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知事記者会見(平成24年10月23日)

印刷用ページを表示する掲載日2012年10月23日

 記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
 なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
 動画はYouTubeのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます)

 
会見日:平成24年10
月23(火曜日)

 動画は次のリンクからご覧になれます。なお,動画の収録内容は下の発表項目及び質疑のとおりです。

【動画リンク】 1/5 2/5 3/5 4/5 5/5

(発表項目)

知事の訪欧について
「瀬戸内 海の道構想」の推進について
広島県観光 秋のキャンペーンの実施について
平成24年度事業レビューの実施について
 
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「1/5」をご覧ください。

(質問項目)

知事の訪欧について
県政マニフェストについて

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「2/5」をご覧ください。

附属機関及び外部有識者会議について
田中法務大臣の辞任について

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「3/5」をご覧ください。

呉市における児童保護者逮捕事案について
 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「4/5」をご覧ください。

広島交響楽団について
サッカー専用スタジアムの建設に係る県の関わりについて

 ※上記項目の動画は上の動画リンクの「5/5」をご覧ください。

【会見録】

 (幹事社:時事通信)
 おはようございます。幹事の時事通信です。知事会見を始めます。知事から発表事項があると聞いています。よろしくお願いします。

○ 知事の欧州訪問について

(知事)
 はい,お願いします。今日は,4点ございます。
 1点目ですけれども,ヨーロッパ出張についてであります。
 10月28日からユニタール本部,また,国連欧州本部等への訪問のために,ヨーロッパに出張に行ってまいります。
 この出張は,ユニタール広島事務所への長年の支援につきまして,県と県議会に対して国連機関ユニタール本部より謝意の表明とともに本部への招聘がありまして,実現したものでございます。
 この機会にユニタール本部を訪問して,更なる連携強化を図るとともに,イギリスの国際戦略研究所,ユニタール本部はもちろん,国連欧州本部,赤十字国際委員会,WHO[世界保健機関],IAEA[国際原子力機関]などのジュネーブにある国際機関等を訪問して,「国際平和拠点ひろしま構想」の説明を行うとともに,協力の要請を行うということにしております。
 今回の訪問を通じまして,核兵器のない平和な国際社会の実現に向けた「国際平和拠点ひろしま構想」の取組を少しでも着実に前に進めていきたいと思っておるところであります。

○ 瀬戸内 海の道構想について

 2点目,瀬戸内 海の道構想の推進についてであります。
海の道構想ですが,いろんなことに取り組んでますが,二つ,今日は発表したいと思っています。
 1点目は,「瀬戸内ブランド推進協議会」についてでありますけれども,先日,徳島県から協議会への参加の申し出がありまして,昨日開催されました協議会で正式に加入が決定をいたしました。
 これで参加県が7県となりました。この協議会におきまして,初めて広域連携事業というのを,今度やることにしています。 
 この広域連携事業の内容ですが,瀬戸内の資源を船で回るツアーやフォーラムの開催をするんですが,特にフォーラムについては,「瀬戸内の“熱”を語る」というテーマで,瀬戸内の“宝”を発掘し,磨いて発信するためのアクションプランなどを,ブランドプロデューサーのコーディネートにより,ディスカッションするということにしておりまして,瀬戸内ブランド形成に向けた,いわばキックオフというような形になろうかと思っています。
 2点目は,「瀬戸内しま博覧会」,これはまだ仮称ですけれども,の実行委員会の設立であります。
 10月29日,月曜日に設立をいたしまして,第1回の実行委員会を[愛媛県]松山市内で開催します。今年度内には,基本計画であるとか,平成25年度の事業計画をまとめるということにしております。
 今回の設立によって,瀬戸内しま博覧会の準備が加速するということを期待しております。

○ 広島県観光 秋のキャンペーンについて

 3点目,「広島県観光 秋のキャンペーン」の実施であります。秋のキャンペーン,二つやる予定にしてます。
 一つ目は,「平清盛 感謝フェア」の開催で,12月を中心に,県内市町の17の公共施設等で,「こども料金無料の日キャンペーン」をやりたいと思っています。
 これは,清盛ゆかり[の地]である宮島であるとか,あるいは音戸の[瀬戸がある]呉市の観光客が高い値で推移をしているということがあり,また,民間の調査会社が実施をしました「平清盛に関する意識調査」というものがあるんですが,これが広島県が「平清盛ゆかりの地」として1位になりました,と。これは,もともと1位じゃなかったんですけど,あれ,1位はどこだったっけ。京都か。京都が1位だったんですけど,なんと!広島が1位になったということで,この清盛に関する取組の機運醸成にご協力いただきました県民の皆さまに感謝をしたいということで実施をいたします。
 詳細は,[配付]資料のとおりですけれども,こども料金の無料化であるとか,プレゼントの配付だとかということを行いますので,多くの皆さまにお楽しみいただければと思っております。
 二つ目は,熊本県との相互PRであります。
 これも皆さんご承知のとおりですが,10月12日に,「おしい!」をキーワードにして,熊本県庁でご当地PR合戦をやって,ブンカッキーとくまモンのキャラクター対決を実施しました。相互のPR活動を行って,この時はブンカッキーが勝ったということなんですが,今度は,くまモンが[10月]26日金曜日に,広島に来てリベンジ戦を戦うと,こういうキャンペーンを行います。
 で,このリベンジ戦を前に,くまモンから「挑戦状」をいただきました!挑戦状が来ちゃったんです。[挑戦状を手に]これです。中身を出します。中身はですね[挑戦状を開き読み上げる],


「挑戦状 ブンカッキーくんへ
 先日のおしい!バトルに負けてからの1週間,広島をPRするたすきをかけて,活動したんだモン。10月26日には,リベンジに行くから,よろしくま。今度は負けないモン」

という・・・僕が読むのもかなり変ですけど・・・。[挑戦状の絵を指して]このくまモンの,[前回の対戦で]負けちゃってちょっと寂しい後姿ですけれども,広島に来てリベンジをするということなんで,今度もブンカッキー負けないように広島代表としてがんばってもらいたいと思いますけど。
 広島でやるホーム戦ですから,皆さん応援よろしくお願いいたします。

○ 平成24年度事業レビューの実施について

 4点目,平成24年度事業レビューの詳細がまとまりましたので,ご報告です。
 11月4日,日曜日の午前9時から午後4時まで,本館6階の講堂で行います。
 対象施策は「がん対策」から「農業の担い手育成」までの4施策でありますが,これら4施策につきまして,設定した成果目標が適切かどうか,また,成果目標を達成するために最善の事業は何かと,また,どうすればより高い成果が得られるか,といった観点から議論を行っていただきまして,その結果を事業の改善等につなげていきたいと考えておるところであります。
 ご参加いただく委員は,また,これ資料のとおりですが,コーディネーター,それから施策関係の有識者,市町の職員,そして,公募県民にお願いをしております。
 当日は,これまた例年どおりですけれども,県のウェブページからライブ放送を行います。また,託児室を設置いたしますので,子育て中のお父さんやお母さんにも来ていただければと思っております。託児室の申し込みは不要であります。
 是非,多くの皆さまに参加をしていただいて,県政運営の透明性を,より一層高めていきたいと考えているところであります。
 ちなみに,前回の事業レビューでありますが,前回は傍聴に163名来ていただいたんですが,インターネットで8,439件アクセスをいただいています。是非,これ以上の皆さんに関心を寄せていただきたいと思っていますので,メディアの皆さんにも,そういった点でご協力をいただけるとありがたいなというふうに思っております。より多くの皆さんに直接ご覧いただくことで,この透明性向上というのに資すると思っておりますので,よろしくお願いします。
 私からは以上であります。

(幹事社:時事通信)
 知事からの発表項目に対する質問があればお願いします。

○ 知事の欧州訪問について

(中国新聞)
 中国新聞の野崎です。よろしくお願いいたします。
 欧州訪問についてお伺いします。先日の総務委員会で,この欧州訪問について,議員からの指摘,意見が相次ぎまして,県民に対してどんなメリットがあるのかと。それから,県民の意識醸成のほうが先じゃないかというような意見が出ました。その点について,知事としてどのようにお考えか,以前にも聞いた質問とちょっとだぶる部分があるんですが,ご見解をお聞かせください。

(答)
 ひとつひとつの出張について県民のメリットと,いうことではないと思うんですけれども,この「国際平和拠点ひろしま構想」全体ですよね,こういった活動を通じて,もちろん,国際平和に広島が貢献をしていくという,これは,私は広島という土地としての一つの責務であるというふうに思ってますけれども,それを推進していくということが1点と,それから,この広島という地は,それを我々が望んだかどうかは別として,平和の問題に関わって世界的な知名度があって,実際にたくさんの海外からの方が広島にもやって来るし,日本国内でも,もちろんそういう認識を持って,関心を持っていただいているということがあるわけですよね。そういった点を,やはり強化していく,というと言葉が難しいんですけれども,もっと,やはり広島としての役割を果たすことによって,国内あるいは海外からの皆さんの関心も高まるし,そうすることによって,広島を訪れる方々も増えると。それはもちろん,そういったことを通じて,また平和記念公園とかに行っていただいてですね,被爆のことについて学んでいただけるということもありますし,当然に経済的な効果もあるということで,非常にいろんな意味合いがあるというふうに思っています。これは,何か一つのことをやったらそれが達成されるということではなくて,いろんな活動を通じて,いろんなことをやって,しかも長い時間をかけて達成をしていくことだと思ってますので,そういったことの一環であるというふうにご理解をいただければありがたいなというふうに思っています。

(中国新聞)
 ありがとうございます。議員さんからそういった意見が出るのは,[国際]平和拠点[ひろしま]構想がまだ浸透していない点もあるのかなというふうに考えていらっしゃいますか。そこら辺は。

(答)
 いろんな考えがあって,こういった平和のことについて,例えば拠点構想の委員構成なんかもそうですけれども,あるいは,例えばピースコンサートなんかでも,いろんな考え方がありますよね。広島での,何と言いますか,もちろん,県民の皆さんとか市民の皆さんに理解をいただくというのも大事なんですけれども,今やろうとしていることは,それを外に向かって働きかけていくという活動なんで,それは,何と言うか,同時並行的に行っていかなければいけないんじゃないかなというふうに思いますよね。

(中国新聞)
 同時並行的にやる,もう一つの県民なりに浸透させる手立てというのはどのように進めていくべきだというふうにお考えですか。

(答)
 僕はですね,そこは,「こういうものですよ」,というのを,ただ口で説明してもね,「ああそうですね」というふうにはなかなかならないものかなというふうに思ってるんですね,正直申し上げて。それをもちろん,いろんな場面で説明する機会にはご説明をさせていただいていますけれども,リーチできる範囲も限られていますしね。それよりは,例えば今拠点構想の中で色々提言をいただいているような,例えばこれも色々ご意見ありますけれども,スコアカードが,やはり非常に国際的に評価をされるとか,あるいは,広島ラウンドテーブルのようなものが非常に有意義なものとして,国際的に評価をされるであるとか,あるいはピースコンサートなんかもありますけれども,そういうやはり世界的なインパクトを持っていくといったようなことであるとか,そういったことを通じて,実感をしていただくということが重要じゃないかなというふうに思ってます。そういう意味では,色々考えられていることとか,それを実現していくということが必要じゃないかなというふうに思ってますし,そのために,こういった機会を,出張なんかもそうですけれども,通じて,やはり世界の皆さんに理解して協力をしてもらっていくということが必要じゃないかなというふうに思っています。

○ 県政マニフェストについて

 (幹事社:時事通信)
 それでは幹事質問に移ります。今日は「県政マニフェスト」についてお伺いしたいんですけれども。
 2009年の知事選からそろそろ3年,10月22日が告示だったということなんですけども,当時,知事が訴えた「県政マニフェスト」についてお伺いします。昨
年11月,就任後2年の取組状況の点検で,マニフェスト項目,124項目で着手・実施が121項目,未着手が3項目ありました。未着手は,具体的には「スポーツ資源を活用したビジネス強化」,「交通アクセス円滑化など岩国・福山間の経済交流等の推進」,それと「耕作放棄地の有効活用促進」でした。この未着手とされたものについて,その後の対応状況と今後の展望についてお伺いします。

(答)
 3つ,今ご指摘をいただきましたけども,なかなか3つとも難しいんですよね。
 まずですね,岩国と福山の経済交流ですけども,今進んでいることというのは,一つあるのはですね,NEXCO西日本と包括協定を結びましたけれども,岩国も含めて・・・岩国も含めて県内と言うとちょっと語弊があるな。岩国と県内とのインターチェンジを対象としました周遊割引制度っていうのをお願いしてですね,それを実施していただいておるというのが1個あるんですけど,本当はもっともっと色々できたらなというふうには思ってるんですが,これがなかなか苦労しております。
 それから,耕作放棄地の有効活用ですね,これはなかなか,農地集積というところで,今,もちろん,この耕作放棄地を含めてもちろん取り込んでいくと言うか,あるいは耕作放棄地をださないっていうことで進めていますけれども,その他の地域活性化からの観点からはなかなか今進んでないというか,そういう状況がありますね。
 それからスポーツ資源を活用したビジネス強化というのは,これは,広島経済大[学]でスポーツ経営学科というのを設置されてですね,人材育成に向けた動きなんかもあるんですけども,県として,じゃあ,これでこういうことをやろうというところにはまだ至ってないということであります。
 ここの展望というかですね,「[ひろしま未来]チャレンジビジョン」に,ある意味で言うと,マニフェストをまとめ直しているので,基本的には「チャレンジビジョン」の取組ということをしっかりとやっていきたいなというふうに思っておりますけれども,そういう中で,もちろん,環境が整ったりとか,あるいは,いろんな関係者の調整が整ったりとか,そういうことが進めば具体的な事業というのも検討していきたいというふうに思ってます。
 ただ,当然,マニフェストも非常に多岐に渡るものを作ってますので,プライオリティ[優先順位]とかですね,そういうこともあるので,全部やりましたっていうのもなかなか難しいかもしれませんが,できることはやっていきたいなというふうに思っております。

(幹事社:時事通信)
 ありがとうございました。
 これに関連する質問,ありますでしょうか。

(答)
 さっきの[質問],もっと全体のことを聞いてくれたらいいのに。

(幹事社:時事通信)
 いや,全体の点検はまた11月にやられるのかなと思ってるんですけれども。

(答)
 ああ。なるほど,そういうことですか。[質問]先取りで。

(幹事社:時事通信)
 幹事質問以外に質問があればお願いします。

○ 附属機関及び外部有識者会議について

(朝日新聞)
 すみません。朝日新聞の中野です。
 先日の常任委員会で,委員のほうから県の設置してる外部委員会についてのまとめがあったんですけれども,その中で,地方自治法で求められている法律,条令に基づいて設置されていないものが,現在で127ほどあるという指摘がありました。大阪府大阪市では,そういった地方自治法違反の疑いがあるということで一部休止するという事態にも陥っていますけれども,これについて知事のご見解を伺えないでしょうか。

(答)
 そうですね。これについては,今,取り急ぎ,各会議のですね,状況を取りまとめたところなので,それを踏まえてですね,また議会とも相談をしながら,どう対応していくかというのは考えていきたいなと思ってます。

(朝日新聞)
 特に,知事判断でそういうものをすぐ休止とか,そういったことではないんですね。

(答)
 まあ,ですから,非常に,何と言うかややこしいこともあって,議会は議会の視点もあると思いますし,どこまでが法律の範囲なのかっていうことも,もちろん一番根っこの問題としてあるんですけども。あと,今の地方自治法もそういう意味じゃ,かなり,何て言うか,硬いサイドにあってですね,それでいいのかっていうのもあるわけですよね。いろんな専門的な知見を得るっていうような必要がある時に,もちろん全部それを議会にかけて進めるということになると,機動的な対応っていうのができませんし,議会の開会日程というのは大体決まってますから。じゃあ,専決でやればいいのかとかね,それもまた本末転倒だしね。いろんな問題をはらんでるんで,そういうことも含めて,全体を色々考えたいなというふうに思っているところですね。

○ 田中法務大臣の辞任について

(中国新聞)
 中国新聞の村田です,おはようございます。
 今日ですね,正式に〔田中〕法務大臣が辞表を出したということで。

(答)
 ああ,出されたんですか。

(中国新聞)
 ええ。今朝,閣議なんかで欠席されたり報告があったようなんですが,改めてですけれども,法相の今回の辞任についてどういうふうにお考えでしょうか。

(答)
 なんと言いますか,[田中]大臣は,関与は認めてらっしゃったですよね,確かね。ただ,暴力団関係者であるとは当時は知らなかったっておっしゃっているんでしたっけ?そういうことで,何がどこまでそういう話なのか私にはよく分かりませんけれども,当然にね,もしそういったことが,知っていたか知ってなかったかということは別にしてですね,問題のある関係で,それで法務大臣に任命したというのはちょっとどうだったのかなというふうには思いますし,また逆に,事実はどうかわからないですよ。事実はどうか分からないんで言ってるんですけれども,そうじゃない,本当に善意で知りませんでしたという中でね,過去そういうことがあったということをもって,全大臣が全部辞めなきゃいかんとかですね,例の外国人の経営する企業からの献金という問題もそうですけれども,善意というか,法律用語の「善意(ある事実を知らないこと,不知)」ですよ,分からないということもあるわけで,献金する人をいちいち「あなたの国籍は何ですか?」って聞くのもなかなか現実的でないということもあって,それをもって,例えば公職に就けないであるとかそういう極端な話になっていくと,これはまたおかしい話だなというふうには思います。ただ今回の件は,どうも,何かもっと深い関係があったんじゃないかということを示唆されるようなことも〔報道で〕流れてますから,致し方ないと言うかですね,どちらかというと,そもそも任命〔責任〕はどうなのかなという印象は持ちますけれども,ちょっとそれは私も事実関係が正確にわからないんで,なんとも言えないというところですね。

(中国新聞)
 今お話があったように,事実関係は僕ら[報道機関]も分からない部分もありますけれども,野田首相の任命責任というか,過去の内閣改造,改造後の大臣の交代なんかもあったりして色々言われてますけれども,今回組閣の責任者としての責任というのはどういうふうにお考えでしょう。野田首相の任命責任というのは。

(答)
 もちろん,それは一定の責任はあるんでしょうけれども,それをもって,何と言うか,今の政局とか何とかというのは別に置いて,総理が引責辞任をしなきゃいかんとかですね,そういうことではないと思いますけれどね。

(中国新聞)
 もう1点,関連で。それに先立って,与野党の党首会談なんかがあったりして,解散時期なのか,それから特例公債法案等の成立を巡って仲たがいというか,もの別れに終わったということになっていますけれども,今の,こういう国会の現状についてはどういうふうに,地方自治の長としては考えてらっしゃるでしょうか。

(答)
 確かにですよ,政治というのは権力闘争ですから,権力闘争を当然するんですけれどもね,何ていうか,権力闘争のための権力闘争になっては仕方がないのかなというのが,今の率直な感想ですね。

(中国新聞)
 先日の会見でも出ましたけれども,その公債法案の成立というのが,たちまちの地方の運営から考えたら喫緊の課題だと思うんですけれども,そこに対して改めて現時点でのお考えといいますか,国会への注文というか,そこはありますか。

(答)
 そうですね,公債法案については,私は良識の問題として当然に国会は議決されるというふうに楽観視をしていると言いましたけれども,そういうふうに思っています。もし,そうならなかったら,これは本当に,国会の良識無しというところかなというふうに思います。

○ 呉市における児童保護者逮捕事案について

(中国新聞)
 すみません,中国新聞の野崎です。
先日呉市で,生後5か月の乳児の傷害事件がありました。この事案に関しては5月29日に母親が病院を受診して,県西部こども家庭センターが呉署に連絡をし
たのが7月27日です。約2か月を要していますけれども,この県の対応は適正であったとお考えかどうか,まずお聞かせください。

(答)
 まず,今回,父親が警察に逮捕されてですね,これはもう我々報道でしか知りようがないんですけれども,それが事実であるとしたらですよ,揺さぶって,それはイライラして揺さぶったというふうに言ってるんですかね。そういうことによって,重大なけががこのお子さんに起きたということは本当に残念であるというふうにまず思いますし,今,容態は何と言いますか,比較的安定しているようですけれども,今後障害が残るかもしれないというところでですね,できるだけ回復してほしいなというのが今思っていることです。 
 事件発生から警察への情報提供に2か月かかった,これは適切か適切でなかったかということは何とも言えないんですけれども。これは,いつもこういった事案で悩ましいのは,当然にプライバシーの保護であるとか,そういったことも絡んでくるので,明らかにすぐに虐待だというふうに判断されればですね,これは是も非もないんですけれども,それが微妙に病院も判断できないと,その他の人たちも即座に判断できないという中でですね,色々手続きを踏みながら進んでいって,結果としてこれだけ時間が,2か月の時間がかかっているということなんですよね。これが適切なのか適切じゃないのかというのは,非常に,にわかに断定は難しいかなというふうに感じています。もっと積極的に関係者の意思疎通ということもありますしね。
 今回何が起きたかというと,まず,病院も虐待であるということではなくて虐待の可能性がある,虐待危惧であるというふうに判断をして,連絡を〔県西部〕こども家庭センターにしてきたわけですけれども,まず第一に,センターとしては状況確認をしなきゃいけませんから,父母との面接をしなければいけないんですけれども,病院のほうも父母に,ある意味で言うと無断に通告をしたというと,これは全く虐待でなければプライバシーの問題とかということにも繋がりかねないですから,そこは両親に説明をした上で,病院を経由して父母との連絡調整をするということになってですね,その結果,そもそも父母との面談というのが2週間くらいかかったということなんですよね。で,そこでまた医療情報の提供を病院にお願いしたんですけれども,これもまた保護者の同意なく医療情報を提供できるかということを病院の倫理委員会(正式名称は審査会)にかけなければいけないとかですね,そういうことがあって,それも結局だいぶ後になって提供されたんですけれども。で,そういう中でお母さんとの面接だけは実現して,医療情報のない中で待っててもしょうがないんで,方針会議は行なった上でですね,その中で詳細は分からないけれども,虐待危惧ということで警察への情報提供を決定したんですけれども,これも父母にまた無断で行なうのが良いかどうかっていう判断もあってですね,父母に一応説明をした上で,警察に情報提供をするということで,もう一度父母との面接を調整して,結果としてその7月27日に面談が実現して,そこで話をした上で情報提供をしたという一連の流れがあるわけですよね。
 そういう日程調整であるとか,黙って物事をどんどん進めることができるかどうかってのが微妙な事案というか,そういうことだったので,そういう時間がかかってるんですが。そういうことなので,ちょっとにわかに判断がしにくいなというところであります。

(中国新聞)
 今のご説明ですと,医療機関,病院との連絡調整にやや問題があったというふうにお考えなのか,医療的な知見がないまま判断をせざるを得なかったということになるんでしょうか。

(答)
 そうですね,医療情報については8月21日に提供されていますので・・・いや,8月2日ね(正しくは8月21日,会見終了後経緯をまとめた資料を配布)。その前に警察には通報してます。ただ,面接等で,ある程度は聞き取っていますけれども,それが虐待の結果であるというふうに病院でももちろん判断はできないし,その場ではですね。というか,医師もたぶんその辺について専門じゃないんだと思うんですよ。医療情報をいただいた上で,改めて児童虐待対応の嘱託医に所見のお願いを8月23日にですね,いただいたりしております。そういう中では,ここでも虐待があるという断定ではないんですけれども,この硬膜化血腫というものが,普通頭を打ったというようなことではできないということで。5月29日にこの病院に初めて入った時にですね,いろんな所見があったんですけれども,そういうことも踏まえてこの嘱託医はですね,出生してから5月中旬までの生育状況なんかも検討する必要があるというようなことですから,なんとも難しい事案であるということであります。

(中国新聞)
 知事としては,病院との連絡というか,こういう事案が起きた時のやり取りについて見直す必要があるというようにお考えなのか。

(答)
 ですから医療機関も医療状況の提供の判断をする迅速性であるとかですね,これはご理解いただけると思いますけれども,これはふたつの公益のバランスをどうとるかということで病院は判断をされるわけですよね。一つは家族のプライバシーの問題。で,一つはもちろん子どもを守るということですよね。そういう中での判断になっているわけですけれども,もちろんこういう事案なので,そこはもっと連絡調整をしながら,いろんな手続きをもっと早く進めるとか,そういうこともあり得たかもしれませんし,警察との関係でもね。これは病院も〔県西部〕こども家庭センターも虐待であると断定はできてないわけなんですよね。だけど,警察は〔虐待であると〕断定をされたわけなんですよ。ただ警察はなぜそう断定したかということは我々も分からないわけなんですね。結果としてはお父さんがかなり強く揺さぶったということを言ってるわけなんですけれども。そういう意味では,警察も含めて関係者がどれだけ密に連絡をできるのか。これは今のプライバシーの問題,それから警察との関連であれば当然その捜査との関係ですよね。捜査における情報管理の問題であるとか,そこでももちろんプライバシーの問題ということが発生してきますけれども。刑事事件として発展すればもう明らかになればもちろんそういうことはだんだんと薄れていくわけですけれども,そうなるまではプライバシーの問題がもちろん絡んできます。そういう,いろんな,守らなければいけないということを踏まえて,ただより良い対応があったかもしれないなということはですね,それはあり得たかもしれないというのは,詳細に検討してみないとなかなか難しい事案だと思っています。

(中国新聞)
 前回の[府中町の]虐待の事案については,今,有識者委員会を設けて原因究明などを進めています。今回の事案についても今対応について検討していかないといけないというお話もありましたけれども,これはどういう形で進めていこうと。

(答)
 これはまだ決めていませんけれども,というか,委員会とも全く話してないですし。ただ今委員会を開いていただいてるんで,そこで,また加えて検討していただくというのも一つかもしれませんし。またあんまりやると時間もかかったりしてややこしくなるんでどうかってこともあるかもしれませんし。ただいずれにしても,今やっていただいている委員会のような第三者で検証するかは別にして,詳細を少なくとも関係者では考えてみる必要はあるんじゃないかなというふうには思ってます。

○ 広島交響楽団について

(RCC)
 RCCの吉住です。
 広〔島交〕響〔楽団〕なんですけれども,プロ化から40年を迎えたということなんですけれども,財政難が続く中,大阪の橋下市長なんかはこういった面に厳しい姿勢を示していますけれども,広島としてはですね,こうした文化芸術の振興に対して今後どういうふうに取り組んでいくのかということを改めてお聞かせいただければと思います。

(答)
 当然,広〔島交〕響〔楽団〕なり各文化団体ですよね,その普及に関する努力というのは非常に重要だと思うんですよね。そういったことを通じて,たくさんのファンを獲得していくと。で,そういったことを通じて興行収入であるとかあるいは寄付収入であるとかそういったことを上げていくという努力,これは重要なことだと思います。
 そういった中で,もちろん県あるいは広島市,あるいはその他の市町との協力も場合によってはありますけれども,行政がですね,そこの足らないところをバックアップしていくということは有意義なことだと思っていますし,広響は特に数少ないプロの交響楽団であると。広島の音楽面での文化的な環境に非常に大きく貢献してもらっているということがあると思いますので,そこを支援していくっていうのは意義があることじゃないかなというふうに思ってます。

(幹事社:時事通信)
 時間が経過しているので,最後の1問とします。

○ サッカー専用スタジアムの建設に係る県の関わりについて

(山陰中央新報社)
 山陰中央新報社の錦織と申します。
 サッカー専用スタジアムにつきまして,改めてお尋ねとして。署名活動も順調に増えて今10万8千件を超えているところですが。

(答)
 そうですか,この間,[広島]ビッグアーチでもやってましたよね。

(山陰中央新報社)
 県の関与の距離感というか,あり方ですね。積極的に関わっていくべきなのか,あるいはその関係団体の機運醸成とか地域の盛り上がり,こういったものを
まずは踏まえてというふうなスタンスになるんでしょうか。

(答)
 サッカースタジアムにしても,これはサンフレッチェと大きく関係してきますけれども,サンフレッチェの応援なりにしてもですね,県が旗を振ったりとか,[広島]市が旗を振ってという問題じゃないですよね。これはもう地域が盛り上がって,地域と密着をして,みんながやっぱり「ああ,これがいいよな」っていうふうにならないと意味がないので,県としては,そういう機運の醸成なり盛り上がりなりというのを見守っていきたいなというふうに思ってます。

(山陰中央新報社)
 当然建設となれば一番のネックは建設費用の問題だろうと。その辺り,その県としての公費支出という可能性が果たしてあるのかというのと,例えばガンバ大阪とかですと,あそこもサッカー専用スタジアムの建設計画があって,完成したスタジアムをホームの大阪府吹田市に寄付をすると。それは個人の寄付金というのが,「ふるさと納税」制度が適用されるというふうなことでして,こういった仕組みは広島において適用が,もちろん市とも相談があるのかもしれませんが,可能性としてどうなんでしょうか。

(答)
 それは,本格的に建設すると言う計画が煮詰まってきたら,またその資金手当て等については色々考えていく必要があるんだと思いますけれども,現時点ではまだそこまで至っていないので,県が支出をするかどうかっていうことも含めてそれはまだ全くの白紙であるということですね。

(幹事社:時事通信)
 それでは知事会見を終わります。ありがとうございました。

ダウンロード

知事の訪欧【平和推進PT】 (PDFファイル)(106KB)
「瀬戸内 海の道構想」の推進【海の道PT】 (PDFファイル)(154KB)
広島県観光 秋のキャンペーンの実施【観光課】 (PDFファイル)(3.88MB)
平成24年度事業レビューの実施【経営企画チーム】 (PDFファイル)(288KB)

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