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【令和2年9月2日掲載】台風9号及び台風10号の接近に伴う農作物等の被害軽減対策

印刷用ページを表示する掲載日2020年9月2日

台風対策

 台風9号(メイサーク)及び台風10号(ハイシェン)の接近に伴い,広島県でも強風及び大雨による農作物等への影響が懸念されます。

 最新の気象情報に注意しながら,次の対応策を参考に,被害を最小限に食い止めるよう事前・事後の対策に努めてください。

【共通事項】

○人命第一の観点から,ほ場の見回り等については,気象情報を十分に確認し,大雨や強風が治まるまでは行わないこと。また,大雨等が治まった後の見回りにおいても,増水した水路その他の危険な場所には近づかず,足下等,ほ場周辺の安全に十分に注意し,転落,滑落事故に遭わないよう慎重に行うこと。

○強風による資材等の飛散による人体・交通・架線等への被害防止に努めること。

○台風通過後の対策として,適時適切な防除を心がけること。なお,薬剤を使用する際には,農薬の使用基準を遵守し,周辺への飛散低減対策を講ずること。

作物名

事前の対策

被害拡大防止のための対策

水 稲

1 事前に排水路の詰まり等の点検・補修を行い,冠浸水時の速やかな排水に備えること。

2 風台風の場合,葉からの急激な蒸散を防ぐため,湛水状態にしておくこと。

3 貯蔵施設において,あらかじめ浸水の被害が想定される場合には,収穫物を浸水の危険がない安全な場所に移動すること。

1 冠浸水被害を受けたほ場では,速やかな排水に努め,特に冠水した場合は,葉先や穂先だけでも水面に出すよう努めること。また,排水後は,白葉枯病等の防除に留意すること。

2 冠浸水被害を受けた稲体は水分調節,肥料吸収等の機能が低下していることから,田面の過度な乾燥に注意すること。

3 台風通過直後のフェーン現象の発生により稲体の水分含有率が低下し,白穂の発生等が懸念される場合には,通水による水分補給により稲体の活力保持に努めること。

4 潮風害を受けた場合には,できる限り速やかな散水により除塩を実施すること。

5 収穫直前の地域において,稲体の倒伏や穂発芽の発生などにより品質の低下が懸念される場合には,可能な限り速やかに収穫作業を開始するとともに,被害籾については,仕分けを行い,乾燥,調製作業を実施すること。

大 豆

事前にほ場周辺や排水路の点検整備を行い,冠浸水時の速やかな排水に備えること。

1 冠浸水の被害を受けたほ場では,速やかな排水に努めること。

2 生育期に冠浸水等を受けた場合,生育遅延や根腐れを引き起こし,日照不足と相まって,病害虫に対する抵抗性が弱まること,また,風により莢が損傷した場合や倒伏した場合に,傷口からの病原菌の侵入によりカビ粒,腐敗粒,紫斑粒の発生が懸念されることから,病害虫の発生動向に注意し,適切な防除を行うこと。

 

 

 

 

 

園芸作物全般

1 台風が接近する前に施設やほ場周辺の点検,排水路の清掃を行うこと。

2 温室,育苗・集荷施設等については,強風に備えて,取り付け金具の点検,抑えひもによる固定,妻面の補強等の防風対策に努めるとともに,飛来物による損傷を防止するために施設周辺の清掃,防風網の設置等に努めること。

3 ハウス強度を上回る強風が予想される場合(最大風速30m/s以上が一つの目安)は,事前にビニールを除去し,ハウス本体が損傷しないようにする。

4 潮風害が予想される地域においては、除塩のための水源を確保すること。

1 台風が通過した後は,速やかに施設,機器の点検を行い,補修や修理が必要な場合には適切な処置を行うこと。

2 台風通過後の急激な気温の上昇に注意し,施設内の適切な温湿度管理に努めること。

3 ほ場や施設が冠水した場合は,排水ポンプや溝切り等により,できる限り速やかに排水を行うこと。

4 潮風によって塩分が付着した場合は,できる限り速やかに散水により除塩すること。また,肥料が流亡した場合は,土壌分析を実施し,適正量を施用すること。

野 菜

1 ほ場内の早期排水対策として,あらかじめ溝切り,溝上げ等の管理作業に努めること。

2 園芸施設については,強風に備え,フィルムの取付金具の点検や抑えひもの固定,防風ネットの設置等による防風対策を講ずること。

3 播種や定植を予定している場合は,台風通過後に行うこと。

1 冠水や浸水等を受けたほ場においては,速やかな排水に努めること。また,土寄せ,追肥,液肥の葉面散布等により生育の回復に努めるとともに,病害虫の発生を防止するため,折損した茎葉の除去と適切な薬剤散布を行うこと。

2 果菜類では,根傷みによる草勢低下を防ぐため,摘果や若採りにより着果負担を軽減すること。

3 園芸用施設については,できるだけ早期に施設の破損,倒壊等の点検を行い,施設内に水が侵入した場合には,換気を十分に行い土壌の乾燥を図り,施設内の湿度を下げ,病害の発生を防止すること。

4 生育初期において被害を受けた場合は,予備苗による植替えや再播種を行い,被害の軽減に努めること。

果 樹

1 強風に備えて事前に防風網や果樹棚支柱の点検・補修を行っておくこと。また,倒伏しやすい樹体は支柱により補強すること。

2 収穫可能な果実はできる限り収穫しておくこと。その際,農薬使用基準(散布から収穫までの経過日数)に留意すること。

3 排水が速やかに行われるよう園地周辺の集排水路の点検,清掃を行うこと。

 

1 強風等による傷から病気の発生が多くなるため,病害虫の防除を適切に実施すること。特に,かんきつ類のかいよう病及び核果類のせん孔細菌病や黒斑病については,台風前後の防除を徹底すること。

2 強風により倒伏した場合には,根を切らないよう早急に起して支柱で支える。また落葉した場合は,日焼けや樹脂病等の発生に注意し,被害程度に応じて摘果や塗布剤の使用等を行うこと。

3 落下した果実については,農薬使用基準に留意するとともに,選別の徹底を図り,早期出荷等に努めること。

4 潮風害を受けた場合は,スプリンクラー等のかん水施設を活用し,直ちに水をかけ除塩作業を行うこと。

花 き

1 露地栽培で,支柱を使用している花きについては,支柱やネットの点検・補強を行い,風害に備えること。

2 ほ場内の早期排水対策として,あらかじめ溝切り等の管理作業に努めること。

3 園芸施設については,強風に備え,フィルムの取付金具の点検や抑えひもの固定,防風ネットの設置等による防風対策を講ずること。

1 冠水又は浸水の被害を受けたほ場においては,速やかな排水に努めるとともに,倒伏した株を早急に立て起こし,茎や花穂の曲がりを防止すること。

2 折れた茎葉の除去,適切な薬剤散布等により,病害の発生抑制に努めること。

3 天候が回復した後,被覆資材,支柱,ネット等の栽培施設や資材の点検及び修復を行うこと。特にキク等の栽培に係る電照・補光関連施設(電球,タイマー等)については,速やかに作動状況の点検を行うこと。

4 生育初期において被害を受けた場合は,予備苗による植替えや再播種を行い,被害の軽減に努めること。

畑作物・

特産物

冠浸水の予想されるほ場において,作物の性質やほ場の状況に応じて,冠浸水後の排水対策が速やかに行われるよう,ほ場内に明渠等を設けるなどの対策を講じること。

ばれいしょについては,ほ場が滞水した場合,腐敗を起こしやすいので,速やかな排水に努めること。また,台風通過後,高温が予想される地域においては,特に長時間の冠水又は浸水を避けるとともに,湿潤ほ場での収穫は行わないこと。

畜 産

1 放牧している家畜は,畜舎へ避難させること。

2 畜産施設については,損傷,倒壊等を避けるため,必要に応じて補修を行うこと。

3 大雨による畜産施設への浸水の恐れがある場合,明渠の施工等により排水に努めること。

4 暴風雨による雨の吹き込みの恐れがある場合,飼料等がぬれないようシート等の被覆を行うこと。

5 各地域において,あらかじめ停電や断水等の対応を確認し,被災時には自家発電機による搾乳や生乳冷却等について,早急に対応できるよう努めること。

1 家畜

天候が回復した後,直ちに畜産施設内及びその周辺の排水を行うこと。また,土砂が流入した場合には,再度の土砂流入等の事故に十分注意しつつ,土砂を除去すること。

 必要に応じて,速やかに畜舎・設備器具の水洗,乾燥,消毒を実施し,衛生対策を徹底すること。

 養分の低下した飼料作物や品質の劣化した濃厚飼料は与えないこと。

2 飼料作物

冠水や浸水等の被害を受けたほ場においては,速やかな排水に努めること。生育後期になっている飼料作物は,天候回復後に収穫を行うこと。

また,とうもろこし等の長大作物については,倒伏すると収穫量が減少し,品質が低下するため,倒伏した場合には早めに収穫し,サイレージ調製等を行うこと。

問合せ先

 西部農業技術指導所   東広島市八本松町原6869   電話082-420-9661

 東部農業技術指導所   福山市三吉町1丁目1-1     電話084-921-1311(代)

 北部農業技術指導所   三次市十日市東4丁目6-1  電話0824-63-5181(代)

 県 庁 農 業 技 術 課    広島市中区基町10-52      電話082-513-3559

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