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会員コラム Vol.4

印刷用ページを表示する掲載日2021年9月7日

2021.9.7

Vol.4

カーボンニュートラル・カーボンリサイクルへの取り組み

 当社は2021年1月26日に広島大学、東広島市と包括連携協定を締結し、将来のスマートシティ建設を産学官連携プロジェクトとして目指すことを確認、同日、広島大学は「カーボンニュートラル x スマートキャンパス 5.0宣言」を行い、東広島キャンパスにおけるカーボンニュートラルを2030年までに達成するという野心的目標を掲げました。グローバルでの再生可能エネルギー発電事業・熱供給等の経験・ノウハウを活用し、地中熱利用、カーボンリサイクルなどの先進事業へ挑戦することで、当社は東広島キャンパスでのカーボンニュートラル達成と将来のスマートシティ実現にも貢献していきます。(広島大学と東広島市は「Town & Gown Office準備室」を設置し、地域の社会課題解決に向けた大学の研究力の活用など、二人三脚でまちづくりに取り組んでいます。)

5.0宣言協定書

包括連携協定の内容と調印式の様子(2021126日)

 今回当社に声を掛けていただいた背景には民間企業のノウハウや幅広いネットワーク、さらに企画・推進力を取り入れ、この取り組みを加速させることへの期待があります。また、広島大学の「カーボンニュートラル x スマートキャンパス 5.0」宣言達成のためには「再生可能エネルギー」、「カーボンリサイクル」、「地中熱利用」、「モビリティの電動化」などを着実に進めていくことが重要となります。これらは以前より広島大学の研究者の方々が各々進めてきたものであり、今般、これに当社をはじめとする民間企業の企画・推進力が加わることにより、スピード感をもって広島大学東広島キャンパス内での実証実験に向けた計画を具体化していきます。

宣言達成に向けた取組事例

 一方、当社はカーボンニュートラル社会実現に向けた社会構造の変化を踏まえ、従来、社内の異なる組織に点在していた関連組織を束ね、2021年4月に Energy Inovation Initiative (EII) を立ち上げました。同組織の重点取り組み分野は、(1)カーボンフリーエネルギーの開発・展開 (大規模供給起点型)、(2)新たな電力・エネルギーサービスの拡大 (地産地消型)、(3)CO2の吸収・固定・利活用で、「脱炭素・循環型エネルギーシステム」における次世代事業の創出を目標に掲げています。

 その一環で、当社は福島県浪江町と水素の利活用 及び街づくりに関する連携協定書を締結、「世界が真似したくなるエネルギーシフトを、浪江町から」をコンセプトにエネルギーシフトで日常がどう変わるのか、関係者との協働を通じて新たな生活様式の中に新エネルギーを位置付け、水素など分散型クリーンエネルギーを活用した街づくりを浪江町からスタートし、「Fukushimaモデル」として日本そして世界に発信すべく取り組んでいきます。

 サステナビリティ経営の高度化において、当社は気候変動緩和を掲げており、EIIが主導するカーボンリサイクル、森林事業、CCS、排出権取引等によるCO2吸収・固定・利活用の推進を通じて、事業活動のカーボンニュートラル化を目指し、持続可能なエネルギーリサイクルの実現に挑戦していきます。

📌著者プロフィール

森藤 雅彦(もりとう まさひこ)

住友商事株式会社 中国支社長
兵庫県出身、1989年入社。インフラ、自動車畑でメキシコ、
ニカラグア、ベネズエラ、ブラジルなど中南米での駐在期間が
長く、直近はマツダメキシコ工場に勤務。2020年4月より現職。

 

 

 

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