「中山間地域」の取組と成果
ポイント
活力ある中山間地域の実現に向け、日常生活を支える医療や交通インフラ等の確保や基幹産業である農業をはじめとする地域産業の振興など、幅広い取組を進めています。
人口減少や少子高齢化が進展する中で、様々な課題を抱える地域の対策について、中山間地域振興計画(平成26年12月策定)に基づき、一層、総合的な対策を進めていきます。
主な指標等
過疎地域医師数

H22と比べて、医師数は
12.4ポイント増
生活交通の確保

路線バスや航路などの生活交通については
維持・確保
農作物鳥獣被害額

H22と比べて、農作物鳥獣被害額は
半減
主な実績
中山間地域の人づくり
- 中山間地域振興条例の制定 [H25.10]
- 中山間地域振興計画の策定 [H26.12]
- ひろしま《ひと・夢》未来塾の実施
若い担い手の育成・確保のための研修を実施 塾生 :182人 [H27~H30]
- ひろしま里山ウェーブ拡大プロジェクトの実施
首都圏から地域貢献に高い意欲を有する人材を確保 参加者 : 175人 [H27 ~H30]
- ひろしま里山・チーム500への登録 : 294人[H30末]
- 「ひろしま さとやま未来博2017」の開催 (H29.3~29.11)
運営参画者数 : 13,576人 来場者増加数 : 731,614人
医療確保対策の徹底
- 奨学金制度等を活用したへき地等勤務医師の養成:199人[H22~H30]
- 県北地域の無医地区への移動診療車による巡回診療の実施[H24.7~]
無医地区等への巡回診療
産業の基盤づくり
- 中山間地域の未来創造計画への支援
全域過疎地域市町への支援:10 市町 [H23~] ※府中市はH26~
一部中山間地域市への支援: 6 市 [H26~]
- 総合的な鳥獣被害防止対策の推進
農作物鳥獣被害額:389百万円 [H30][H22比:▲459百万円]
道の駅たかの
取組の方向
広島県では、「ひろしま未来チャレンジビジョン」の目指す姿の実現に向けて、ビジョンの各施策領域の「取組の方向」を具体化する事業群を「ワーク」として整理し、このワークを基本に、PDCAサイクルによる施策マネジメントを実施しています。
この「ワーク」毎に成果指標を設定しています。
※各「取組の内容」における下線部分が該当のワークとなっており、クリックすると「ワーク」毎の成果指標と取組内容がご覧いただけます。
(1)自主的・主体的な地域づくりを支える多様な人材の育成・ネットワークづくりに取り組みます。 |
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中山間地域では、人口減少や高齢化の進行により、農地などの地域資源の維持・保全が困難な状況になっているため、将来にわたって、地域農業の持続的な発展が可能となるよう、農地等の維持や次世代への継承、鳥獣による農作物被害の軽減を図るなど、持続的な農業生産活動の実現に取り組みます。 また、中山間地域における産業の縮小とそれに伴う雇用の場の減少を食い止め、新たな就業機会を生み出していくため、従来から取り組んできた雇用対策に加え、地域の特色ある資源を積極的に活用し、サテライトオフィス誘致に取り組みます。 |
(2)多様な人たちが、地域の資源や基盤を生かして、新たな事業にチャレンジできる環境整備に取り組みます。 |
中山間地域では、人口減少や高齢化の進行により、農地などの地域資源の維持・保全が困難な状況になっているため、将来にわたって、地域農業の持続的な発展が可能となるよう、農地等の維持や次世代への継承、鳥獣による農作物被害の軽減を図るなど、持続的な農業生産活動の実現に取り組みます。 また、中山間地域における産業の縮小とそれに伴う雇用の場の減少を食い止め、新たな就業機会を生み出していくため、従来から取り組んできた雇用対策に加え、地域の特色ある資源を積極的に活用し、サテライトオフィス誘致の促進に取り組みます。 |
(3)安心を支える生活環境づくりについて、市町等と連携して取り組みます。 |
中山間地域では、人口減少や少子高齢化が加速的に進行し、医療、子育て、介護、生活交通など日常生活に直結した様々な課題に直面しています。 |
成果指標と取組内容
(1)自主的・主体的な地域づくりを支える多様な人材の育成・ネットワークづくりに取り組みます。
地域における≪つながり力≫の強化と活躍人材の育成・ネットワークづくり
これまで発掘・育成してきた中山間地域の地域づくりリーダーの活動が主体的かつ継続的に展開されるよう、クラウドファンディングを活用した課題解決への支援や、産学金官で構成する「さとやま未来円卓会議」による助言等を行うとともに地域内外の人アつながる仕組みを構築します。また、「ひろしま『ひと・夢』未来塾」の実施や、里山にあるものを生かした取組の好事例の表彰を行う「ひろしま里山グッドアワード」の実施など、新たな人材の育成・確保に取り組みます。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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地域づくり活動をリードする人材の育成 | R2 | 360人 | 294人(H30) |
このワークの目標達成のための取組
- 地域づくり実践者のためのプラットフォーム「ひろしま里山・チーム500」 (外部サイト:中山間地域振興課)
- 中山間地域の課題解決に向けたクラウドファンディングの活用を後押しします! (中山間地域振興課)
- 地域づくりのワンストップ相談窓口「地域づくりサポートデスク」 (中山間地域振興課)
- 第3回『さとやま未来円卓会議』を開催しました! (中山間地域振興課)
- ひろしま『ひと・夢』未来塾 (中山間地域振興課)
- 広島県里山ベストアワード映像 [もんぺる編] (ひろしまけんインターネットチャンネル)
- ひろしま里山グッドアワード (外部サイト:中山間地域振興課)
地域の次代を担う人材の育成
中山間地域の高校生が、地域の活性化に向けたプロジェクトを実践し、地域への愛着を深め、地域に貢献しようとする意欲を持つことにより、地域の次世代のリーダーとして活躍できるような人材の育成に取り組みます。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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地域に貢献しようとする意欲を持っている中山間地域の県立高校生徒の割合 | R2 | 80.0% | 58.0%(H30) |
このワークの目標達成のための取組
- (担当)教育委員会事務局
(2)多様な人たちが、地域の資源や基盤を生かして、新たな事業にチャレンジできる環境整備に取り組みます。
持続的な農業生産活動の実現
人口減少や高齢化の進行により、農地や農業用水利施設などの地域資源の維持・保全が困難となっていることから、日本型直接支払制度などにより集落単位での共同の農業生産活動を支援するとともに、次世代を担う意欲のある農業者へ農地や農業用水利施設などが継承されるよう取り組みます。
また、農村集落の大きな問題の一つであるイノシシ等の鳥獣による農作物被害を軽減するため、「環境改善」「侵入防止」「加害個体の捕獲」による総合的な鳥獣被害防止対策に取り組む市町を支援するとともに、鳥獣被害対策に必要な指導者等の人材を育成します。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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維持管理されている農用地面積 | R2 | 43,600ha以上 | 44,664ha(H30) |
農作物鳥獣被害額 | R2 | 350百万円 | 389百万円(H30) |
このワークの目標達成のための取組
地域≪しごと創生≫に向けたチャレンジ支援
中山間地域の地域資源を生かした、新しいワークスタイルの定着を図るため、関係市町と一体となってサテライトオフィス誘致に取り組みます。地方進出に関心の高い企業をターゲットにした誘致活動を展開するとともに、市町が行う企業のサテライトオフィス誘致・受入に対する支援を行います。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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市町の「未来創造計画」の推進による産業対策効果の換算人数 | R2 | 3,263人 | 1,626人(H30) |
中山間地域における地域資源を活用した「新しい働き方」実践事例の発現(サテライトオフィス進出企業等) | R2 | 15件 (H30~R2累計) |
4件(H30) |
[R2新規設定] 中山間地域における外部人材を活用して経営課題に取り組む意向を持った企業の割合 |
R4 | 40% | - |
このワークの目標達成のための取組
(3)安心を支える生活環境づくりについて、市町等と連携して取り組みます。
へき地医療に係る医療提供体制の確保
過疎地域における医師不足を踏まえ、自治医科大学や大学医学部地域枠による、地域医療に従事する医師の育成・配置を計画的に行うとともに、へき地等においても専門医療を学ぶ機会が得られる医師育成の仕組や環境づくりを進めます。
また、へき地医療拠点病院による巡回診療や代診医派遣等の医療活動への支援、基幹的な拠点病院等による、他の拠点病院へのバックアップ機能や広域的な人材育成、医療機関のネットワーク化の取組への支援等を進めます。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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県内地域医療に携わる医師数 (過疎地域の人口10万人対の医療施設従事医師数) |
R4 | 203.4人以上 | 195.1人(H30) |
へき地医療拠点病院・支援病院数 | R5 | 12施設 | 12施設(H30) |
へき地診療所数 | R5 | 19施設 | 19施設(H30) |
このワークの目標達成のための取組
持続可能な生活交通体系の構築と生活航路の維持
利便性が高く、より効率的で持続可能な交通体系への再編を促進することにより、必要な生活交通を維持・確保していくため、国や市町と連携して運行経費の補助を行うことで、地域を支える幹線等のバス路線や主要な航路の維持・確保を図ります。また、効率的で持続可能な生活交通体系の再編に取り組む市町が運行するバス路線等に対し運行経費の補助を行うことで、市町の交通再編取組の促進を図ります。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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路線バス等の生活交通が維持された市町数 | R2 | 全23市町 | 23市町(H30) |
維持された航路数 | R2 | 21航路 | 21航路(H30) |
このワークの目標達成のための取組
- (担当課)地域力創造課
中心地と周辺地域等との連携を支える基盤の整備
市町中心地とその周辺部の連携を強化し、地域づくりを支えるインフラ整備を推進するため、幹線道路や生活道路等の計画的な整備に取り組みます。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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現況1車線バス路線区間延長(交通量500台/日以上) | R2 | 36km | 37km(H30) |
このワークの目標達成のための取組
- (担当課)道路整備課
デジタル技術を活用した暮らしの向上
生活に身近な分野において、中山間地域の課題解決に資するデジタル技術を活用した新たなサービスを導入しようとする市町を支援し、中山間地域における取組モデルの創出と普及展開を図ります。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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[R2新規設定] デジタル技術を活用した課題解決モデルの創出 |
- |
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- |
このワークの目標達成のための取組
- (担当課)中山間地域振興課
森林の公益的機能の維持
公益的機能の低下が懸念される手入れ不足の人工林や里山林が依然として存在しているため、整備の必要性が高い森林の再生や新たな主体による森の守り手(小規模林業経営や地域住民、森林保全活動団体等)の育成により、手入れ不足の森林の解消に取り組みます。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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【人工林対策】 手入れ不足の人工林の間伐面積 |
R2 | 10,400ha (H23~R2累計) |
7,930ha (H23~30累計) |
【里山林対策】 地域資源保全活用事業の実施箇所数 |
R2 | 50箇所 (H24~R2累計) |
36箇所 (H24~30累計) |
【県民意識の醸成】 森林ボランティア活動の延べ人数(年) |
R2 | 80,000人 |
75,911人(H30) |
このワークの目標達成のための取組
健全な水環境等の確保
人口減少、過疎化による地域の変化や汚水処理施設の老朽化の進行などにより、適切な維持管理に係るコストの増大が懸念されていることから、処理コストの低減や安定的な施設管理の実施を進めるとともに、農業集落排水施設等の計画的な補修・改修・更新を支援します。
成果指標・目標 | 達成年次 | 全体目標 | 平成30年度までの実績 |
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集落排水事業の処理人口 | R2 | 66,000人 | 63,910人(H30) |
このワークの目標達成のための取組