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早春の展示 小学校の教科書のあゆみ~教科書の歴史に見る近現代の姿~

 

展示の概要

早春の展示「小学校の教科書のあゆみ」チラシ 

昨年は明治150年でした。今年は5月の改元を控え平成も終わりを告げようとしています。
そのような中,明治から平成までの小学校の教科書の移り変わりを紹介する展示会を企画しました。
また,教科書は時代を映す「鏡」でもあります。教科書の教材,文章,挿絵などから,その時代の様子や人々の暮らしを知ることができます。
そして,本展示会では「ライブラリー・コーナー」を設けました。ここでは復刻版を含む約120点の明治・大正・昭和・平成の教科書を取りそろえ,実際に手に取って御覧いただけます。
子供のころに使っていた教科書に出合えるかもしれません。ぜひこの機会に御覧ください。チラシを御覧いただくには広島県立歴史博物館「小学校の教科書のあゆみ」展チラシ (PDFファイル)(2.02MB)をクリックしてください。

展示構成と主な展示資料

展示資料のリストを御覧いただくには広島県立歴史博物館「小学校の教科書のあゆみ」展示資料一覧 (PDFファイル)(214KB)をクリックしてください。

序章

江戸時代の庶民教育を担った寺子屋で読み書きそろばんを学ぶ教科書として使用されていた「実語教」「庭訓往来(ていきんおうらい)」「塵劫記(じんこうき)」などを展示しています。

1 明治時代

明治新政府が「学制」を定め,全国的な近代学校教育制度がスタートしてから,次第に教育内容と教科書制度が整えられていく様子を紹介しています。
文明開化のころの西洋の翻訳教科書や,ペスタロッチなど西洋の教育学者の教育理論に影響された教科書の他,文豪坪内逍遥が書いた国語の教科書なども展示しています。
主な展示資料は「絵入知恵の環」,「学問のすすめ」,「小学読本」,「通常植物」,「小学理科」など。

2 大正時代

大正時代は,「赤い鳥」に代表されるように児童向けの文学が作られるようになり,児童の心性を育もうとする「大正新教育」と呼ばれる教育運動が盛んになりました。
その一方で,国史(日本史)の教科書では,南北朝時代の記述で南朝のみを正統と見なす記述に改められるなど,国家主義的な傾向も見られます。
主な展示資料は,「ハナハト読本」の愛称がある「尋常小学読本」,「尋常小学国史」など。

3 昭和時代(戦前)

小学国語読本 尋常科用 巻一(サクラ読本)
昭和の初めには,初のフルカラーの教科書が登場します。「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」と書かれ「サクラ読本」の愛称で知られる「尋常小学国語読本」です(上の画像)。
また算術(算数)でも子供の心理に寄り添った,イラストのみで構成された小学1年生向けの教科書が作成されました。ともに教科書の歴史上,画期的なものでした。
昭和16年(1941年)にはそれまでの尋常小学校は国民学校初等科と改められ,戦時色の濃い教科書が作られました。その一方で,現代の理科教育においても評価が高い「自然の観察(教師用)」も作られました。
主な展示資料は,「尋常小学算術第1学年児童用下」,「ヨイコドモ」,「カズノホン 一」,「自然の観察(教師用)」など

4 昭和時代(戦後)

「墨ぬり教科書」など終戦後の混乱期を経て,文部省の最後の国定教科書や,その後の民間による検定教科書を展示しています。
昭和30年代までの生活中心の学習の教科書やローマ字の教科書,40年代のいわゆる「詰め込み教育」の時代の教科書なども展示しています。
戦後の新教育の中心的な役割を担うべく新設された「社会科」の教科書のうち,2年生の「まさおのたび」は,今から70年前の都市と農村の暮らしぶりを知ることができる好資料です。
主な展示資料は,初めて原始時代から書き起こされた日本史の教科書「くにのあゆみ」,「まことさん はなこさん」などです。

5 平成時代

平成元年(1989年)に低学年の新教科として生活科が登場します。また,平成の教科書では,様々な教科・学年で,エネルギー問題,ごみ問題,環境問題のほか国際理解について多く取り上げられています。
そして,教科書に昭和の人気アニメのキャラクターがガイド役として登場するようになりました。

トピック展示

今回の展示会では,次のようなテーマを取り上げてトピック的に展示をしています。
(1) 教科書に登場する「桃太郎」とその時代
(2)井上赳(いのうえたけし)と国語教科書
(3)「緑表紙」初の小学1年生用算数教科書,画家と印刷技術
(4)教科書に見る日本語の移り変わり
(5)最初の社会科教科書「まさおのたび」
(6)点字教科書の移り変わり

 

会期・休館日・開館時間

会   期     :平成31年1月2日(水曜日)~3月31日(日曜日)
休館日     :月曜日(祝休日の場合,翌平日),2月5日(火曜日)~2月8日(金曜日)
開館時間 :午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

入館料

一般 290円(220円),大学生 210円(160円),高校生まで無料
※( )は20名以上の団体

入館料の免除・割引については,利用案内をご覧ください。

関連行事等

講演会

開催記念講演会
日 時 :2月9日(土曜日)午後2時~午後3時30分
演 題 :「社会科」の誕生とあゆみ
講 師 :小原  友行(広島大学名誉教授,福山大学教授)

展示解説会

日  時 :1月2日(水曜日),1月3日(木曜日),2月10日(日曜日),3月17日(日曜日)
時   間 :午後1時30分から2時30分まで
解説員 :当館学芸員
※申込不要,別途入館料が必要

 

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