「全日本学校関係緑化コンクール」特選（１校），入選(２校）を受賞！！

　青少年の緑化活動及び学校における緑化教育の一層の推進を図るため，毎年，「全日本学校関係緑化コンクール」が開催されています。

　平成２７年度のコンクールは，本県代表として推薦しました「東広島市立高美が丘中学校」が『特選』（文部科学大臣賞）「広島市立矢野西小学校」及び「尾道市立吉和小学校」が『入選』（国土緑化推進機構理事長賞）を受賞という素晴らしい結果となりました。

　表彰式は，第６７回全国植樹祭（平成２８年６月５日・長野県）で行われます。　

　生徒たちが緑化を通して学ぶ，三校の取組をご紹介します。

東広島市立高美が丘中学校（平成２７年度　学校環境緑化の部　中学校　特選）

　同校では，学校教育目標である「知・徳・体の調和がとれ，思いやり，美化緑化活動の推進を教育活動の大きな柱とし，緑化推進委員会と美化緑化生徒委員会を組織し，学校外部とも連携しながら計画的に緑化活動を実施している。

　総合的な学習の時間では，生徒自ら育てた草花苗を福祉施設をはじめとした公共施設に寄贈したり，地元森林組合から講師を招聘し，森林の働きについて学んだり，しいたけ植菌体験を通して里山の利用について考えるなど地域社会と連携した活動を行っている。

また，全校生徒・教職員・ＰＴＡ・森林組合・地域の方々の協力により，美しく管理された学校庭園の樹木に親しむとともに，校内外の美化活動や緑化・育樹活動に積極的に取組み，美しい学校づくり・地域づくりを行っており，地域の方と交流をしながら里山保全活動にも取り組んでいる。

今後も多岐にわたった取組で，地域を巻き込み，環境緑化の機運を高める活動に取組んでいきたい。

広島市立矢野西学校（平成２７年度　学校環境緑化の部　小学校　入選）

　同校では，「自然の美しさに感動し，ふるさと矢野を愛する心を基盤に，エコ活動や地球温暖化などの環境問題に関心をもち，緑を愛し環境保全に参加する態度及び環境問題解決のための能力を育成」することを環境教育の目標に掲げ，自然環境や環境保全への理解・関心を高める教育に取組んでいる。

　また，生活美化委員会や栽培委員会が中心となって，学校のどこにいても緑がみられるように管理・整理がされ，特に学習面との関連付けを意識しながら，校舎内の緑の配置や啓発展示などを行っている。

　同校は，児童・教職員・PTAが緑化活動や美化活動を自主的・積極的に行い，緑豊かな学習環境の提供・維持に努めていることに加え，その活動を通じて，自然環境や生命の大切さについての関心を高め，豊かな感受性を育む情操教育に熱心に取組んでいる。また，その影響・効果は市内の他の学校へも広がっていることから，本県の環境緑化活動の模範ともなる取組である。

尾道市立吉和小学校（平成２７年度　学校林等活動の部　小学校　入選）

　同校の教育目標は「よく学び，心豊かで，元気な吉和っ子の育成」であり，めざす学校像に「地域の誇れる学校」を掲げ，故郷を愛し，故郷を誇りに思える子どもの育成を目指している。このような中，同校は，地元の名勝である「鳴滝山」の森林（私有地）をフィールドに，植栽や環境学習等活動を行い，豊かな感性と人間性を養っている。

学校林等活動の成果としては，３７年という長期間活動を継続していることで，親子二代にわたって活動に係わることもあり，家庭や地域での話題作りにも一役買っている。また，地域全体での活動に発展してきたことにより，この活動を経験した児童に，故郷を愛し，故郷をより美しく守り育てるという自覚が芽生え，自然を愛する気持ちを高める情操教育となっている。

地域社会の協力状況としては，地域の社会福祉協議会，公衆衛生推進協議会，地区補導員会，消防団，老人クラブ連合会，民生委員・児童委員協議会，体育協会，小・中PTA,子供会育成連絡協議会，母子会等の組織団体である「ネットワーク『吉和』森づくり実行委員会」が同校の活動を全面的に協力していることから，大きな協力を受ける活動となっていることがうかがえる。また，前述のとおり親子共に活動に参加するケースも多くみられることから，PTA活動の一環として大きく位置づけられており，活動のシステム化も図られている。

このことより，同校の取り組みが学校，地域住民，保護者を含めた町一体となった活動であり，３７年間にわたる活動の成果は高く評価され，本県の学校林等活動の模範となるものといえる。