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法輪寺龍鬢莚(復元複製)

法輪寺龍鬢莚(復元複製)

資料名称法輪寺龍鬢莚(復元複製)
資料名称読みほうりんじりゅうびんむしろ
時代奈良時代
年代8世紀
形態
材質
寸法縦68.0cm 横70.0cm
解説 現存している花むしろとしては、法隆寺のものとともに最古のものである。ほかに類例がなく製作地や年代を確定することは困難であるが、製作技法や寺伝などから推定して、奈良時代に製作されたものと考えられる。製作当初は約140cm×70cm程度の長方形であったと推定され、後世に中央部から切断されて現在の形となったものであろう。
 文様を構成する色藺草は、藺草を藍や蘇芳(すおう=黒みを帯びた紅色)の濃淡で染色したものや、金色は麦稈(ばっかん=むぎわら)を用いている。これらによって表現された文様は、周辺に孔雀のような鳥形を配置し、その内側に纏(まとい)模様(いろいろな色を交互に並べた模様)で区画したなかに花弁を図案化した文様をシンメトリーに配置する。全体のイメージとしては異国情緒漂うものとなっている。製作技術的には、原料の藺草を中央で連結しており、後世の中継ぎ技法のルーツとしても貴重な資料である。(福井照道)
備考原資料:法輪寺蔵