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第1回「湯崎英彦の宝さがし-未来チャレンジ・トーク」(23.6.19 東広島市)

印刷用ページを表示する掲載日2011年11月1日

 平成23年度県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし-未来チャレンジ・トーク」を県内8地域において開催することとし,第1回を次のとおり「竹原市・東広島市・大崎上島町」地域において行いました。

1 開催日時

 平成23年6月19日(日曜日) 13時30分から15時10分まで

2 開催場所

 東広島市総合福祉センター 3階 ホール : 東広島市西条土与丸1108

3 内容

(1)湯崎知事による「ひろしま未来チャレンジビジョン」の発表
(2)地域住民の方による事例発表
(3)意見交換

  • 会場参加者の皆さんとの意見交換
  • 『私の挑戦』について,会場から発表

4 事例発表者


地域

氏名・職業等

取組内容等

発表テーマ等(仮)



義本 英也さん

・竹原市観光協会副会長
・休暇村大久野島支配人

 大久野島や海を生かしたにぎわいづくりに取り組むとともに,休暇村を活用した「豊かな地域づくり」に取り組んでいる。

「大久野島の滞在型観光振興の取組について」




杉本 昇さん

・建設会社役員
・東広島商工会議所青年部
・酒まつり実行委員会直前実行委員長

 東広島市の代表的行事「酒まつり」(10月開催)の開催を通じて,「豊かな地域づくり」と「人づくり」に取り組んでいる。

「『酒まつり』の歴史と未来へのチャレンジ」





辰田 早智子さん

・農業(トマト・キュウリ栽培)
・レッドレディース代表(※ 地域づくりに取り組む団体)

 空き家(「よってみんさい屋」)を活用し,地域の方々が、憩い楽しめる場の提供を行い,「安心な暮らしづくり」と「豊かな地域づくり」に取り組んでいる。

「地域の交流の場づくりと拡がりについて」(いきいき『よってみんさい屋』)

5 参加者

約230名参加

6 その他

 懇談の模様を録画でご覧いただけます。
 こちら(インターネット放送局)からご覧ください。

7 結果概要

知事説明会場の様子

湯崎知事による「ひろしま未来チャレンジビジョン」の発表

知事発表シーン

地域住民の方による事例発表

竹原市 義本英也さん 「大久野島の滞在型観光振興の取組について」

義本さんの発表

 ●義 本
 3年前から,大久野島の国民休暇村の支配人として,様々なことに挑戦している。
 最近,島内だけでなく,竹原の町並みやしまなみのクルージングも含めたプランを作り,竹原や周辺の島にも交流人口が増えたと喜んでいただいている。他にも様々なプランをつくっており,その成果もあって宿泊客数・売り上げともに順調に伸びている。
 今まで失敗したこともあったが,今の御時世,とりあえずやってみてだめだったら途中で変えてもいいと思うので,是非皆さん方も何か一つチャレンジしていただければと思う。
○知 事
 まさに,イノベーションや挑戦など,そういったものがてんこ盛りの休暇村で,それが本当にこんなに身近にあるということで,すばらしいことではないかと感じた。引き続き挑戦をしていただきたい。

東広島市 杉本昇さん 「酒まつりの歴史と未来へのチャレンジ」

杉本さんの発表

●杉 本
 酒まつりは,東広島市の代表的文化「酒」をテーマに,1990年から開催しており,昨年は24万人の来場者があった。美酒鍋,酒ひろば,酒蔵通りをはじめ,より多くの市民参加と交流を目指して様々なイベント会場を設け,前年どおりが全く通用しない中奮闘している。皆さんに喜んでいただくとともに,まちづくりにつなげるためにはどうしたらよいか,実行委員会のメンバーでいつも話し合っている。また,酒まつりはボランティアから成り立っている祭りであり,昨年は市内の大学生を中心に,2日間で1,338名に参加していただいた。
 これからも魅力ある酒まつりに向けてチャレンジしていきたいと考えている。
○知 事
 酒まつりは2日間で20万人以上が来場され,かなり大きなお祭りになっている。大きなイベントだと,企業が中に入って運用することが多いが,酒まつりではボランティアだけでこれだけ大きなお祭りになっている。まさに東広島の強みである「酒」というものを中心に,全国の方に知っていただいているということだと思う。また今年もたくさん来場者の方が来られることをお祈り申し上げる。

大崎上島町 辰田早智子さん
 「地域の交流の場づくりと拡がりについて」(~『いきいきよってみんさい屋』~)

辰田さんの発表 

●辰 田
 空き家を生かした地域の憩いの場,「よってみんさい屋」を始めて13年になる。地域のお年寄りが集える場所と思って始めたが,子どもや若い人が訪ねてくるようになり,だれでも好きなときに寄って帰る自由な場所になっている。地域の課題を発見,解決できる場所でもあり,医療・金融機関の存続にも大いに役立った。
 また,しめ縄づくり,写真展など様々なイベントも行っている。高齢化率が50%を超え,若い人が少なく何をするにも難しいムードが漂っていたが,よってみんさい屋から大串全体へ,大崎上島へ活動が広がり,たくさんの人とつながりができている。これまでも,これからも,生き生きと暮らしていきたい。
○知 事
 去年よってみんさい屋に行かせていただいたが,お年寄りの方も皆さん生き生きとされていて,本当にお元気そうだった。皆さんが力を合わせて,やりたいという思いがあると,それが実現していくというのがあらわれているということがよく分かった。

意見交換

会場参加者の皆さんとの意見交換

 質問1

 広島が世界平和を目指しているが,広島が担う役割をどう考えているか。
○知 事
 今年度,「国際平和拠点ひろしま構想」というものをつくっている。
 広島市が非核平和運動を中心に平和問題に取り組んでいらっしゃるが,核兵器廃絶のためには,核兵器を保有している原因となっている安全保障の問題,地域紛争がテロリズムを生み,テロリズムが核兵器を保有する勢いとなってきていること,更に,その背景には飢餓や貧困という問題がある。それらを全体としてとらえて取り組んでいかなければ,最終的には核兵器の廃絶につながらない。
 広島は世界に名前を知られていて,ある意味で言うと力を持っているが,現在,その力を使ってできることを学識者に参加いただいて考えている。具体的には,平和に向けた理論の研究,その平和活動の実践,そしてメッセージの発信,この3つの側面からどのようなことが出来るか検討中である。

質問2

 広島県を外から見てどういうイメージを持たれているのか,またそれに対してどのような意見をお持ちなのかお聞きしたい。そういうことを考えていくと,地域の観光や,活性化につながるのではないかと思う。
○知 事
 外からというのは,日本国内の外からと,海外の外からと二つあると思う。
 去年の調査によると,県外からということで言うと,広島と言えばやはり原爆ドーム,宮島,もみじ饅頭,お好み焼き,牡蠣と,大体これで終わってしまうが,これは非常にもったいない。海外に行くと,さらにイメージが狭まって,原爆と,今は少し宮島も広まっているが,ほぼその二つしかないと言ってもいい。
 実際は,「瀬戸内 海の道構想」の自然美,島々の景色や,山並み,食べ物で言えば魚,フルーツ,お米など魅力的なものが多くある。これらをもっと知っていただくことが,これからの広島県,あるいは中国地方や瀬戸内の地方の発展の鍵になると思っている。

質問3

 「ひろしま未来チャレンジビジョン」の発表の中で,広島県の人口が二十数年後には50万人減ると言われたが,人がいなくては未来にチャレンジしていけない。県全体として人口を増やす方法を,皆さんと考えていったらいいのではないかと思う。
○知 事
 人が増えるためには,子育てというのが非常に大事になってくる。その子育て施策も単に子どもに優しいだけではなく,女性やその家族が子どもを産みたい,子育てをして楽しいと感じていかなければ子どもは増えていかない。そのための施策というのをいろいろ進めている。
 もう一つ,外から広島に来ていただく社会増減という点も非常に重要である。そのためにはまず仕事がないと,いいところだと思ってもなかなか住むには至らないというのが現実である。そのため,「ひろしま未来チャレンジビジョン」の四つの分野のうち,「人づくり」の部分と「経済成長」の二つを当面の大きな県政の柱として進めているところである。

質問4

 鞆の浦の問題では,知事も,地元の方々と,文化を守るという方々の間に立って大変だと思う。瀬戸内の海沿いは本当に大事な文化なので,間で上手に調節していかれたらいいと思う。
○知 事
 鞆の浦の件については,現在住民協議会をやらせていただいている。ここでは,鞆の浦の問題について,本当に考えられるのは住民の皆さんなので,地元として何がいいのかということを議論していただいている。架橋という観点からは,賛成される方,反対される方両方いらっしゃるが,それぞれの立場はあっても,双方の意見にいろいろ共通することはたくさんあるので,それを見出していくために,丁寧で十分な話し合いが大事だと考えている。
 もちろん鞆の浦を含めて,広島,あるいは瀬戸内海には先ほどから申し上げているようにたくさんいいものがあるので,皆さんに来ていただけるようにしていきたい。

『私の挑戦』について,会場から発表

 広島大学 佐々村沙織さん 「学生の就職活動支援」

佐々村さん

●佐々村
 学生の就職支援活動に取り組んでいる。具体的には,大学でサークルを設立し,面接の練習,合宿,企業の方を招いての講義などの活動をしている。
 現在,震災の影響もあって学生たちは就職活動で苦しんでいる。これからの広島,日本の未来を背負っていく,まさに知事が探している宝である学生をどうにかして皆様で有効活用し,埋没させないように生かしていただければと思っている。
 残り少ない学生生活だが,広島の学生の方々を無事就職させてあげられるように,精一杯頑張ってチャレンジしていきたいと思っている。
○知 事
 本当に元気に発表していただいて,広島の未来は明るい,という雰囲気が伝わってきた。学生の皆さんが就職に苦労しないように,広島県の経済がもっともっと活性化していくことが大事だと思う。我々も頑張っていきたい。

西条農業高校 下村友美さん 「幅広い年代の方に西条柿を届けたい」

 下村さん

●下 村
 高校で,それぞれの学科の特色を生かした特産品・ブランド品づくりをしている。生活科は,西条柿を使ったクッキーをつくり,地産地消や地域の農業活性化に貢献していきたいと考えている。西条柿のよさを多くの方に広めようと,園芸まつりなどの地域のイベントに積極的に参加し,販売,宣伝活動をしている。そして,いろいろなご意見をいただいて,今度はカップケーキ作りにチャレンジしている。完成への道のりはまだ遠いが,あきらめずに試作を重ねて研究を進めたい。私自身,あまり柿が好きではなかったが,クッキーを作るうちに,柿が好きになった。柿が苦手な方でもおいしいと感じてもらえる,柿が好きだと思ってもらえる,そんな皆さんが食べて笑顔になれるものをつくり,皆さんに届けていきたい。
 そして,私たちが考えたアイデアをJAさんや企業の方に認めてもらい,地域のブランド商品として店頭に並ぶことを夢見ている。
○知 事
 愛すれば好きでないものも好きになるという,すばらしいお話だった。失敗してもまたやり直して,新しいことに挑戦して,いいものをつくっていけばいい。
 そして,地元を愛する心がいろいろな形で,周りの人にも元気を与えていくのではないかと思う。これからももっともっとおいしい柿のお菓子づくりを頑張ってほしい。

西条中学校 保田知哉さん 新田時実さん 「僕たちの学校の伝統『組曲西條』」

保田さんと新田さん

●新田・保田
 西条に昔から伝えられてきた西条酒造り唄や盆踊り,酒造りの所作などを,歌や踊り,太鼓などで表現した総合芸術,『組曲西條』を通して,地域づくりに取り組んでいる。『組曲西條』は10年前につくられ,今年度の3年生が10代目になる。『組曲西條』には太鼓,合唱,男踊り,女踊り,広報,舞台演出の6つの部門がある。それぞれの部門に分かれて,太鼓も,踊りも,合唱も,息を合わせることでよりよいものをつくろうと努力している。
 「組曲西條」を通じて,仲間と心を合わせる力が身についた。よい演技をたくさんの方に見ていただきたいという気持ちで,心を一つに頑張っている。
 また,「組曲西條」で支えるということを学んだ。仲間,先生方,保護者,そして応援してくださる地域の方々など,たくさんの方々に支えられている。僕は仲間を支えることのできる人間になりたいと思う。そして,支えてくださる方々に恩返しとしてよい演技をしたい。
 僕たちには,見ていただいた方に勇気と元気と生きる希望を与えたいという夢がある。そのためにも,先輩から受け継いできたこの組曲西條を伝承し,たくさんの方々に見ていただき,感動を与えたい。そして,郷土への誇りを持って,組曲西條を表現していきたい。
○知 事
 西条の伝統を題材にしてできた『組曲西條』が,新しい西条中学校の伝統になり,10代も受け継がれている。これからもみんなに受け継いでもらって,西条の伝統を地域の方に知ってもらえるといい。また,会場の皆さんも発表をお聞きになって感じられたと思うが,中学生の若い2人が,あるいはクラスのみんなが頑張っている。我々大人も頑張らなければと思ったのではないかと思う。

大崎上島町 藤原啓志さん 「『旅する櫂伝馬』大崎上島伝統文化の継承」

藤原さん

●藤 原
 大崎上島に伝わる,和船を使った櫂伝馬競漕という伝統行事の継承に取り組んでいる。櫂伝馬は約250年の歴史があるが,高齢化に加え,島外に出る若者が多く,漕ぎ手が減っている。櫂伝馬の伝統を何とか子どもたちに伝えようということで,島に残っている若者で大崎上島から宮島まで2日間かけて80km漕ぎきるという新しい企画を立ち上げている。
 櫂伝馬競漕は7,8月にあるが,夏が近づけば「櫂伝馬の季節がきた」と,大人から子どもまで準備を進めて当日を迎える。大人から子どもまで関われる行事は他にはなかなかないので,これからもずっと大崎上島の伝統として残していきたい。
○知事
 これまでどおりでは櫂伝馬の伝統を守っていくのもなかなか厳しい局面にあったのだと思う。それを,新しいことに挑戦をして,もう一度新しい伝統をつくっていく。そういう気合いでやっていらっしゃるのだと思う。これからも頑張ってほしい。

2011酒まつり実行委員長 村上孝治さん 「新コンセプトでの祭の充実にチャレンジ」

 村上さん

●村 上
 酒まつりは今年で22回目を迎える。酒造りは「人・水・米」があってこそであり,今年度はその中の『人』の絆を新コンセプトに,チャリティーコンサートを開くなど,震災にあった方々の支援をしたいと考えている。お酒には,楽しいことを倍増させてくれる力があり,悲しいとき,つらいときには,心を癒してくれる。また,人と人が語り合って絆を深めていくときにも力を貸してくれる。お酒をシンボルにしている祭りだからこそ,全国に力や元気を発信していきたいと思っている。
 また,祭りとは,若い人たちに我々が持っている人の絆というものを伝承していけるものであると信じている。この絆まつりを今後とも長く継続することに挑戦し続けていきたい。
○知 事
 酒まつりは,既に確立された大きなイベントであり,それを発展させ,毎年お客様に楽しんでいただくようイベントをつくっていくということは,とても大きな挑戦だと思う。是非日本の中でも自慢できるお祭りにしていただきたい。
 広島が酒どころということをもっと知っていただけるよう,県も一緒に頑張っていきたいと思う。

 

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