項目 |
調査・研究内容 |
調査研究機関 |
大気関係 |
浮遊粒子状物質の発生源別寄与率の推定に関する研究 |
浮遊粒子状物質の発生源を推定する指標として有望な多環芳香族炭化水素類の多成分同時捕集・分析法を検討しました。また,多環芳香族炭化水素類の主要発生源の一つである一般廃棄物焼却炉における排出実態及び周辺環境濃度について調査しました。 |
保健環境センター |
小規模事業所用脱臭システムの開発 |
活性炭+セラミック粉系吸着剤をSUS板に添着したガス吸着ユニットと光触媒担持シリカゲルを用いたガス分解ユニットを試作し,それぞれ別個にトルエン吸着性能と分解性能の評価を行いました。吸着性能は十分でしたが,分解性能は希望性能を下回っていました。 |
東部工業技術センター |
水質関係 |
広島湾流域圏環境再生研究 |
1.広島湾海底泥の脱窒手法の開発
室内試験で硝化の最適条件がわかりました。江田島湾では脱窒能は9月に高くなることがわかりました。
マナマコの生息状況と底質の関係を明らかにしました。
2.アマモ場造成技術開発
アマモ実生苗は,シルト分を多く含む底質で栽培すると,生長が良く,種子の発芽は播種時期に関係なく70%以上の出芽率を得る条件,実生の頂端切片培養により苗条が伸長すること等を明らかにしました。また,衛星画像による藻場分布把握の可能性と無人ヘリコプターにより,アマモ場が確認できる良好な画像が得られました。
傾斜(10°)ブロックとスリットブロック(幅15mm)に流れを抑制する効果があることがわかりました。
海洋中の植物プランクトンの増殖に関与する有機酸鉄等の生成量が,森林の植生タイプによって異ることがわかりました。 |
水産海洋技術センター
保健環境センター
西部工業技術センター
農業技術センター
林業技術センター |
酸素透過膜を用いた省エネルギー型排水処理技術開発に係る調査研究 |
下水処理場(太田川流域下水道東部浄化センター)内の敷地を借用し,下水を用いた現場排水処理実験を実施しました。実験は遮光条件下で,筒状の酸素透過膜内に下水を通水する実験と膜の外側に下水,内部に空気を配置する実験を行い,いずれもBOD面積負荷1〜2g/m2/日で,BOD除去率90%以上,TN65%程度を処理できることを確認しました。 |
保健環境センター |
農薬や化学肥料に偏らない栽培技術の開発 |
環境保全型農業における農薬や化学肥料に偏らない栽培技術を確立するため,(1)環境にやさしいネギの水耕栽培,(2)ワケギの環境に配慮した土壌管理,(3)野菜・花き類に発生するウイルスの総合防除,(4)耕種的方法を活用したカンキツ病害虫防除,(5)無袋栽培ナシの防除要否判定基準の策定,(6)水稲苗箱処理への細菌エンドファイト併用による減農薬・省力防除等の研究を実施しました。 |
農業技術センター |
化学物質関係 |
ダイオキシン類による地域環境汚染の実態とその原因究明に関する研究 |
迅速抽出法について共通土壌試料を用いた検討により抽出効率に影響を与える要因を明らかにし,抽出条件を最適化する方法を検討しました。また,環境での発生源寄与割合を推定するための新たなプログラムを用いることで,的確な汚染原因の推定を行うことが可能になりました。 |
保健環境センター |
廃棄物
・リサイクル関係 |
廃棄物二次資源の安全性評価に関する研究 |
廃棄物二次資源として有効利用が期待されている溶融スラグの長期環境安全性を評価するための試験法を提案し,県内の施設で発生する溶融スラグに適用して安全性を確認するとともに,各種元素の詳細な溶出特性を把握して有効利用促進を図るための資料を得ました。 |
廃棄物最終処分場の跡地の有効利用に関する研究 |
これまで高度利用がされていない海面埋立管理型廃棄物処分場跡地の有効利用を図るため,室内実験による粘性土遮水性の検討や,処分場内でのボーリングによる廃棄物の安定化状況調査,ボーリング井を使った現地拡散実験を行い,跡地利用における安全性の確保について基礎研究を実施しました。 |
食品廃棄物のエネルギー変換に関する技術開発 |
現在,大部分が焼却・埋立処分されている食品廃棄物は,含水率が高く,燃焼や炭化処理には余分なエネルギーを必要とします。水の除去が不要な水熱処理によりエネルギー化技術を開発するとともに,油脂分解嫌気性菌群の探索,前処理として必要な食品廃棄物の磨砕技術を確立しました。 |
食品工業技術センター
西部工業技術センター
東部工業技術センター |
乳酸菌利用による食品廃棄物リサイクル技術 |
発酵飼料製造に用いる乳酸菌の選定を行うため,乳酸菌3菌株を比較した結果,当センター分離のデンプン資化性乳酸菌A305株が,増殖速度が高く,乳酸菌数・乳酸量とも良好な成績を示しました。乳酸菌数は市販ヨーグルトの約10倍と高く,極めて汚染の少ない発酵液体飼料が製造できました。給与試験では,豚の嗜好性も高く,増体も良好でした。 |
食品工業技術センター |
ポリ乳酸樹脂の高性能化と自動車部品への適用 |
再生可能な資源を原料とするポリ乳酸樹脂を,射出成形し機械部品として使用するため,耐熱性に優れた成形材料を開発しました。 |
西部工業技術センター |
有機性資源の有効活用 |
化学肥料の節減及びバイオマス資源の地域内循環を図る技術として,(1)飼料イネの資源循環型省力低コスト栽培,(2)牛糞堆肥の水稲連年施用効果,(3)ワケギの環境に配慮した土壌管理等の研究を実施しました。 |
農業技術センター |
木材及び木質バイオマスの利用促進 |
森林バイオマスの効率的供給システムを確立するため,ヒノキ40年生林において,高性能林業機械の導入,列状間伐,全木集材という条件で集材経費の低コスト化の試験を行いました。
また,枝葉,梢端材等林地残材を現地でチップ化することで,減容化でき,輸送費の低減に効果のあることがわかりました。 |
林業技術センター |
自然環境関係 |
森林類型による水源林の機能評価技術の開発 |
森林類型別に水源林の機能評価を行うため,安芸太田町と江田島市において,雨量,流量,森林整備,植生等に関するデータ収集と解析を行いました。
(1) |
安芸太田町の流域間で見られた,流出の平準化を表す流況安定化率の差は,過去に実施された森林整備等によるものと推測されました。 |
(2) |
江田島市では,3つの試験流域の流況曲線を比較し流出特性に差があることを見出しました。 |
(3) |
安芸太田町と江田島市の各試験流域について,衛星データをもとに植生図を作成しました。 |
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林業技術センター |
植生の自然回復困難地における森林造成支援技術の開発 |
山火事跡地への植栽事業導入の優先度判定に供するため,被災地の自然植生回復状況把握や回復状況の予測に関する技術開発を行いました。
平成16年に発生した生口島東部山火事跡地の植生回復予測図と現地の状況を赤外線デジタル写真により照合し,予測精度の高さを確認しました。 |
林業技術センター |