平成29年度人権啓発指導者養成研修会「ヒューマンライツ夏セミナー」を開催しました
わたしたち一人ひとりがいきいきと生活し,職場などで能力を最大限に発揮していくために欠かせないものが,自分を大切にし,他の人も大切にするという人権尊重の視点です。
広島県では,民間企業や地方公共団体等における人権啓発・研修・相談・指導の担当者を対象として,人権啓発の必要性やコミュニケーションの大切さなどの知識や手法,人権感覚などを,講義やグループワークでの体験を通じて学んでいただくことを目的とした研修を開催しています。
今年度は,広島市2回,福山市1回の合計3回の研修を実施しました。
1 開催概要
(1) 広島会場
【開催日】第1回 平成29年7月12日(水曜日),第2回 平成29年8月4日(金曜日)
【場所】エソール広島 多目的ホール(広島市中区富士見町11-6)
【受講者数】第1回35名,第2回46名
(2) 福山会場
【開催日】平成29年7月11日(火曜日)
【場所】まなびの館ローズコム「福山市生涯学習プラザ」中会議場(福山市霞町1-10-1)
【受講者数】32名
(3) 両会場共通
【参加対象】県内の企業・団体・市町等の人権啓発担当者
【参加費】無料
【主催】広島県
【後援】広島市,同和問題の解決をめざす広島企業連絡会,福山市,福山人権啓発企業連絡会
2 日程
10時~受付
10時20分~オリエンテーション
10時30分~12時30分 桜井高志さん 「参加型の人権啓発・研修とその背景」
12時30分~昼食・休憩
13時30分~15時 馬場周一郎さん 「職場と人権~同和問題を改めて考える,今大切なこと~」
3 講師紹介
桜井 高志(さくらい たかし)さん
桜井・法貴グローバル教育研究所
■経歴等 ■主な活動等 ■桜井・法貴グローバル教育研究所とは |
馬場 周一郎(ばば しゅういちろう)さん
ジャーナリスト・(公財)人権教育啓発推進センター 上級特別研究員
■略歴 ■人権問題に関する著書 |
4 当日の様子
5 参加者の感想
桜井高志さん「参加型の人権啓発・研修とその背景」
- 人権の捉え方が思いやり,優しさ等の感情の問題ではなく,どうやったら,互いを尊重できるのか,一緒に暮らしていけるのか等の技術,ルールの問題であることがとても参考になった。
- 西洋型の人権の考え方について初めて知りました。新たな視点で人権を考えることが出来ました。また,参加型で自分の意見を言うこと,相手の意見を聞かせていただくことで考えを深めることができました。
- 人権を自分のこととして考えてもらえる学習会のプランの参考になりました。
- 西洋型の考え方,研修の方が日本型よりも身近な課題として考えられる手法だと思いました。楽しい講演でもっと聞きたかったです。
- 人権は弱者を守るものではなく,自分自身のものと理解しました。
馬場周一郎さん「職場と人権~同和問題を改めて考える,今大切なこと」
- 説得から納得!同和問題「この差別は必ずなくなる」この言葉が現実になる日を私たちで!!と思いました。
- 参加者が同和問題にどう関わったかをお互いに話すことが役に立った。
- この分野に従事していながら意外と考える時間が少ないので,グループワークは有意義でした。もう少し時間があればと思いました。
- 同和問題については,学校等でも習う機会がなく,知らないことの方が多いのですが,写真や資料,先生のお話を聞き,過去に同和地区の方々がどんな暮らしを強いられてきたのかが,少しわかりました。
最後のグループ討議は,今後の課題についての提案もあり,発見がありました。若者や子供たちへ何をどう学ばせるのかという点も考えさせられました。同和問題は解消の方向に向かっているという講師の言葉,これからの希望と責任自覚出来ていい機会が得られました。