情報化への対応~情報モラル教育~ 「情報モラル教育」について
(1)情報モラルとは
日常モラルを「社会において,適正な活動を行うための基になる考え方と態度」とするならば,情報モラルは「情報社会において,適正な活動を行うための基になる考え方と態度」と言うことができます。つまり,情報モラルは日常モラルの延長線上にある応用的な倫理であると言えます。
(2)必要性
社会の情報化に伴って,従来の日常モラルでは対応できない問題が起こっています。そのため情報社会に特有の状況にあるモラルの課題,つまり「情報モラルの教育」が必要となってきました。
(※新学習指導要領《小学校,中学校:平成20年3月告示,高等学校(PDF697KB),特別支援学校(PDF966KB):平成21年3月告示》においても,各教科等の指導に当たって,情報モラルについて指導することが必要であると示されています。)
(3)情報モラルの内容
情報モラルの内容について整理すると,相手に思いやり,自分の行動に責任を持つモラルの側面,つまり心を磨く領域と,ネットワークから身を守り安全に利用するための情報安全教育の側面,つまり知恵を磨く領域があります。これら二つの側面を相互に組み合わせ体系的な指導を行うことが必要です。
さらに,内容を細かく分けると,情報モラルには「情報社会の倫理」,「法の理解と遵守」,「安全への知恵」,「情報セキュリティ」,「公共的なネットワーク社会の構築」の5つの領域があります。これらを図に整理すると次に示すような関係にあります。
(4)心を磨く(日常モラルの側面)と知恵を磨く(安全の側面)
「情報社会の倫理」と「法の理解と遵守」は,日常モラルの延長線上にある心を磨く領域(日常モラルの側面)と考えられ,「安全への知恵」と「情報セキュリティ」は,ネットワークから身を守り安全に利用するための知恵を磨く(安全の側面)情報安全教育の領域であると言えます。
(5)5つの領域を踏まえたバランスのよい指導
「公共的なネットワーク社会の構築」は,心を磨く領域と,知恵を磨く領域を土台にして,それらを総合する発展的な領域であると考えられます。これら5つの領域をバランスよく年間指導計画に位置づけ,体系的な指導を行うことが必要です。
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