事業実施主体→広島県
事業期間→平成2年度~平成12年度
概算事業費→3,000,000,000
事業概要(開発面積・建設物等の規模等)→階段式護岸/L=320m 突堤/L=60m トイレ・シャワー室/1棟 管理・休憩室/1棟
都市計画法の用途地域等→なし
自然公園法の区域指定等→瀬戸内海国立公園普通地域
その他の法・条例等による区域指定等規制の内容について記述→海岸法における海岸保全区域
下蒲刈町は,瀬戸内海に浮かぶ島の町で,平成12年1月の安芸灘大橋の開通により本土と陸続きとなった。豊かな自然に恵まれ,温暖な気候を利用したみかんの産地であるとともに,昔より瀬戸内海の海上交通の要衝として栄えてきた歴史と文化の町でもある。三之瀬地区には朝鮮通信使の資料を集めた「御馳走一番館」等がある「松濤園」や「蘭島閣美術館」などの文化施設がある。
下蒲刈町が進めている全島公園化構想(ガーデンアイランド構想)を背景に,自然環境と調和の取れた景観とするため,コンクリートの露出を極力抑え,石張やボードウォーク等の自然素材を構造物の上に使用し,周囲の環境に溶け込むような構造とした。
階段式護岸とし,親水性を持たせる構造とした。周辺の景観との調和を図るためコンクリート構造物は,化粧型枠か,御影石による表面の被覆(張石)を施工した。
なし
海岸構造物については,事前に下蒲刈町と協議し,構造を決定した。上物については,町と協議し,町の建設する施設に準じた構造(瓦屋根等)とした。
事業主体が,護岸の整備と背後の施設整備とで違うため,協議,調整を十分行わなければ工事の手戻りが起こりうる。一部の利用者によるゴミの放置や,心なき者による落書き等維持管理が大変であり,こういうことの無いようマナーの向上が社会的課題である。