【解説】
飾太刀(かざりたち),半臂(はんぴ),内衣(ないえ),石帯,笏(しゃく),檜扇(ひおうぎ)などの小形調度類で,平安時代末期(12世紀)にたびたび御幸した後白河法皇(1127~1192)や高倉上皇が本社および客(まろうど)神社の神物として奉献したものの一部と考えられる。総じて小形ではあるが,宝相華(ほうそうげ)や鳳凰(ほうおう)の文様を螺鈿(らでん)でちりばめた華麗な飾太刀・蝶や鶴を配した柔らかな文様を織り出した大和錦(やまとにしき)の半臂,おおらかな公達(きんだち)の野遊びの景色を大和絵であらわした檜扇,松の小枝をくわえて飛びかう群鶴(ぐんかく)を蒔絵とした小唐櫃(こからびつ)などは,平安時代(794~1191)の貴族文化の典雅な趣をうかがうにたる類例の少ない遺品として注目される。
名称 | 厳島神社古神宝類 宝相華文螺鈿平塵飾太刀1口 双鳳文螺鈿平塵飾太刀鞘1口 半臂1枚 附紅地幸菱文綾残片 内衣1枚 石帯1条 平緒1条 木笏1握 檜扇3握 飾太刀1口 平胡●1口 箭11隻 朱塗飾太刀箱1合 大宮佐伯景弘調進寿永二年三月廿日在銘 朱塗飾太刀箱1合 中宮餝剣箱佐伯景弘調進寿永二年三月廿日在銘 松食鶴小唐櫃1合 中宮佐伯景弘調進寿永二年三月廿日在銘 松食鶴小唐櫃1合 客人宮佐伯景弘調進寿永二年三月廿日在銘 |
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よみがな | いつくしまじんじゃこしんぽうるい | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 国宝 | |
種類 | 工芸品 | |
所在地 | 廿日市市宮島町 | |
員数 | 1柄 | |
指定年月日 | 昭和29年3月20日(重要文化財指定) 昭和29年3月20日(国宝指定) |
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構造形式 | ||
法量 | 飾太刀/64cm 半臂/身丈29cm 箭/18cm 内衣/身丈45cm 石帯/34cm 笏/34cm 檜扇/16cm 胡●/6cm |
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公開状況 | 厳島神社宝物名品展で一部公開 | |
交通案内 | ○宮島桟橋から南西へ約1km | |
関連施設 | 名称 | 厳島神社宝物館 |
開館時間 | 8時~17時 | |
休館日 | なし | |
入館料 | 一般300円(250円),高校生200円(150円),小・中学生100円(70円) ※( )は50人以上の団体,特別展は別料金 |
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所在地 | 廿日市市宮島町 | |
電話番号 | 0829-44-2020 | |
交通案内 | ○宮島桟橋から南西へ約1km |