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広島テレビ放送 代表取締役社長 三山 秀昭(経営者から学ぶ 学生によるインタビュー特集5)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年5月30日

正確と信頼を軸に伝える 好奇心が番組作りの原動力

 広島テレビ放送社長の画像

第5回は、広島テレビ放送の三山秀昭社長。平均視聴率は在広局の中で4年連続でトップと好調。番組制作への思いや、働く原動力を聞いた。

 

学生記者によるインタビュー

全体風景

―日々の仕事で気を付けていることは。

 常に意識していることが2つあります。1つ目は「正確さ」と「信頼をなくさない」こと。どちらも大切にしています。なぜなら、無理をして面白いものを作ろうとすると、誇張や捏造(ねつぞう)が生まれ、視聴者の信頼を失ってしまうからです。失った信頼はなかなか取り戻せません。両者はつながっていて、切り離すことはできません。

 2つ目は「伝え方」。メディアは人に伝わって初めてメディアと言えます。伝わらないと意味がありません。だから、視聴者の関心を呼び、分かりやすい情報発信に工夫を凝らしています。例えば、高齢者の事故が発生した際に、そのニュースの冒頭で、事故を誰が・いつ起こしたのかを報じるのではなく、「高齢者による自動車事故が相次いでいます」と伝えることで、単一の事柄を伝えるだけよりも、高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違える事例が増えていることや、運転免許の問題などの現象がクローズアップされて社会性を帯び、より視聴者の興味を引くようになります。とにかく取材後にいったん咀嚼(そしゃく)して、伝わるように工夫しなければいけない。いつ・どこで・誰が・何を・どうした・どのようにという「5W1H」は、取材の基本です。

 私自身、新人時代に「100調べて、2つか3つを伝えろ」と教わりました。より多くを取材することで、内容に深みが増します。そして、重要な部分だけに絞ることで、あいまいな部分が省けて、より伝わりやすくなります。

 

―働く原動力は何ですか。

「好奇心」ですね。何でも知りたいと思い、興味・関心を持って調べることが大切。好奇心さえ持っていれば、取材して調べられないことはないし、何より仕事が面白くなるじゃないですか。

 

―社長にとって働くとはどういうことですか。

 私にとっては、何らかの形で社会に関わることです。ある事象に興味・関心を持って取材し、その内容を伝えることで社会に「問題提起」をする。もしかしたら、自分が投げ掛けることで社会が少しでも変わるかもしれない。社会を改革するとまでは言いませんが、何らかの形で社会と関わって仕事をし、そこに価値を見いだすことが「働く」ということだと思います。

 

―高視聴率の要因は。

 「やってみなはれ精神」で、社員のアイデアを否定せずに「面白いね。一生懸命やってみなさい」と背中を押してやるように心掛けています。とにかく、やってみないことには成功は生まれないし、挑戦しないとスタートラインにすら立てません。結果がダメでも仕方がないのです。その場合は、また解決策を考えればいい。社員も自分の意志に反して無理やりやらされた仕事なんて面白くないですよね。このように社員の自主性に任せることで、社員たちは意見を出しやすくなり、社内の雰囲気が良くなります。その結果、次から次に面白い企画が生み出せるかもしれません。

 

―座右の銘を教えてください。

 3つあります。1つ目は「Frank is the best」。つまり、「率直に話す」こと。相手によって話す内容を変える人は嫌いですよね。私自身もお世辞を言うのが嫌いで、言われるのはもっと嫌いです。素直に議論することが一番ですね。そのことで言うと、当社の採用面接は「リクルートスーツで来ることを厳禁」にしています。取り繕った姿で来てもらっては困るし、型にはまったことばかり言う人間は面白くないです。率直であることが一番。

 2つ目は「挑む心」です。先ほども言った通り、まずはバッターボックスに立ってみる、バットをとにかく振ってみることにしています。3つ目は「内平外成(ないへいがいせい)」。つまり「内(社内)が平穏で初めて事を成すことができる」という意味で、元号「平成」の基になった言葉です。社内がまとまっていることが一番なので、環境づくりに努めています。

 

―学生にメッセージを。

 人生でこの時期ほど時間のゆとりがある時期はありません。今を逃すと、ゆとりのある時間は2度と来ません。学生の皆さんは「今しかできないこと」、「今までやり残していること」に時間を費やし、この時期を大事に、意義ある大学生活を送ってほしい。好奇心を持って、まずは一歩踏み出してほしい。

 

会社概要と社長プロフィール

【会社概要】

日本テレビ系列。「テレビ派」や「スポーツ元気丸」、ゴールデンタイムに「よくばりアリス」を放送。JR広島駅北口の二葉の里地区に新社屋を建設し、6月に1〜3階を「広島コンベンションホール」として先行オープン、9月に完全移転。

【社長プロフィール】

 1969年早稲田大法学部を卒業し、読売新聞社に入社。ワシントン特派員、編集局次長などを経て、2003年読売巨人軍の常務球団代表に就任。08年から札幌テレビ放送の専務を務めた。11年6月から現職。

 

学生記者のインタビュー後記

・三山社長は非常にアクティブでクリエイティブな方でした。人と同じでは面白くない、やりたいことをやらないと楽しくない、そのような思いがあるからこそ、広島テレビは魅力ある企業なのだと感じました。緊張していた私たちにどんどん話しかけていただき、貴重な体験となりました。(江口)

 

・社内の誰よりも好奇心を持って働いている姿が勉強になりました。それに伴う行動力も見習いたいです。(古田)

 

・テレビ局で働くことは、社会と関わることだと強く感じました。その中で大切にしていることは、正確に相手に伝えること。私自身、さまざまなことに好奇心を持ち、挑戦したいです。(大畠)

 

・特に印象に残ったことは、好奇心という言葉です。これから、好奇心を持って積極的に生きて、人生を変えようと思えたインタビューでした。(西本)

 

(インタビュー記事・会社概要・社長プロフィールは2017年2月16日時点)

 

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