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第10回県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」(福山市)

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月1日

 第10回 県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」を次のとおり福山市において開催しました。

1 開催日時

 平成22年7月10日(土曜日) 13時30分~15時30分

2 開催場所

 まなびの館ローズコム 4階中会議室 : 福山市霞町一丁目10-1

3 内容

 知事と参加者が「挑戦そして実現!引き出せ広島県の『底力』」をテーマに意見交換を行いました。

4 参加者

 福山市在住の方 10名

5 傍聴

 約30名参加

6 その他

 懇談の模様を録画でご覧いただけます。
 こちら(インターネット放送局)からご覧ください。

7 結果概要

懇談

○ご意見の概要

(1) 文化の保存・継承の取組について

○参加者
 葛原文化保存会において,筝曲師葛原匂当や童謡作詞家葛原しげるに関する文化の保存・継承や人材育成等に取り組んでいる。5年前に旧神辺町が葛原邸の寄贈を受け,合併を契機に保存会が中心となって活動しているので,時々行政には頑張っているところを見てほしい。
○知事  
 寄贈を受け,地元が中心となって取組をしていくことで,むしろ活動が広がったと感じているか。
○参加者
 毎週の清掃等の取組で見違えるようになっている。

(2) 子育て支援の取組について

○参加者
 福山市の子育て支援ボランティアをしており,生後4ヵ月ぐらいまでのお子さんの家を訪問し,子育てについての相談相手や情報提供を行っている。
○知事
 お母様方は一人でこもりがちになるが,それが発散されたり,情報共有が図られたりしているか。
○参加者
 訪問する家庭のお母様方には,転勤で来られた方もおられ,なかなか地域の情報等が届いていないので,そういう地域に根ざした活動は必要だと思う。
○知事
 県では「みんなで育てる子ども夢プラン」をこの3月につくり,まさに今のご活動に当たると思うが,地域全体で子育てをしていくことを推進している。また,バリアフリー的なものや男性用トイレにおむつ台がなかったりしているので,今年の6月補正で予算をつけて進めることにしている。 

(3) 地域貢献活動の取組について

○参加者
 生徒会長をやっており,学校内の行事に,地域の皆さんをどんどん巻き込んでいけたら,地域の活性化につながるかなという思いでやっている。
○知事
 学校として地域貢献をしたいというのは,すごくいい心がけ,発想だと思うが,自身の考えなのか,それとも学校で伝統的にある考えなのか。
○参加者
 中学も一緒だとそれだけ年代が広く多くの人と関われるし,通学中にも地域の皆さんとよく挨拶などもするので,そういった意味で自然と周りの方と交流することが多いと思う。

(4) 特産品開発の取組について

○参加者
 食品の卸業の傍ら,地元の地域資源を使った特産品の開発をやっている。保命酒の商品化や,地元の杏,くわいなどを加工して付加価値を付けた商品展開をしている。日持ちのするお土産が何かないかということで,活動を始めた。
○知事
 そういうふうに考える人は多いと思うが,実際に自分がつくるほうに参加される方は非常に少ないと思う。皆さんが実際にそういう行動をされると,世の中がすごく変わって来るのではないかと思う。実際に活動されていて,参加の輪や関心の輪の広がりはどうか。
○参加者
 実際広がっており,民間だけではなく,協働のまちづくりということで,福山市の行政もフォローしてくれている。すごくサポーター的存在が増えたと感じており,非常にありがたく思っている。

(5) 中小企業支援の取組について

○参加者
 現役時代は大手企業で研究開発を担当していたが,退職後,経験やノウハウが地元の中小企業に役立つのではないかと,OB4,5名で会を立ち上げ,その後NPO法人化し,現在24名でビジネスサポート活動を行っている。短期間ではなく,1年くらい継続して支援することで初めて効果が出るものであるが,なかなかそうした要望がないのが悩みでもある。
○知事
 県でも今年度,産業革新機構を立ち上げ,非常に伸びる可能性のある企業を,資金と経営面で支援し上場を目指していくことを予定している。もっと裾野の広い部分に対してもどう支援していくかというのを考えているところである。

(6) 子どもの安全を守る取組について

○参加者
 福山大学のゼミのメンバーを中心としたPACE福山支部という団体で,地域の小学校などに行き,子どもたちに犯罪が起こりやすい危険な場所や安全な場所などを教えてあげて,実際に地域を歩いて,地域安全マップを作成するという活動を行っている。活動を行っていく上で,地域の方や保護者なども手伝いに来てくれるが,男性の保護者がすごく少ないように感じている。仕事を休みにくくボランティアに参加しにくい環境なので,ボランティア休暇のような制度があればいいと思う。
○知事
 ワーク・ライフ・バランスを実現し,男性は地域社会に貢献できるようにし,女性は仕事をしやすくしていかないといけないと思っている。いろいろなところで活動しておられるが,地域ごとに違いはあるか。
○参加者
 積極的な地域とそうでない地域はあると思う。積極的な地域は,地域の住民がみんな仲がよく,地域活動が根付いている。
○知事
 既に地域の中でいろいろな活動を一緒にやっているところが,こういう活動も活発に行っているようである。頑張ってほしい。

(7) 地域の福祉活動の取組について

○参加者
 地元の常金丸学区において,災害時に自力で避難をすることが難しい方を非難支援する取組と,外出困難な高齢者が増えているため,高齢者お出かけ支援事業の取組を行っている。こういう取組を通して,福祉活動には,支え合い,お互い様の関係が不可欠だと感じており,行政にもこれを後押ししてほしい。
○知事
 地域の中の人がお互いに支え合うということは非常に大事だと思う。子育ての中のお母さんや,要援護者,高齢者を地域で支えるというのもその一環で,そういった形で地域でお互いを支え合い,それに対して行政がいかに下支えしていくかということだと思う。

(8) 世代間の交流促進の取組について

○参加者
 福山市成人式の企画・運営に携わったり,市内の各種イベントへの参加を通じ,地域のために熱く活動している人達がいることを知るとともに,自分達若い世代がその熱い人達とつながっていないので,どうつなげていこうかと考えているところである。自分達の下の世代にも,福山を盛り上げたいと思っている子は多い。
○知事
 熱い大人もいれば,熱い若者もいる。福山にはそういうところがあるようだ。

(9) 河川環境美化の取組について

○参加者
 本郷川の環境美化活動に取り組んでいる。川をまちの資源ととらえ,その環境美化がまちの活性化,安全・安心,更には子どもたちの教育につながっていくと考え,まちづくりの主要な柱として十数年活動している。知事の「海の道構想」に関連し,瀬戸内海の景色がいくらよくても海岸や海がゴミだらけではよくないので,県で美化活動の旗を振ってほしい。
○知事
 行政に対し川をきれいにしろという要望はよくいただくが,本郷川は住民の皆さんが自分達でやられている。自分達の手でやられていることでいいと思われるのはどんなところか。
○参加者
 清掃活動に参加することで,まちづくりに参加しているという意識を持ち,ゴミを捨てなくなるし,住民活動が活発化したという感じがする。
○知事
 自発的にやられることが,自分達の地域をより愛することになり,ゴミも捨てなくなるなど,すごくメリットが大きいと思う。

(10) 地域における食品店舗運営の取組について

○参加者
 地域の食品店舗が廃止されることになったため,地域の女性部が中心となってボランティアで店を立ち上げようと,町民からも協賛金を集め,平成18年8月から,野菜,惣菜,日用品の販売所である「キラリやまの」を運営している。素人ばかりなので,運営や集客,資金面等で悩みも多いが,安心して住める山野,元気な山野となるよう頑張っている。
○知事
 食料品店を始めてよかったと思われることは何か。
○参加者
 地域のお店がなくなると集う場所がなくなる。住民がお店でふれあうところを見て,本当によかったと思うし,励みになる。
○知事
 地域のためにもよかったし,ご自身もみんなに感謝されていると思う。

○自由討論

(1) 備後地域の特性について

○知事
 今日は,ご自身で始められて地域貢献をされている方が多いと感じたが,これは福山市の地域特性だと思うか。
○参加者
 自分の同世代も起業している人が多い。独立心が旺盛な人が多いのかなと思う。
○参加者
 福山市は中小企業と技術のまちで,一国一城の主が多く,まとまりが悪いという面もあるが,今まではそういうよさが福山市をつくりあげてきた。
○参加者
 各団体は縦割りで連携がなかったが,数年前にまちづくり推進協議会ができてからは,団体の横の連携が取りやすくなり,いろいろな支え合いの事業がやりやすくなった。
○知事
 備後地方には独立した企業が多く,自分で世界を切り拓いて大きなシェアを持っている企業が多いので,独立心が強い,起業家精神が強いというイメージを持っていたが,全体でもそういうベースがあるようである。ただし,これからも横の連携は重要ということのようだ。

(2) 安芸と備後の意識について

○知事
 安芸と備後は違うということをよく言われるが,そういう意識はあるか。
○参加者
 我が道を行くという気質は,安芸より備後の方があると思う。
○参加者
 県庁のあるまちと違い,第2都市では人の動きがあまりなく,保守的な感じがしている。
○知事
 違いはもちろんあるが,あまり安芸だから備後だからと意識されている訳ではないということのようだ。

(3) 県政への関心について

○知事
 是非県政に関心を持っていただきたいと思っているがどうか。
○参加者
 広報誌なども配っているが,トップとのつながりが離れてしまうとあまり読もうという気が起きない。もう少し,県民とのつながりが縮まっていくと関心も高まるのではないか。
○参加者
 身近に県政を感じることが少ないと思う。身近になるとだんだん変わってくる。

(4) その他

○参加者
 鞆の問題については,地域の活性化につながるものであり,是非解決を図ってほしい。
○参加者
 同世代にも独身がすごく多いので,市や県が出会いの場を設ければ,結婚率も上がり,少子化も防げるのではないか。
○知事
 子育て支援に力を入れており,プランを策定し,子育て対策は実施していくこととしているが,実は少子化対策は,社会的な議論もあるので,あえて入れていない。しかし,これから人口が減っていくことを考えると,少子化ということ自体,子どもを増やすということ自体も考えないといけないという気はしている。
○参加者
 スポーツ振興に対して,知事はどう考えているか。
○知事
 スポーツは,教育的な見地からも,活性化という意味でも大事だと思っている。プロスポーツの応援とともに,裾野を広げていくこともしっかりやっていきたい。

8 現場視察

 懇談に先立ち,福山市内4箇所を現場視察しました。

○本郷川の環境美化活動
 ホタルが舞う美しい自然環境を目指し,地域ぐるみで行っている,本郷川の河川敷の環境美化の取組についてお話を伺いました。

 本郷川 

○日本はきもの博物館
 博物館を見学するとともに,伝統的産業である松永下駄の歴史や現状と課題についてお話を伺いました。 

 日本はきもの博物館 

○いぐさ田と備後畳表生産者
 いぐさ田と畳表生産現場を訪問し,伝統的産業の保存・継承の取組と課題についてお話を伺いました。

いぐさ田 

○中心市街地商店街
 久松通り商店街と本通り商店街を訪ね,商店街の現状と活性化に向けた取組についてお話を伺いました。

 商店街


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