【解説】
不動院鐘楼(重要文化財)にあるこの梵鐘は,毛利・豊臣両氏に信頼の厚かった安国寺恵瓊(あんこくじえけい)が,朝鮮半島から持ち帰ったと伝えられる高麗(こうらい)初期の名鐘である。蓮華文の撞座(つきざ)が4個鋳出される。撞座中央に菩薩坐像があり,「信相菩薩」の銘が刻まれている。鐘の身の上下両端に唐草文様が彫り出され,四面には天女が衣をなびかせながら雲上を舞う姿を刻んでおり,その文様はすぐれており美しい。
不動院は,中世,安芸安国寺として安芸の守護大名・武田氏の信仰を得ていた。火災などで一時は堂塔の大半が失われたが,安国寺恵瓊が再建に尽力し,現存する建物の多くが恵瓊によって建てられたと言われる。江戸時代に禅宗から真言宗に変わり,寺号も宥珍(ゆうちん)が不動明王を奉じてきたので不動院と呼ばれるようになった。
※高麗…10世紀初めに興った朝鮮半島の国家。1392年滅亡。
名称 | 銅製梵鐘 (伝僧恵瓊将来) |
|
---|---|---|
よみがな | どうせいぼんしょう | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 工芸品 | |
所在地 | 広島市東区牛田新町 | |
員数 | 1口 | |
指定年月日 | 明治32年8月1日 | |
構造形式 | ||
法量 | 高さ160cm,直径65cm | |
公開状況 | 非公開 | |
交通案内 | ||
関連施設 | 名称 | |
開館時間 | ||
休館日 | ||
入館料 | ||
所在地 | ||
電話番号 | ||
交通案内 |