【解説】
室町時代(1333~1572)の作と推定され,応永31年(1424)出雲国仁多郡阿井郷(島根県仁多郡仁田町)の月渓良運が寄進したと大慈寺開山宗綱禅師の「宗綱語録」に伝えられることから,ほぼその頃とみられる。
『法華経』の観世音菩薩普門品第二十五によれば,観音は三十三身に変化(へんげ)して法を説くということが見える。大慈寺の4幅は,その三十三身像を表現したもので,3幅には各8体,1幅に9体が描かれている。その描写は一尊ずつ丁寧に描かれ,彩色は金泥部はいわゆる盛上彩色を施しており,その他,丹,朱,群青,緑青や,紫,茶,黄,その他と多彩な色を用いている。尊形部分のみ後世に修復したとみられる。
大慈寺は禅宗寺院で,三原市・佛通寺を本山とする仏通一六派の一である。中世,和智氏の崇敬を受けていた。
名称 | 絹本著色観音三十三身像 | |
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よみがな | けんぽんちゃくしょくかんのんさんじゅうさんしんぞう | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 絵画 | |
所在地 | 三次市吉舎町 | |
員数 | 4幅 | |
指定年月日 | 平成元年3月20日 | |
構造形式 | 絹本著色,軸装 | |
法量 | 縦119.0cm,横61.0cm | |
公開状況 | 事前に連絡必要(0824-43-2129) | |
交通案内 | ○JR「吉舎駅」から南東に約3.1km | |
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