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(2)ダイオキシン類の環境基準の達成状況 |
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ダイオキシン類は,生殖機能に影響を及ぼすおそれや発がん性等が指摘されており,その排出を抑制し,環境中の濃度を低減する必要があります。
ダイオキシン類による環境汚染の状況を把握するため,大気,水質,底質及び土壌を調査したところ,これまで,水質,底質及び土壌についてはいずれの地点も環境基準に適合していますが,大気については2地点(平成11年度及び平成13年度)で環境基準を超過しました。このため,周辺発生源に対する削減指導を行うとともに,継続調査を実施する必要があります。 |
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図表 2-2-34 ダイオキシン類環境基準達成率 |
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資料:県環境対策室 |
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[施策の方向] |
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適切な管理とリスクコミュニケーションによる化学物質対策の推進 |
■ |
PRTR制度の適切な運用 |
■ |
ダイオキシン類対策の推進 |
■ |
環境ホルモン等その他の有害化学物質への適確な対応 |
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● |
施策の展開 |
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(1)PRTR制度の適切な運用 |
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ア |
化学物質の排出削減・自主管理の徹底 |
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○ |
化学物質による環境汚染の未然防止を図るため,「PRTR法」に基づく事業者に対する届出指導や化学物質取扱事業者による排出削減に向けた適正管理の推進等を図るとともに,一定規模以上の化学物質取扱事業者については,計画的な自主管理の徹底等を促進します。 |
○ |
化学物質を製造する事業者を中心に,化学物質の排出の少ない生産工程の導入など,化学物質の全ライフサイクルにわたる自主管理活動(レスポンシブルケア活動)の指導を行います。 |
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平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
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(ア)排出量等の届出指導[環境対策室] |
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PRTR法に基づき,一定の用件に該当する事業者は,第一種指定化学物質の環境への排出量及び事業場外への移動量を把握し,届け出ることが義務付けられており,事業者に対して,この把握及び届出に係る指導を行います。 |
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[平成16年度事業実績] |
平成15年度の把握分(平成16年度の届出分)からは,対象化学物質の取扱量の要件が年間5トン以上から年間1トン以上となり,届出対象事業者の範囲が拡大したことから,その周知を図りました。 |
[平成17年度事業内容] |
届出対象事業者への適切な届出指導を引き続き行うとともに,電子届出を推進します。 |
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(イ)自主管理の促進指導等[環境対策室] |
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事業者に対し,自主的な化学物質の管理の改善を促進するため,技術的な支援等を行います。 |
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[平成16年度事業実績] |
広島県生活環境の保全等に関する条例に基づく化学物質自主管理計画書の作成に関する規定が施行されたことから,対象事業者に対して計画書の作成・公表を指導し,化学物質の自主管理の促進を図りました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,条例に基づく化学物質自主管理計画書の作成・公表を指導します。 |
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イ |
リスクコミュニケーション等の推進 |
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「PRTR法」に基づき,化学物質の環境への排出状況や環境リスクについての情報を公開するとともに,事業者,住民,行政が情報を共有して相互理解を深めるためにリスクコミュニケーションを実施するなど,県民が化学物質の理解を深める取組の促進に努めます。また,有害情報等を分かりやすく提供し,専門的知識を持った人材の育成・活用を行う等,事業者,住民が自ら化学物質対策に取り組むための方策を検討します。 |
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平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
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(ア)PRTRデータの集計結果の公表[環境対策室] |
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PRTR法に基づき,事業者から届け出られた排出量の状況等について,国の集計データをもとに県内の状況を地域別等に集計し,ホームページ等により公表するとともに,環境リスクについての情報を公開します。 |
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[平成16年度事業実績] |
県内における平成15年度分の化学物質の排出・移動の状況を集計し,公表しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,PRTR対象物質についての情報をホームページ等によりわかりやすく提供します。 |
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(イ)リスクコミュニケーション等の推進[環境対策室] |
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事業者,住民及び行政による,リスクコミュニケーションを推進するための取組を行います。 |
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[平成16年度事業実績] |
事業者と地域住民の対話集会への出席により,リスクコミュニケーションの推進を図りました。 |
[平成17年度事業内容] |
環境リスクに関連する情報の公開を行うほか,地域の事情に精通し地域に密着した行政体である市町と連携して,リスクコミュニケーションを実施する等県民が化学物質の理解を深める取組の促進に努めます。 |
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(2)ダイオキシン類削減対策の推進 |
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工場・事業場に対しては,「ダイオキシン類対策特別措置法」や「廃棄物処理法」に基づく排出基準の遵守を徹底するとともに,県内各地域における大気,水質,底質及び土壌の環境汚染状況調査を定期的に実施します。 |
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平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
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ア |
ダイオキシン類排出抑制対策事業[環境対策室] |
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ダイオキシン類の環境中への排出を抑制するため,ダイオキシン類対策特別措置法に基づき,工場・事業場に対し,法の基準の遵守徹底,排出濃度の自主測定の実施等の指導や行政検査等を実施します。 |
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(自主測定結果は,資料編「化学物質1・2」参照) |
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[平成16年度事業実績] |
179特定事業場(大気関係156,水質関係23)の延べ190施設(大気関係176,水質関係14)について立入検査を実施し,恒久排出基準の遵守や自主測定の実施及び報告等を指導しました。また,183施設(大気関係),6事業所(水質関係)から自主測定結果の報告がありました。(広島市・福山市を除く) |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,工場・事業場に対し立入検査を行い,排出基準の遵守を徹底します。 |
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イ |
環境調査[環境対策室] |
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ダイオキシン類についての環境汚染状況調査を実施し,環境濃度の実態把握を行います。 |
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(調査結果は,資料編「化学物質3」参照) |
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[平成16年度事業実績] |
大気29,水質37,底質24,土壌70地点を調査したところ,全地点で環境基準に適合していました。(年1〜4回調査) |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,大気,水質等の調査を実施します。 |
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(3)環境ホルモン等その他の有害化学物質への対応 |
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○ |
人の健康や生態系に影響を及ぼすおそれがある内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)については,ダイオキシン類と同様に環境汚染状況調査を実施し,汚染が認められた場合には,詳細な調査を実施するとともに,原材料等を代替するなどの指導を行います。 |
○ |
PCB,水銀,有機スズ化合物による食品の汚染状況を検査します。 |
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平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
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ア |
環境ホルモン環境汚染状況調査[環境対策室] |
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人の健康や生態系に影響を及ぼすおそれがある内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)について,その汚染状況の把握のため,環境汚染状況調査を実施します。 |
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(調査結果は,資料編「化学物質4」参照) |
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[平成16年度事業実績] |
環境省により環境ホルモン作用があると推察されたノニルフェノール及び4-オクチルフェノールについて,河川16地点及び海域3地点の水質調査をしたところ,全地点で予測無影響濃度を下回っていました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,環境ホルモン作用があると推察された物質による環境汚染状況を調査します。 |
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イ |
化学物質環境汚染実態調査[環境対策室] |
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環境省の委託を受け,一般環境中の化学物質による汚染状況を把握するための調査を実施します。 |
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[平成16年度事業実績] |
呉港及び広島湾において,N,N'-ジメチルドデシルアミン=N=オキシド等2物質(1地点)及びPCB等29物質(1地点)についての水質調査並びにPCB等29物質(2地点)についての底質調査を実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,調査を実施します。 |
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ウ |
生物・食品の汚染対策[食品衛生室] |
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(ア)魚介類等の汚染状況調査 |
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PCB,水銀,トリブチルスズ化合物(TBT)及びトリフェニルスズ化合物(TPT)による食品の汚染状況を調査します。 |
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(調査結果は,資料編「化学物質5,6,7」参照) |
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[平成16年度事業実績] |
三次総合地方卸売市場等に入荷する魚介類や市販鶏肉等について調査したところ,すべて暫定的規制値以下でした。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,調査を実施します。 |
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(イ)かきの重金属検査 |
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生かきの重金属を検査し,広島かきの衛生対策と漁業環境保全対策を推進します。 |
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(調査結果は,資料編「化学物質8」参照) |
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[平成16年度事業実績] |
かき養殖海域の11地点で検査したところ,すべて通常的数値の範囲内でした。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,検査を実施します。 |
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