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(株)マエダハウジングで「イクボス推進トーク」開催しました[平成29年12月21日]

2017年12月21日

イクボス推進トークトップ画像

 「イクボス同盟ひろしま」の活動の一環として「イクボス推進トーク」を開催。これは「イクボス同盟ひろしま」のメンバーが代表を務める企業を湯崎知事自ら訪問。経営者や管理職の方々とディスカッションを行うことで、ークライフバランスの改善やイクボスの意義などについて理解を深めようというものです。


 平成29年度は全3回の「イクボス推進トーク」を開催しましたが、最初に知事が訪れたのは住宅リフォームを中心に設計から不動産売買まで手掛ける株式会社マエダハウジング。八丁堀にできたばかりの「リノスタ八丁堀」で、12月21日(木)第1回目の「推進トーク」は行われました。

 

リノスタの様子
第1回イクボス推進トーク会場[リノスタ八丁堀]

 

 今回マエダハウジングから参加したのは代表取締役の前田政登己社長を含む全15名の管理職の方々。まず、湯崎知事から広島県が進めている働き方改革についての説明がありました。県は「ひろしま未来チャレンジビジョン」を掲げており、仕事も暮らしも両方あきらめない欲張りなライフスタイルを応援しているということ。それを実現するためには誰もが働きやすい職場づくりが必要であること――。

 偶然にも知事と前田社長は同い年。「前田社長も私も『24時間、戦えますか。』で育ってきた世代。でもこれからはそうではない新しい企業風土やカルチャーを作ることが必要になります。」と知事が言うと前田社長も大きくうなずき、「特にリフォームは労働集約型で生産性の悪い業界。私もずっと夜遅くまで働くことが当たり前だと思ってきましたが、まずは自分から考え方を変えることにしました。私は働き方改革は考え方改革だと思います。」と返答。かつての価値観を改め、トップ自らが考え方を変えることが先決だという点で意見が一致しました。

 

知事が説明する風景写真
イクボスの重要性について説明する湯崎知事

 

 続いて、前田社長から現在会社で進めている働き方改革の具体的内容についての発表がありました。社内で初めて男性社員の育休取得があったこと。出産や育児という状況にいる女性社員のために短時間勤務や在宅勤務を導入したこと。社内報を使って有休が取得しやすい環境づくりを進めていること。総務主導ではなく一般社員を中心に「働き方改革プロジェクト」を立ち上げ、ボトムアップでさまざまな意見を汲み上げていることなどが挙げられました。

 その中で前田社長が強く訴えたのは「私たちは100億企業よりも、地域で長く愛される100年企業になりたい」ということ。会社が長く続くためには社員の定着が不可欠。そのために社員・パートの誰もが働きやすく、かつ生産性の高い職場を整備しなければいけないという考えに至ったといいます。

 

前田社長の説明風景
マエダハウジングの取組を紹介する前田社長

 

 続いて管理職の方々がイクボスとして気を付けていることを発表していきます。

 本部で取締役本部長を務める山本和良さんが取り組んでいるのは「業務改善及びマネジメントの向上」。これまで顧客一人ひとりにゼロから企画提案していた手法を変更し、パッケージ商品を開発。統一されたフォーマットを用いることで作業のムダをなくし、仕事の効率化が進んだといいます。

 これに対し知事は「その話を聞いて、歌舞伎を思い出しました。歌舞伎には“型”と“型破り”の2つがあって、型というのはつまり標準化ということ。基本形があることで仕事の効率化が進むし、さらにどこをどう変えるとお客様が満足できるのか。つまり“型破り”が明確になって付加価値の上昇も期待できる。あと、標準化というのはこれまで積み重ねてきたノウハウの集約でもあるわけで。そこにマエダハウジングの歴史が凝縮されていると思います。」と独自の表現でコメントを返します。

 

知事が発表者にコメントする写真
マエダハウジング管理職の方とのディスカッション風景

 

 社内で初めて育児休業を取り、現在は3人の小学生の子供を育てながら正社員として働いている原田愛子さんは「初めてのことだらけだったけど会社には柔軟に対応してもらった。今後は同じ女性社員に『マエダハウジングだったら出産・育児をしながらも、やりがいのある仕事が続けられる』と思ってもらえるよう、会社に意見を言っていくのが私の役割だと思う。」と語ります。

 一方、男性で初めて育休をとった上田光春さんは上司に相談したところ、「育休とったら?」と逆に勧められたといいます。

 「周囲の者は、頭では育休は当然の権利だとわかっていても心で反発してしまうことが多いんです。育休も新婚旅行も病気も休むという意味では全部同じじゃないですか。だけど病気の場合は『大丈夫?』となるのに、育休の場合は『なんで?』となる。これは認識の違い以外の何物でもないですよ。認識チェンジが必要なんです。」(湯崎知事)

 

記入風景の写真
イクボス宣言シートを記入する管理職のみなさま

 

 最後に、今日学んだ内容を各自が発表する「イクボス宣言」を経て、前田社長は「イクボス同盟に加盟したからこそ『こんなやり方もあるんだな』ということを学べる。これからは確信を持って働き方改革を進めていきたい」と決意を新たにしていたのでした。

 

参加者との記念撮影