今日は,県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」として,実り豊かな神石高原町を訪れました。
はじめに,神石高原町三和の農事組合法人黄金の里井関を訪問しました。こちらでは,高齢化の進展に伴った耕作放棄地の拡大にストップをかけるため,法人で和牛を所有し,耕作放棄地で飼育し,その管理を酪農家に委託するという事業を展開されています。昔のこの地域では,農業とともに和牛を飼育している農家が多かったそうですが,今あらためて,和牛を活用した効率的な農業が展開されていることが印象的でした。
次に,小畠総合福祉施設を訪問しました。こちらは,旧小畠中学校の校舎や施設を活用して,放課後児童施設や託児所,配食センター,高齢者生活支援施設等を設置し,総合的な福祉事業を展開されています。旧理科室を配食センターに改築するなど,既存施設の有効活用のほか,同じ建物内に高齢者の方と託児所の子どもたちが一緒に居るため,世代間交流が図られ,高齢者の方々も子どもたちから力を貰えるなどといった効果があるそうです。
次に,豊松にある田舎応援団あるぎ倶楽部を訪問しました。はじめに,旧有木小学校を活用して整備されたビレッジハウス仁吾川を見学しました。明治様式の建築に,木造校舎の木の造作を上手に活かした内装が,とてもきれいでした。また今日は,あるぎ倶楽部の方々でハクサイの植え付けをされる日にあたっていたことから,ほんの少しですがお手伝いをしました。こちらでもやはり,耕作放棄地を荒地にしないようにするため,皆さんボランティアで野菜を植え育てておられるそうです。
午前中の最後は,上豊松の仙養ヶ原ふれあいの里を訪ねました。ふれあいの里では,NPO法人ピースウインズジャパンの大西健丞さんから,同地の一部を活用して計画されている災害救助犬訓練センター(仮称)の説明をお聞きしました。ピースウインズジャパンは,今年度の広島県の緊急雇用対策事業の委託予定者として採択されており,レスキュー犬等の訓練を行う若手トレーナーの育成にまずは取り組まれるそうです。
午後から,三和公民館で,県政知事懇談を行いました。今回参加の方々からお聞きしたところでは,全体として,人口減少と高齢化の進展によって,地域活動が縮小してきており地域内での絆について問題意識を持っていらっしゃる方が多かったように思います。その一方で,既存の施設を有効活用したり,農業を通じて人材育成や地域における繋がりをより深める活動をされたりと,知恵と工夫を凝らしている方が多いと感じました。