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現在地ひろしまたてものがたり

たてもの情報(18)|海友舎(旧海軍兵学校下士卒集会所)


印刷用ページを表示する 掲載日:2017年10月25日更新

海友舎(旧海軍兵学校下士卒集会所)/Kaiyusha,Former Officer’s Club of Naval Academy

規律正しい生活から離れ

「海軍さん」が過ごした憩いの場



 海友者1

海上自衛隊第1術科学校正門そばにある、なだらかな坂を上がると、ひと際モダンな洋風建築が目に飛び込んできます。「海友舎」と名付けられ親しまれているこの建物は、第二次世界大戦が終わるまで「海軍さん」のための娯楽福祉施設でした。「海軍さん」と一口で言っても、身分によって利用する施設が分かれていて、ここは主に、兵学校職員の下士官や兵士専用でした。当時建物の中には、浴場、遊技場、宿泊室、売店などがあり、将棋やビリヤード、武道などを楽しんでいたといいます。

建物は、明治末期に建てられた典型的な洋風建築。この頃は、西欧の建築への理解が進んだ時期で、2階のバルコニーや上げ下げ式窓、レンガ基礎などが特徴です。玄関ポーチを抜けて、ギシギシときしむ廊下を踏みしめながら中に進んでみましょう。ここで注目したいのは、階段部分。実際に上ってみると、その狭さと小ささに驚きます。建築当初は洋風建築らしく、きちんと階段室が設けられ立派な階段でした。しかし、居室を増やそうと、改築の際に階段室を無くし、無理やり廊下に階段を作ったため少し不自然に感じるのです。

さらに奥に進むと、広々とした床の間が広がります。ここは、後に増改築された部分。武道場として使われた名残で、剣道着などが発見されています。また、ビリヤード台も残っていて、触れてみると当時の海軍さんたちの和やかな声が聞こえてきそうです。

戦後すぐには、戦争未亡人など地域住民に向けた洋裁教室の場所として使われました。一部照明が低く設置されているのはその為ともいわれています。その後、1948年に民間に払い下げられ、会社を立ち上げた元海軍士官が購入。2012年まで会社事務所として使われてきました。100年以上前の建築物にもかかわらず保存状態が良いのは、空き家にならず大切に使われてきたからこそ。現在は、この歴史的建造物を保存・活用しようと、ボランティアによる清掃活動が行われ、イベントに使われるなど、にぎわいの場としても広く知られるようになっています。

 


設計者/不詳
施工/1906年10月着工
住所/江田島市江田島町中央2-7-10
電話番号/0823-36-5220、kaiyousya@gmail.com
アクセス/小用港から大柿方面行バスで術科学校前下車、徒歩約3分
見学/可(要予約)
撮影可
HP/http://www.kaiyousya.com/


写真データダウンロード(御自由にお使いください。)

 海友者2

下見張りにペンキを塗って仕上げた外壁と,上げ下げ式窓の外観がレトロ (その他のファイル)(12.59MB)

海友者3

元階段室の部屋。窓枠がピンク色に塗装されており,子供室として使われていた跡が (その他のファイル)(13.8MB)

 海友者4

建物の象徴とも言えるベランダとの眺望 (その他のファイル)(12.45MB)

海友者5

当時のビリヤード台も現存している。 (その他のファイル)(11.6MB)


今回ご紹介した建物は11/5にイベントが開催されます!
詳しくは「たてものがたりフェスタ2017」のページをご覧下さい!

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