働き方改革コンサルティング参加企業取組事例の紹介
広島県では,働き方改革に意義を感じているものの,その取組ノウハウ不足のため「何をどうすれば良いか分からない」「取組を進めるのが難しい」といった悩みを抱えている県内中小企業(モデル企業10社)に対して,働き方改革専門コンサルタント等を派遣して取組を支援する『働き方改革企業コンサルティング事業』(平成29年度,平成30年度)を実施しました。
このたび,平成30年度に事業に参加された県内中小企業(モデル5社)のご協力のもと,各企業での改革プロセスや取組内容(創意工夫した点,苦労した点,乗り越えた課題等)を見える化した「取組報告書」が新たに完成しました。
企業の皆様におかれては,平成29年度に参加された企業の「取組報告書」と併せて,自社の働き方改革を推し進める際に是非ご活用ください。
- 取組報告書の特徴
- 平成30年度参加企業の取組概要
・【事例1】平和建設 株式会社 [建設業,31名] 取組報告書 (PDFファイル)(5.1MB)
・【事例2】株式会社 ポップジャパン [製造業,64名] 取組報告書 (PDFファイル)(5.44MB)
・【事例3】広合化学 株式会社 [製造業,47名] 取組報告書 (PDFファイル)(5MB)
・【事例4】二村自動車 株式会社 [卸売・小売業,111名] 取組報告書 (PDFファイル)(4MB)
・【事例5】テクノス三原 株式会社 [専門サービス業,118名] 取組報告書 (PDFファイル)(4.74MB) - 平成29年度参加企業の取組概要
・【事例6】株式会社 マエダハウジング [建設業,57名] 取組報告書 (PDFファイル)(4.15MB)
・【事例7】株式会社 ユニバーサルポスト [製造業,150名] 取組報告書 (PDFファイル)(3.21MB)
・【事例8】東洋電装 株式会社 [製造業,57名] 取組報告書 (PDFファイル)(4.62MB)
・【事例9】株式会社 マイティネット [情報通信業,290名] 取組報告書 (PDFファイル)(4.17MB)
・【事例10】株式会社 体育社 [卸売・小売業,55名] 取組報告書 (PDFファイル)(3.72MB)
1.「取組報告書」の特徴
~多くの企業に共通する悩みや課題について,参加企業がどのようにして取り組み,その壁を乗り越えて取組を軌道に乗せることに成功したのか,各社で実践した働き方改革の進め方やその内容・ノウハウを「見える化」しました~
・ 本書では,「働き方改革を導入・実践するために何をどうすれば良いか知りたい」「中小企業でも自社の企業体力に応じて取り組める内容を知りたい」といった県内中小企業の皆様のご要望に応えることができるよう,単に取組内容だけでなく,その取組過程や様々な工夫等について紹介しています(※成功事例だけでなく,試行錯誤しながら苦労して取組を進展された内容も交えています)。
・ “理論的な解説書”というよりも,“身近な企業が実践した事例”となっていますので,多くの企業経営者や推進担当者の方々にご参考いただき,自社内で働き方改革を進めていく上での一助となれば幸いです。
2.平成30年度参加企業の取組概要 (「取組報告書」は各社取組の末尾に掲載)
【事例1】 平和建設 株式会社 [建設業,31名]
事業内容: 建設業(店舗・住宅等の建築工事(施工管理等)、土木工事等) |
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従業員: 31名(事業参加時点) |
所在地: 福山市 |
■主な取組成果
- 建設業界では週休1日の現場が多い中で、業界の常識に捉われず、週休2日のチャレンジ現場を試行。協力業者と意思疎通を図るとともに、工程管理の見直しや、ITツール活用による作業効率化により、概ね週休2日の工程表で完工でき、残業時間の大幅な削減も実現
- “職人(個人)の集まり”から“チーム組織”へ変革するため、「自分で育つ」から「組織で育成する」視点で仕組みづくりと意識改革の両面に取り組むことで、休まない職場風土から脱却。 従業員の「働きがい」も向上
取組前 |
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今回の |
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取組後 |
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※「平和建設 株式会社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(5.12MB)をご覧ください
【事例2】 株式会社 ポップジャパン [製造業,64名]
事業内容: 製造業(のぼり旗・幕などの製造) |
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従業員: 64名(事業参加時点) |
所在地: 広島市安佐南区 |
■主な取組成果
- コミュニケーション改革が浸透。「管理者層と従業員」「営業と生産」の距離が縮まり、風通しの良い職場に。チームワークも好転し、付加価値事業への転換に向けた部署間連携の基盤ができた
- 全員参加型のカイゼン運動をイベント化した「PJサミット」により、従業員の自主的に考える力・工夫する力が向上し、生産部門の業務効率化も進展
- 長時間労働者の個別管理などの仕組みづくりと業務改善の相互作用で,目標を大幅に上回る長時間労働削減と休暇取得率向上を実現
取組前 |
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今回の 取組 |
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取組後 |
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※「株式会社 ポップジャパン」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(5.42MB)をご覧ください
【事例3】 広合化学 株式会社 [製造業,47名]
事業内容: 製造業(プラスチック製品(自動車部品等)の製造) |
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従業員: 47名(事業参加時点) |
所在地: 大竹市 |
■主な取組成果
- 従業員の不満要因(工場内のハード環境、上司との対人関係、会社の将来像の説明不足)に迅速に対処。従業員の不満が軽減して、会社への信頼感が高まり始めた
- “社長自らが変わる”取組を起点に、様子見しているベテランの管理職等に対して社長自らが対話を重ねながら改善運動を展開することで、人時生産性を落とさずに従業員同士が助け合う現場に
- 現場リーダーは、部下への業務移行で生じた時間を活用して、イノベーションの芽づくりが可能に
取組前 |
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今回の 取組 |
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取組後 |
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※「広合化学 株式会社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(5.05MB)をご覧ください
【事例4】 二村自動車 株式会社 [卸売・小売業,111名]
事業内容: 卸売・小売業(自動車販売・整備・ボディケア) |
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従業員: 111名(事業参加時点) |
所在地: 広島市安佐南区 |
■主な取組成果
- 従業員主導の取組が停滞した中途で、社長自らの進捗管理の徹底に方針変更。改善策の着実な実行により、売上・利益アップの中で、残業時間の削減や有給休暇取得の向上に成功
- 慣例化していた「納引き」(納車時に顧客の自宅まで車を届けて自宅の車を引き取る)は各顧客ニーズを見極めた上で極力削減することで、従業員の固定観念を払しょく。顧客サービスの質を落とさない中で、従業員が生産性の高い働き方を意識し始めた(従業員の意識改革が進展)
取組前 |
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今回の |
【中間時点】階層別グループ(店舗横断)で、従業員主導の業務改善をスタートしたが、取組が停滞《残業時間や有給休暇取得の数値は前年と変わらず、取組の成果は何も出ていない》 【改善策】社長自らの進捗管理の徹底で、「これまでと違う」と従業員に実感させ、気運を高める |
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(1)20時以降のメール禁止
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取組後 |
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※「二村自動車 株式会社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(4MB)をご覧ください
【事例5】 テクノス三原 株式会社 [専門サービス業,118名]
事業内容: 専門サービス業(非破壊検査,船舶消防設備整備ほか) |
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従業員: 118名(事業参加時点) |
所在地: 三原市 |
■主な取組成果
- 個人でなくチームで成果を出す働き方に転換するため、取組初期に“残業代削減分は全従業員(個人でなく全員)一律に還元”を社長宣言することで、従業員の取組意欲(チーム貢献意識)が向上
- チーム全体で効率的に技術伝承する仕組みを整え、業務の平準化&効率化で生み出した時間を従業員のスキルアップに投入。併せて、休暇取得を前提とした仕事の進め方に見直すことで、生産性アップと働きやすい職場づくり(有給休暇取得率アップ)を同時に実現
取組前 |
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今回の |
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取組後 |
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※「テクノス三原 株式会社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(4.76MB)をご覧ください
3.平成29年度参加企業の取組概要 (「取組報告書」は各社取組の末尾に掲載)
【事例6】 株式会社 マエダハウジング [建設業,57名]
事業内容: 建設業(住宅リフォーム・新築の設計・施工・管理) |
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従業員: 57名(事業参加時点) |
所在地: 安芸郡府中町 |
■主な取組成果
- 顧客ニーズの高いリフォーム内容をパッケージ化(業務の標準化)して“型”をつくり,“型破り”の付加価値を組み合わせた仕事の進め方をすることで,効率的な働き方と顧客サービス向上を同時に実現
- トップダウンで制度・ルールを導入し,ミドル層主導による改善活動を展開しながら,社長・管理職・従業員の三者間のコミュニケーション活性化を図ることで,大幅な長時間労働の削減や休暇取得の向上に成功
取組前 |
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今回の |
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取組後 |
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※「株式会社 マエダハウジング」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(4.15MB)をご覧ください
【事例7】 株式会社 ユニバーサルポスト [製造業,150名]
事業内容: 製造業(総合印刷・広告等) |
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従業員: 150名(事業参加時点) |
所在地: 広島市西区 |
■主な取組成果
- 一人が複数の機械・作業工程を担当できる「多能工化」を進めることで,従業員のスキルアップ化ができ,生産性を落とさず(機械を止めず)にお互いがカバーし合える働きやすい職場に
- 営業部門の業務分析により,各自の営業担当エリアの最適化や,業務体制の再構築(関連部署との業務分担を明確化)を図ることで,営業業務の効率性が向上
取組前 |
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今回の 取組 |
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取組後 |
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※「株式会社 ユニバーサルポスト」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(3.21MB)をご覧ください
【事例8】 東洋電装 株式会社 [製造業,57名]
事業内容: 製造業(制御盤製作・システム開発) |
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従業員: 57名(事業参加時点) |
所在地: 広島市安佐南区 |
■主な取組成果
- 当初は従業員のボトムアップによる改善を期待していたが抽象的な議論になり取組が停滞。そこで、社長の明確な方針のもと,“トップダウン”で長時間労働の習慣を見直すための制度改革を実行 《改革の引鉄》
- マネージャー層の意識改善を図りながら,マネージャー層が“ミドルアップダウン”の取組で制度構築して現場の従業員に浸透させていくことで,長時間労働の削減に成功 《マネジメント起点》
取組前 |
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今回の 取組 |
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【中間時点】残業時間は悪化(増加)し、従業員からのボトムアップ改革も抽象的な議論になり試行錯誤 【改善策】 ボトムアップの改革には時間を要する中で,そのリーダー役であるマネージャー層自体への共感不足(腹落ちしていない状態)であったため, 今期は “トップダウン” へ。さらには “ マネジメント起点によるミドルアップダウン”の取組重視に方針変更(ボトムアップ改革は継続するが、小さな改善活動から始めて成功体験を積んでもらう) |
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取組後 |
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※「東洋電装 株式会社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(4.62MB)をご覧ください
【事例9】 株式会社 マイティネット [情報通信業,290名]
事業内容: 情報通信業(ICT事業・派遣事業) |
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従業員: 290名(事業参加時点) |
所在地: 広島市西区 |
■主な取組成果
- トップの強いリーダーシップのもと,多くの制度をスピーディーに導入することに成功
- 制度を活かすための環境整備や進捗管理を徹底することで,年休取得率の大幅向上等を実現
- 併せてボトムアップの取組を推進することで,従業員の業務改善等に関する意識が向上
- 駐在先勤務者等への訪問サポートや社内報の発行で,組織としての一体感を醸成
取組前 |
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今回の 取組 |
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取組後 |
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※「株式会社 マイティネット」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(3.8MB)をご覧ください
【事例10】 株式会社 体育社 [卸売・小売業,55名]
事業内容: 卸売・小売業(スポーツ用品小売販売) |
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従業員: 55名(事業参加時点) |
所在地: 広島市中区 |
■主な取組成果
- 取引先の理解を得ながら『商慣行の脱却』による業務の効率化や,店舗の定休日を増やす等の『めりはり』のある働き方に見直していくことで,大幅な長時間労働の削減・有給休暇取得の向上に成功
- 従業員一人ひとりが『自分ごと』として業務改善に取り組むことで,社員のモチベーションが向上
- 従業員の能力向上意欲を『自社の強み』とした,「プロフェッショナル人材」を育成
取組前 |
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今回の |
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取組後 |
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※「株式会社 体育社」の取組報告書(詳細)は,こちら (PDFファイル)(3.73MB)をご覧ください