【解説】
舞楽には,左の舞(唐楽系)と右の舞(高麗楽系)があるが,納曽利(なそり)は右の舞であり,本品はその童舞用の装束である。裏地の朱書銘により大壇那毛利輝元や家臣の児玉美濃守等4名が天正17年(1589)に奉納したもので,右の舞師田景欽が所用したものと思われる。織地は薄藍色の綾で,紺色の松皮菱維き(まつかわびしつなき)を全面に施している。両袖の前後と左の前身ごろの下部に,丸に抱名荷(かかえみょうが)や亀甲花菱,あるいは下り藤紋を入れたものを色糸で刺繍している。類例の少ない安土桃山時代(1573~1602)の染色品として珍重される。
名称 | 舞楽装束(納曾利) 「天正十七年正月吉日」の朱書銘がある |
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よみがな | ぶがくしょうぞく(なそり) | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 工芸品 | |
所在地 | 廿日市市宮島町 | |
員数 | 1領 | |
指定年月日 | 昭和38年7月1日 | |
構造形式 | 織り地は薄藍色の綾 | |
法量 | 丈137cm,裄88cm。 | |
公開状況 | 厳島神社宝物収蔵庫の企画展で随時公開 | |
交通案内 | ○宮島桟橋から南西へ約1km | |
関連施設 | 名称 | 厳島神社宝物館 |
開館時間 | 8時~17時 | |
休館日 | なし | |
入館料 | 一般300円(250円),高校生200円(150円),小・中学生100円(70円) ※( )は50人以上の団体,特別展は別料金 |
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所在地 | 廿日市市宮島町 | |
電話番号 | 0829-44-2020 | |
交通案内 | ○宮島桟橋から南西へ約1km |