【解説】
これらが出土した矢谷古墳(史跡,三次市東酒屋町)は,三次盆地南縁の丘陵上にある弥生時代後期末から古墳時代初頭(3世紀)の四隅突出型前方後方形の墳墓である。
出土品は,最も規模の大きな木棺から出土したガラス小玉・碧玉管玉(へきぎょくくだたま)と,他の埋葬施設から出土した●(やりがんな)や刀子(とうす)片などのほか,墳丘上や周溝内から出土した鼓形器台(つづみがたきだい)・壷・甕(かめ)及び特殊器台・特殊壷の土器類である。
特殊器台は,埴輪の前身とされ,弥生土器の器台が大きく伸張し,葬送儀礼における供献用具として,特殊壷との組合せで独自の変化を遂げたものと考えられ,その分布は岡山県を中心に,広島県東部から山陰地方の一部に及ぶ。
矢谷古墳出土品は,古墳出現前における墳墓のあり方(葬送儀礼),吉備と出雲との関係を推測することができる好例である。
●は施の方へんが金へんに置き換わったもの
名称 | 広島県矢谷古墳出土品 玉類 碧玉管玉残欠共5箇 ガラス小玉3箇 鉄●1本 鉄刀子残欠2口(以上主体部出土) 特殊壺1箇 特殊器台2箇分(以上周溝出土) 附土器片一括 |
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よみがな | ひろしまけんやだにこふんしゅつどひん | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 考古資料 | |
所在地 | 三次市小田幸町 | |
員数 | ||
指定年月日 | 平成6年6月28日 | |
構造形式 | ||
法量 | ||
公開状況 | ||
交通案内 | ||
関連施設 | 名称 | 広島県立歴史民俗資料館 |
開館時間 | 9時~17時(入館は16時30分まで) | |
休館日 | 月曜日(休日の場合は開館),12月28日~1月4日 | |
入館料 | 一般200円(160円),大学生150円(120円) ※( )は20人以上の団体,企画展は別料金 |
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所在地 | 三次市小田幸町 みよし風土記の丘内 | |
電話番号 | 0824-66-2881 | |
交通案内 | ○JR「三次駅」から「廻神経由有原行」バスで「風土記の丘入口」下車 ○JR「三次駅」から車で15分 ○JR「塩町駅」から車で10分 ○中国自動車道「三次I.C」から車で10分 |