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第22回県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」(廿日市市)

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月1日

 第22回 県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」を次のとおり廿日市市において開催しました。

1 開催日時

 平成23年1月15日(土曜日) 14時30分から16時30分まで

2 開催場所

 廿日市市総合健康福祉センター あいプラザ 1階 多目的ホール : 廿日市市新宮一丁目13-1

3 内容

 知事と参加者が「挑戦そして実現!引き出せ広島県の『底力』」をテーマに意見交換を行いました。

4 参加者

 廿日市市在住のかた 10名

5 傍聴

 約50名参加

6 その他

 懇談の模様を録画でご覧いただけます。
 こちら(インターネット放送局)からご覧ください。

7 結果概要

懇談風景記念撮影

<ご意見の概要>

(1)社会全体で子育てを行う環境づくりについて

○参加者
 旧大野町にて保育士として働いていた。私は小さな頃から絵を描くことが好きだったので,娘達が独立したのを機に子ども達を対象に造形あそびなどを行うアトリエを始めた。また,お母さん達には憩いの時間を持ってもらうため,カフェを設置するとともに子どもの一時預かりを行い,子育て支援に取り組んでいる。
●知 事
 長年,保育士として保育に従事されてきて,二十数年前と今の子育てを取り巻く環境は,どのように違ってきていると感じているか。
○参加者
 子育てについては,昔は,おばあちゃんやおじいちゃん達に助けてもらったり,ちょっと年の離れた年代の人に聞けたり,という環境があった。今は,転勤族や,核家族が多く,そのような環境にない。
●知 事
 今,県でも,例えばショッピングセンターのようなところで,子育ての相談ができるような事業を行っている。子育て中のお父さん,お母さん達同士で声かけを行うなどつながりを持っていくことは大事である。
 取組を広げ,社会全体でもって子育てをしていかなければと思っている。

(2)子ども達の自主的な地域活動と健全育成について

○参加者
 子ども達による自主的地域活動グループ,ビッグ・フィールド大野隊の活動支援をしている。なお,隊の母体である大野子ども体験活動・ボランティア活動支援センターは,旧大野町の時代に立ち上げたもので,子どもが輝くまちづくりを行いたいとの思いで啓発事業に参加したのがそもそものきっかけである。ビッグ・フィールド大野隊は,子ども達の発案により発足したもので,その活動は事前準備から当日の活動まで一貫して子ども達の自主性に任せている。大人がお膳立てするのではなく,子ども達自らが企画し,活動することで自信も湧き,時に失敗したとしても,それは教訓となって次の活動へとつながっている。なお,活動資金は,自分達がつくった漬物や焼きそばの売り上げや賛助会員の会費などであり,一切補助金はない。
●知 事
 すばらしい取組である。今日子ども達の行う,413センチもの長い巻き寿司づくりを見学したが,動きがてきぱきとしていた。子どもだからできないとか,教えなければいけないというのは大人の思い込みであり,任せてみるとちゃんとできるものである。今日は,大変勉強になった。

(3)地域の絆づくりについて

○参加者
 宮島で「おひさまパン工房」というパン屋を営んでいる。宮島には縁もゆかりもなかったが,人との絆づくりがしたいとの思いでやって来た。パンを作ろうと思ったのは,人口が減少し,お年寄りの多いこの島において,パンなら,お年寄りが買って帰るにも軽いし,調理しないで食べてもらえると思ったからである。パン工房は,かつての製餡工場を利用したもので,パンを焼いている石釜は,島内のお年寄りから譲ってもらった石でつくり,燃料は,以前は棄てられていた宮島しゃもじの廃材を譲り受け,充てさせてもらっている。パン工房開店へ向けて準備していく中,島内のいろいろな人達から支援いただいた。
●知 事
 宮島で,人との絆づくりをしたいと思われたきっかけは何か。
○参加者
 商売を行うにしても,地域貢献活動にしても,やはり人との絆というものが一番大事であると考える。
 今は,大量生産・大量消費の社会で,ものをつくる側は消費者の方の顔を見ず,どんどんつくり,売っていく。消費者側も同様に,つくる側の顔は見えず,「ありがとう」も言えない互いに満足感を得られない社会である。
 まずは,小さな社会(地域)に身を置いてみて,絆づくりを実践しようと思ったのがきっかけである。
●知 事
 思ったことを行動に移すのは,なかなか大変なことである。でも行動すれば,物事は動いていくということだと思う。

(4)産業として自立できる農業の確立について

○参加者
 小学校の頃から,将来は農業をしたいと思っており,大学を卒業後は,農業法人で修行し,30歳を区切りに農事組合法人「よしわ」において,農業に取り組んでいる。
 ホウレンソウ栽培で独立できることを目指し,日々勉強しているところである。
 なお,「よしわ」においては,農業従事者の高齢化や後継者不足等により,生産量が減ってきているので,自分自身,何とか頑張って若い人達を集めていきたいと思っている。
●知 事
 今年度,広島県農林水産業チャレンジプランという基本計画を策定した。産業として自立できる農業を確立すべく,農業に携われている方達に一定以上の所得が入るよう,農地の集積や,ホウレンソウ栽培もそうであるが付加価値の高い作物を作っていくための支援,また,人材育成等に取り組んでいく。
 大変期待しているので,引き続き農業に頑張って取り組んでいただきたい。

(5)産業として自立できる林業の確立について

○参加者
 吉和にある有限会社安田林業に勤務し,現場作業を行う他,山々に合った林業施業プランの作成などを通じて,持続可能な山づくりに取り組んでいる。
●知 事
 林業というものは,最低2世代から3世代分もの期間をかけた計画でやっていかないと成り立たない産業である。今ちょうど,戦後に植えた木がだんだん切れる時期になってきていると思うが,これからの林業を考え,若い人達に林業に携わってもらうのに,どのようなことが必要だと思うか。
○参加者
 私は,若い人達にどんどん林業に来てくださいというような考えは持っていない。
 朝早くから夜遅くまでの現場作業があるなど,厳しいわりに給料は決して高くないのが林業の仕事である。自分のつくりたい山,林業に対する自分なりの強い信念がなければ,到底続けられるものではない。
●知 事
 今は,農業については,いろいろ関心を持ってくれる人達が増えているが,林業については,まだ広がりがないのが実情である。どういうところに林業の魅力があるのかをPRしていただくことが,大事であると思う。
○参加者
 林業は,自然破壊を行うものだと思っている方も少なくない。そうではなく,山はちゃんと手入れすることで,育つということを感じてもらえるよう,子ども達を対象に林業体験などを実施できれば,と思っている。

(6)地域に密着した医療について

○参加者
 宮島で唯一の診療所「宮島クリニック」の院長を務めている。もともと五日市出身で,大学を出て,広島大学病院にて消化器外科を専門にしていた。将来は,自分の地元でクリニックを開こうと思っていたところ,前院長が辞められる時に知り合いを通じて声がかかり,宮島クリニックに勤めることとなった。島に1軒の診療所なので,小さな子どもからお年寄りまで,幅広い層の島民の診療を行うとともに,産業医・学校医も務める他,予防接種,また,「みやじまパワートライアスロン」では,医療班に従事したりと,幅広い地域医療を行っている。
●知 事
 宮島へ行こうと決心されたのは,どのような理由によるものか。
○参加者
 島に1軒の診療所ということで,自分の能力を最大限に活かせるのではないかと考えたのが理由である。実際,いろいろな経験ができている。
●知 事
 今は御存知のとおり地域医療は,大きな課題を抱えている。宮島も診療所がなければ,島民の皆さんは大変お困りになることと思う。
 県では,広島大学医学部などで地域枠を設け,地域医療に従事してもらう医師の配置を進めようとしているが,地域医療に関心のある医師は,結構いらっしゃるものなのか。
○参加者
 テレビドラマの影響で,派手な手術を行うようなものに人気の出る傾向がある一方,過酷な労働を避けて時間外診療や当直などを希望する者もいる。
 自分自身,地域医療を行ってみて,大変おもしろいと感じているし,良い経験をさせてもらっているので,そういったことを医師を目指す学生達に教える機会があれば,地域医療に従事したいと思う医師も増えるのではないかと思う。

(7)高齢者サロンについて

○参加者
 平成12年から,高齢者の集まるサロン「縁側サロン」を始めた。民生委員として当時,一人暮らしのお年寄りのお宅を訪問しながら,サロンの必要性を感じていたところ,空き家を提供していただける話をもらったのがきっかけである。週1回の開催で,本日の開催が513回目。お年寄りに限らず若い方も,男性女性問わず,また,地域外の方も受け入れることとしており,タクシーで遠方から来られる方もいる。サロンではお茶やおしゃべりの他,廿日市市の出前講座も開催している。これだけ長く続いているのは,細かなきまりを作らず自由に,また,ボランティアスタッフ自身も力まず,楽しくやってきたからだと思っている。
●知 事
 今日,視察で訪問したが,皆さん生き生きとして楽しそうにされていた。このような感じで,みんなが過ごせたらいいと思う。

(8)地域に密着した学校活動について

○参加者
 県立佐伯高校の生徒会長をしている。佐伯高校は小規模校であるが,地域との関わりを大切にした学校活動を行っている。具体的には,「みやじまパワートライアスロン」への協力や花いっぱい清掃奉仕活動で,通学路や公園,バスの車庫の清掃や,高齢者介護施設での花植えなどである。また,当校には,他校にはあまりない馬術部やアーチェリー部があり,アーチェリー部については,世界大会やユース五輪へ選手を輩出している。
 佐伯高校をさらに盛り上げるため,これからもいろいろな活動を通して地域との連携を深めていきたい。
●知 事
 小規模校だと,教える側の先生方は大変だと思うが,小規模校だからこそ,街中の学校と違い,地域とのつながりを強く持てるという良さがあると思う。

(9)宮島の玄関である宮島口の整備について

○参加者
 宮島口商店会の会長を務めている。
 宮島口は,宮島への表参道的な意味を持っており,世界遺産にふさわしいところであるという思いから,市が行うみなとづくりの事業に喜んで参加・協力させてもらっている。また,地域のイベントとして「お砂焼き祭り」を企画・開催しているところであり,県立宮島工業高校にも参加いただいている。
●知 事
 宮島へ来られる方が,まず,宮島口へ下りた時から宮島を感じる雰囲気づくりというのは大事で,宮島口から宮島側の桟橋を下りた道までの一体感が出るとすごくいいと思う。
○参加者
 現在,市へ,景観条例による宮島口の景観の規制をお願いしているところである。
 宮島口の将来の姿図というものをつくり,それへ向かっていけるようなまちづくりが必要であると思う。
●知 事
 基本のデザインをどのようにするか,もともとそれがあったところでないだけに,しっかり決めておくことが大切だと思う。たくさん関係者がいるとまとまるのはなかなか難しいが,みんなが一つになって取り組んでいく雰囲気ができれば,それ自体がまちの財産になっていく。やはり宮島は,広島の顔である。是非,宮島口にあっては,みなさんでまとまり,お客さんを受け入れる雰囲気づくりに頑張っていただきたい。なお,県は観光に力を入れている。今度,宮島の展望台も新しくする。宮島への観光客も一層増えると思うので,是非ともよろしくお願いする。

(10)イベントを通じた地域づくりについて

○参加者
 廿日市市女性連合会の会長を務めている。女性連合会も平成の二度の合併により,大きくなった。女性会の主な事業は,「みやじまパワートライアスロン」への協力と,交通安全である。トライアスロンでは,廿日市の食材を使った料理をつくって,選手へ提供し,非常に喜んでいただいた。交通安全事業では,知事にも出発式に出ていただいたが,キャラバン隊で県内を走ったり,県警と連携して,地域の子ども達等を対象に交通安全教室を開催したりもした。なお,個人的な取組としては,人権擁護の他,有志で結成した劇団で,福祉施設などを訪問して平和劇や民話を題材にした演劇を行ったりしている。
●知 事
 「みやじまパワートライアスロン」が地域に与えた影響というものは,どのようなものか。
○参加者
 今や廿日市の大きなイベントとなっている。世界遺産の宮島から吉和へかけて行われるこの大きな事業を世界へ発信していきたいという思いで地域の皆がひとつになって,協力できている。
●知 事
 トライアスロンにより,選手を含め多くの人が来るわけで,実はこれがねらいであったりするのだが,それだけでなく,地域の皆さんが様々な形でこれに参画するということが,地域活性化につながっているのだと思う。そういう意味でも,このイベントが定着していくとよい。

<自由討論>

(1)合併について

●知 事
 廿日市市は,宮島,大野,吉和,佐伯と合併し,大きくなったが,最近の廿日市市は,一体感というものが生まれてきているか。
○参加者
 ビッグ・フィールド大野隊は,旧大野町の時代から活動を行っており,当時は,合併すれば活動は終わってしまうのではないかと危惧していた。ところが,合併したら,吉和を含め広い地域の皆さんから支援いただき,子ども達の活動がより広がることとなった。どこの地域にも素晴らしい人,財産があり,合併したことによってそれらが互いにつながった。合併のよさを実感している。
○参加者
 合併してまちが大きくなり,例えば救急患者が出た時,あるいは火事が起こった時など,市に救急車や消防車が多数配備されていることで対応が迅速になったり,また,たくさんの人達の知恵や力が借りれるようになったことで,それまではできなかった大きなイベントもできるようになった。

(2)フェリー乗船代など宮島島民の負担について

○参加者
 宮島にお住まいの子育てをしているお母さんで,子育ての合間に習い事をしたり,資格を取りたいという思いで,宮島からフェリーに乗って渡り,子どもを預け,広島市内へ通われている方がいらっしゃるが,これらの方は,フェリー代等の交通費や保育料など宮島に住まわれていることで,大きな負担を強いられている。
●知 事
 確かにそうであるが,島でなくとも地域によって,いろいろな条件があり,例えば高速道路を使わなければ通えないというような場合もある。

(3)人とのつながりを大切にした地域活動について

●知 事
 本日の参加者の皆さんが関わっている活動内容を聞くと,人とのつながりや人への思いやりを大事にした取組が多い。これが廿日市の特徴なのかとも思うが,廿日市市以外の地域から来られた参加者の方は,どのように感じておられるか。
○参加者
 宮島に関していうと,隣近所の方々が互いに声をかけ合い,体調を気遣うなどの古きよき人間関係が根強く残っていたりする。
○参加者
 私は,33年前,大阪から佐伯にやってきた。子どもが赤ちゃんの頃,乳児検診で当時の佐伯町役場へ連れて行くのに,ちょうどいいバスの便がなく,役場へ着く時間は,どうしても12時過ぎの休憩時間帯となったのだが,待っていてくださり,大変感謝した記憶がある。都会の役所では絶対ないことで,このような温かいまちだからこそ,連携していろいろなことができるのだと実感している。
○参加者
 私は,佐伯区で生まれ育ち,今は,宮島でパン屋をしている。先日,赤ちゃんを連れたお母さんが来たが,ベビーカーを外へ忘れてきたので,取りに行く間,赤ちゃんを抱いていて欲しいと預けられた。このようなことは,他のところではありえないことだと思う。
○参加者
 私は,縁もゆかりもない吉和に来て3年になる。吉和は,冬には雪が多く,雪かきが毎日大変なのだが,近所の人達は,いつも必ず手伝ってくださる。また,野菜や魚などを年中届けてくれる。小学生達にあっては,朝夕あいさつをしてくれ,とてもうれしい。この子ども達に木の植え付けなどを体験してもらい,将来仮に吉和から出て行ったとしても,例えば50年後に子どもの頃植えた木を切りに帰って来てもらえるなど,ずっとつながっていけば幸せだと思う。
○参加者
 私は,可部から吉和に移ってきた者である。来た当初は,分からない事だらけだったが,地域の方達がいろいろ面倒をみてくださり,仕事のアドバイスもいただいた。とても住みすいところであると実感している。
なお,廿日市は,縦長の地形で海から山まであり,その標高の違いを生かした農業を行うことで,ブランドとなる四季折々の農産物が栽培できる可能性を秘めている。

8 現場視察

 懇談に先立ち,廿日市市内3箇所を現場視察しました。

○佐伯国際アーチェリーランド
 中四国唯一のフィールドアーチェリーランドを訪れ,世界の舞台で戦える選手の育成やアーチェリーを通じた地域交流活動の様子を見せていただきました。

佐伯国際アーチェリーランド

○ビッグ・フィールド大野隊
 大野公民館において,ビッグフィールド大野隊の子ども達による4m13cmもの長い巻き寿司づくりの様子を見せていただくとともに,子ども達の主体的な体験活動や,子ども達の健全育成についてお話を伺いました。

ビッグ・フィールド大野隊

○縁側サロン
 廿日市市佐方の空き家を活用して行っている高齢者サロン「縁側サロン」を訪れ,お年寄り達が歌やおしゃべりで楽しく過ごす様子を見せていただくとともに,ボランティア活動の継続への秘訣などについてお話を伺いました。

縁側サロン


 


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