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定例会議の開催概要(令和元年10月23日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年11月8日

令和元年10月23日(水曜日)

   定例会議では,次の事項などについて警察本部から説明,報告を受け,公安委員会としての意思決定を行いました。

【議題】

○広島県暴力団排除条例の一部改正について
   県民の安全安心の確保と暴力団の資金源の根絶及び封圧の必要性から,暴力団排除特別強化地域及び同地域における禁止行為を新設するため,「広島県暴力団排除条例」の一部を改正する案の説明を受け,審議した。
   委員から「暴力団員又は暴力団員が指定した者から用心棒の役務の提供を受けたり,暴力団員又は暴力団員が指定した者に対し,用心棒の役務の提供又は当該営業の容認の対償として利益供与を行った営業者に対しても罰則規定を設けるのか。また,利益供与等を拒否した営業者をどのように保護するのか。」旨の発言があり,警察側から「営業者に対して罰則規定を設けることにより,こうした行為を行いにくくしたり,拒否する根拠にもなると考えている。拒否した営業者へのお礼参りが懸念されるが,他の暴力団事件と同様に保護対策を徹底することで対応する。」旨の説明があり,さらに,委員から「広島県暴力団排除条例の一部を改正する理由の一つとなったデリヘル訴訟勝訴事件とは,どのような事件なのか。」旨の発言があり,警察側から「性風俗店の経営者が,指定暴力団共政会傘下の暴力団員らから要求されたみかじめ料の支払いを断っていたところ襲撃された事件で,これに対して暴力追放県民会議と県警が中心となり,共政会のトップである守屋総裁ら4人に損害賠償を求めて訴訟を起こし,本年3月に守屋総裁の使用者責任を認め,被告側に約1600万円の支払いを命じた判決となる。」旨の説明があり,さらに,委員から「この事件での保護対策中に特異事案の発生はなかったか。また,保護対策は通常どのような方法で行われるか。」旨の発言があり,警察側から「特異事案の発生はなかった。保護対策は,身辺警戒,固定警戒,流動警戒等の区分に分かれており,捜査第四課を中心に状況に応じた保護対策を実施している。暴力団事件ではお礼参りの発生を防ぐことが最も重要になるため,被害者側の安全が十分に確保されるまで保護対策を徹底している。」旨の説明があった。
   委員から「この度の条例の一部改正により新設する規定を,既に施行している都道府県はどれくらいあるのか。」旨の発言があり,警察側から「現在のところ13都道府県である。全国的に条例改正に向けた動きがある中で,当県は共政会,俠道会,浅野組の3つの指定暴力団が存在することから,直ぐにでも条例を改正しなければならないと考えている。来年4月の施行となれば,中四国地方の中で最初に施行した県となる予定である。」旨の説明があった。

○監察の実施状況等について
   令和元年5月20日から7月23日までの間実施した平成31(令和元)年度総合監察の実施結果,職員からの意見聴取による業務改善例等について説明を受け,了承した。
   委員から「証拠物件管理システムと地域警察捜査書類管理システムの連動による業務改善とは,具体的にはどのように改善されたのか。」旨の発言があり,警察側から「証拠物件管理システムと地域警察捜査書類管理システムが連動していなかったことで,地域警察官が取り扱う証拠品管理が効率的に行えなかったものを,これを改修し連動させたことにより,より一層適正かつ効率的に証拠品管理が行えるようになった。」旨の説明があり,さらに,委員から「改修後のシステムは,どのように運用しているか。」旨の発言があり,警察側から「全警察署において使用可能となっている。」旨の説明があった。
   委員から「特に良好な業務改善案を提案した職員については,意欲とモチベーションを高めるためにも表彰してみてはどうか。」旨の発言があり,警察側から「これまでにも業務改善に功労のあった職員に対しては,必要に応じて表彰を積極的に行っている。」旨の説明があった。

○公安委員会の行事予定(案)について(令和元年11月~令和2年1月)
   令和元年11月から令和2年1月までの3か月間における公安委員会の行事予定(案)について説明を受け,了承した。

○犯罪被害者等給付金支給裁定について
   犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律に基づく障害給付金の支給申請を受理し,所要の調査を実施した上での給付金支給裁定案について説明を受け,案のとおり議決した。

○審査請求の審理結果について
   更新時に交付した運転免許証の区分に関する審査請求について,審理官による審理経過及び裁決案の説明を受け,案のとおり議決した。

○審査請求の受理及び審理官の指名について(3件)
   更新時に交付した運転免許証の区分に関する審査請求3件を受理するとともに,審理に関する事務を補佐させる審理官を指名する案について説明を受け,案のとおり議決した。

○審査請求事案の処理について
   行政文書開示請求に対する行政文書不存在通知に関する審査請求事案について,広島県情報公開・個人情報保護審査会に諮問するとともに,諮問通知書を審査請求人に送付する案についてそれぞれ説明を受け,案のとおり議決した。

○運転免許の行政処分について
   運転免許の行政処分に関する意見聴取の結果等20件について説明を受け,案のとおり議決した。

法定苦情の処理について(2件)
   公安委員会で受理した法定苦情について,調査結果及び苦情申出に対する通知案2件について説明を受け,案のとおり議決した。

【報告】

○警察本部の行事予定について(令和元年11月~令和2年1月)
   令和元年11月から令和2年1月までの3か月間における警察本部の行事予定について報告を受けた。

○広島中央警察署本通交番の新庁舎建設に向けた設計者選定の実施について
   広島中央警察署本通交番の老朽化に伴う新庁舎建設に向けて,交番として高い機能性を備えつつ,「ひろしま都心活性化プラン」を踏まえた周辺環境と調和した魅力ある施設とするため,建築プロポーザル方式により設計者の選定を実施することについて報告を受けた。
   委員から「本通交番が建設されている土地は一等地であるため,この土地を有効活用しつつ建て替えることはできないか。」旨の発言があり,警察側から「この土地は県有地であり,交番という特殊性等から難しいと考えられる。」旨の説明があった。

○広島市・広島県警察本部連絡会議の開催について
   広島市と広島県警察本部が相互に関連する行政課題について意見・情報等の交換を行い,各種施策の円滑な推進を図ることを目的とした「広島市・広島県警察本部連絡会議」の開催日程,協議内容等について報告を受けた。

○令和元年度中国四国管区内警察柔道・剣道大会の開催について 
   令和元年11月26日,広島県立総合体育館において開催される令和元年度中国四国管区内警察柔道・剣道大会の概要について報告を受けた。
   委員から「ベストを尽くし,頑張ってもらいたい。」旨の発言があった。

○刑法犯の認知状況について(令和元年第3四半期)
   令和元年第3四半期における刑法犯の認知状況等について報告を受けた。
   委員から「当県の自動販売機ねらいの発生が増加しているが,全国的にも増加傾向にあるのか。」旨の発言があり,警察側から「当県で検挙した自動販売機ねらいの犯人グループは他県でも犯行に及び当県に流れてきていることから,一部の県では発生が増加した可能性はある。」旨の説明があった。
   委員から「刑法犯認知件数を減少させる具体的な方策は何かあるのか。」旨の発言があり,警察側から「警察署によって発生状況が異なることから,警察署ごとに発生状況の分析をしっかりと行い,分析結果を踏まえた検挙活動,パトロール,関係機関との連携,情報発信など様々な対策を講じていく必要がある。また,警察本部は各警察署のそうした取組をしっかりと支援していかなければならない。」旨の説明があった。

○少年の立ち直り支援活動等に関する広島少年鑑別所との協定締結について
   支援を要する者の心理状態の観察,分析,助言等に関する専門的知識を持つ法務技官(心理)を有する少年鑑別所と,少年サポートセンターを中心とした少年相談や立ち直り支援活動に取り組む広島県警察が,相互連携の上,それぞれの特性を生かした支援活動を効果的に推進することにより,少年の健全育成,再非行防止及び犯罪被害防止を図るため,令和元年10月29日に警察本部において,少年の立ち直り支援活動等に関して広島少年鑑別所と広島県警察が協定を締結することについて報告を受けた。
   委員から「鑑別所では積極的に地域支援等の取組を行っているようなので,しっかりと連携を図ってもらいたい。」旨の発言があり,警察側から「互いの特性を生かし,しっかりと少年の立ち直り支援活動等を行っていきたい。」旨の説明があった。

指定暴力団「三代目俠道会」第10回指定スケジュールについて
   指定暴力団「三代目俠道会」の第10回指定スケジュールについて報告を受けた。
   委員から「最近の県内の暴力団の活動状況はどうか。」旨の発言があり,警察側から「表だっての活動は減ってきているが,水面下での活動は依然として活発な動きがある。」旨の説明があり,さらに,委員から「暴力団組員数は減少しているのか。」旨の発言があり,警察側から「暴対法や暴力団排除条例の網から上手く逃れるため,暴力団組員としての登録を外して準構成員等として活動する者が増えたことで,暴力団組員数は減少している。しかし,準構成員等を含めれば,総数はあまり変わっていない状況にある。」旨の説明があった。

○交通機動捜査係の活動状況について(発足後6か月)
   発足後6か月が経過した交通機動捜査係の活動状況,今後の課題等について報告を受けた。
   委員から「夜間,休日における交通事故捜査体制が強化されたなどの様々な活動効果が出ているので,更に体制を強化してはどうか。」旨の発言があり,警察側から「全体的なバランスや必要性を見て判断したいと思う。」旨の説明があり,さらに,委員から「どのような勤務制で活動しているのか。」旨の発言があり,警察側から「3交替制勤務となり,当番員は午前8時30分から翌日午前8時30分までの24時間,事案に対応している。仮眠時間中であっても重大事故等が発生すれば,直ちに現場臨場して対応することとなる。」旨の説明があった。

【特記事項】

○警察側から,令和元年10月18日に開催された警察・商工労働委員会で の説明状況について説明があった。
○警察側から,令和元年10月16日に開催された公安委員会において質疑のあった特殊詐欺被害者の年代別統計について説明があった。