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第三者加害事案の概要について

印刷用ページを表示する掲載日2012年1月10日

第三者加害事案とは

  第三者の加害行為によって発生し、第三者に損害賠償責任がある公務災害・通勤災害のことを「第三者加害事案」といいます。具体的には次のようなケースが該当します。

 ○ 交通事故(被災職員の過失の有無に関わらず、相手方に過失がある場合)
 ○ 相手方から暴行を受けた場合
 ○ 飼い犬に咬まれた場合(飼い主が相当の注意をもって管理していた場合を除く。)など

第三者とは

  公務上の災害又は通勤による災害の原因となった事故に関して、被災職員又はその遺族に対して民法その他の法律による損賠賠償の責めを負う者を「第三者」といいます。(被災職員、その所属する地方公共団体、基金は除く。)

  直接災害の原因をなした加害者自身がこれにあたるのが一般的ですが、その他にも加害者の使用者や運行供用者などの者も同時に第三者となる場合もあります。その場合には複数の債務者が連帯して損害賠償の義務を負うことなり、第三者が複数いることも少なくありません。

  このような被災職員以外の者が関与して発生した事案については、次に掲げる要件に照らして、「第三者加害事案」に該当するか否かを検討することになります。

主な第三者の種類

第三者加害事案に該当するための主な要件

ア 一般的不法行為者

〔民法709条〕

(ア)責任能力のある者の故意又は過失による行為があったこと。

(イ)被災職員の権利又は利益が侵害されたこと。

(ウ)被災職員に損害(人身損害)が生じたこと。

(エ)加害行為と損害との間に因果関係があること。

イ 責任無能力者の監督者、代理監督者

〔民法714条〕

(ア)責任弁識能力のない未成年者(通常12歳くらいまで)や心身喪失者が不法行為を行ったこと。

(イ)監督義務を怠らなかったことを監督者が立証できないこと。

ウ 使用者、代理監督者

〔民法715条〕

(ア)加害者(被用者)と使用者との間に使用関係があること

(イ)事業の執行についての加害行為であること。

(ウ)加害者に一般的不法行為責任が成立すること。

(エ)加害者(被用者)の選任や事業の監督につき相当の注意をしたことを使用者又は代理監督者が立証できないこと。

エ 動物の占有者、保管者

 〔民法718条〕

(ア)動物が被災職員に損害(人身損害)を与えたこと。

(イ)動物の行動と損害の発生との間に因果関係があること。

(ウ)動物の種類及び性質に従い、相当の注意をもってその保管をしたことを、占有者又は保管者が立証できないこと。

オ 自動車の運行供用者

〔自賠法3条〕

  自己のために自動車の運行の用に供するもののことで、その車の運行を支配し、かつ、その運行による利益が自己に帰属する者をいいます。

 具体的には、自家用車の所有者、タクシー、トラック等を所有する運送会社、下請業者が起こした事故の元請業者、レンタカー会社、リース会社の借主、整備のために預かった整備業者などがあたる。

 

求償・免責

 第三者加害事案においては、第三者(加害者)の民法上の損害賠償責任を具体化しながら、被災職員が第三者からの損害賠償と基金による補償を重複して受けることがないよう、調整する必要があります。
  この調整の方法としては、「求償」「免責」の方法があります。

災害補償の方法

  第三者加害事案について、被災職員等はその損害を補填される方法としては、上記のとおり、基金による補填と第三者による損害賠償とがあります。
  このいずれかを先に行うかという観点から、災害補償の方法にも「示談先行」「補償先行」がありますが、示談先行を原則としています。

  しかしながら、次に該当する場合には補償先行によることとしています。
(1)第三者に賠償能力がない場合
(2)第三者が特定できない、又はその所在が不明の場合
(3)同僚職員の職務行為によって当該災害が発生した場合(自賠責に求償できる場合は除く)
(4)被災職員の過失があり、かつ、治療費が自賠責の範囲を超える場合(自動車事故の場合)
(5)加害者との示談がまとまらないなど、第三者から損害賠償を受けることが困難な事情がある場合 など

 

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