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MVB2018受賞者レポート03[吉本卓生氏/NPO法人キッズNPO]

2018年11月20日

MVB2018受賞者レポート03

受賞時の様子

特定非営利活動法人キッズNPO
吉本 卓生 理事長

<プロフィール>
2006年に待機児童解消のため、廿日市市で保育施設を開園。その後、特定非営利活動法人キッズNPOを設立し、にこにこの森保育園(認可保育園)、にこにこキッズくしど保育園、みやじま保育園(企業主導型保育施設)、託児保育にこにこキッズ(認可外保育施設)、にこにこアフタースクール(学童保育、習い事サポート)、ナチュキッズ(森のようちえん)、ネイチャーフレンド自然学校等の事業を展開。ワークバランス認定コンサルタントの資格も取得しており、地元・廿日市市でワーク・ライフ・バランスの推進を積極的に唱えている。

<企業情報>
企業ロゴ
URL/http://www.kidsnpo.jp/
業種/保育
従業員数/46名


廿日市市を中心にNPOとして保育事業を展開している特定非営利活動法人キッズNPO。20代〜30代の女性従業員が多い自園での取組は勿論、地域社会全体へのワーク・ライフ・バランスの浸透やイクボス推進に向けた取組も積極的に行っています。自園だけでなく、地域社会全体へ目を向けて活動するようになった理由や取組内容について理事長の吉本氏に伺いました。


保育施設を開園して感じた「子育てと仕事の両立」の難しさ

2006年に待機児童解消のために、夫婦で保育施設を開園しました。経営者として施設を運営していく中で、いち保育士として働いていた際には気付かなかった社会問題にぶつかりました。
例えば、病気の子供の対応。通常、37.5℃以上の熱がある場合は園でお子さんのお預かりが出来ません。ただ、入園当初の子供は免疫があまりない状態なので病気にかかりやすく、仕事を始めたばかりのお母さんが仕事を何度も休まないといけない状況になります。それが続くと仕事が辛くなってしまったり、ひどい場合は職を失う方もいました。そんなお母さんたちを助けたいという思いで、NPO法人を取得し、保育を中心としたサービスを展開してきました。

地域全体にワーク・ライフ・バランスを広める意義

様々な形でサービスを提供していくうちに、そもそも地域社会全体に「ワーク・ライフ・バランス」の考えが浸透すれば、自園の従業員は勿論、働きながら子育てをしている保護者が仕事と家庭を両立出来るようになるのではないかと考えるようになり、ワーク・ライフ・バランスの推進事業を始めました。
具体的な取組としては、企業が主体となって従業員のお子さんが利用できる保育サービスを提供する「企業主導型保育施設」の創設サポートや、地元経済団体へ向けたワーク・ライフ・バランスやイクボスの推進活動などを行っています。

研修の様子
呉海上自衛隊内でワーク・ライフ・バランス研修を実施。

また、呉・海田自衛隊の緊急登庁時に対する保育支援も行っています。大規模自然災害が起きたとき、パパ・ママ隊員が安心して被災地支援へ向かえるよう臨時保育所を開設し、お子さんを預かるという方法で行う被災地支援です。

育児休業の取得率100%!でも大切なのは復職まで見据えた環境づくり

自園についてみると、従業員は46名で、そのうちほとんどが20代〜30代の女性で構成されています。そのような人員構成の中でも育児休業の取得率は100%を達成しています。
工夫している点は、ただ育児休業の取得を促進するだけでなく、その後の復帰まで見据えた体制を整えることです。従業員の出産後、定期的に子供と一緒に来園できるような環境づくりをすることで、園の様子や園児の様子が共有でき、状況把握してもらうことで、スムーズに職場復帰できるよう配慮しました。
また、自園で運営する企業主導型保育施設で、従業員のお子さんを一般枠より低価格で利用できるようにもしました。

保育の様子
自然にたくさん触れ合う保育が特徴です。

保育業界は、人材不足で離職率が高い業界だと言われています。そんな現状をどうにかしたいという想いでここまで取り組んできました。これからも従業員みんなが「ここで一生働きたい」と思ってもらえるような職場づくりをしていきたいです。

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