道を歩いている大先輩です。研究や実習のお願いなどでたくさんの病院との関係性を持っておられるので、現実的なアドバイスが貰えます。
また、学生と日々接しているので、一人一人の特徴を良く把握し、それを基に助言してもらえます。


卒業生とはコンタクトを取っていますか?

下矢印

実際に働いているので、「実際はどうなの?」を教えてもらえる存在です。先輩ということで、気軽に聞きやすい存在です。

困ったときは原点回帰

「就職活動の間に戸惑うことがあったら、一度立ち止まって、原点に帰りましょう。」
原点とは、「私が看護師を目指した時の気持ち」です。
なぜ看護師になりたいと思い、どんな看護を実現したいと思っていたのでしょうか。
そこにはどんな出来事があったのでしょうか。
もう一度思い出してから、就職活動の続きを進めましょう。
看護職を目指す皆さんお一人お一人が、納得してイキイキと働ける職場と出会えるよう、応援しています。

あわせて読みたい

みなさんの声を聞かせてください

満足度 この記事の内容に満足はできましたか? 
容易度 この記事は容易に見つけられましたか?