2017年12月8日
世界的建築家・隈研吾さんが監修した「廃校リノベーション」プロジェクト。 県内の中山間地域を舞台に3月から11月にかけて、多彩な企画を展開してきた「ひろしま さとやま未来博2017」のシンボルプロジェクトのひとつで、改修資金の一部はクラウドファンディングを活用して集めるなど、開始当初から多くの方々にご支援をいただきました。
12月3日(日)には、改修した廃校のひとつ、三原市大和町の(旧)和木小学校を隈さんが訪れ、このプロジェクトに関わった意義や学校のデザインに込めた思いなどについて語りました。 世界各地で設計を手掛けてきた隈さんでも廃校の改修に関わったのは初めてで、この広島の3施設は「隈研吾さんが手掛けた廃校リノベーション・世界第1号」とのこと!
そして、(旧)和木小学校の改修に使われた素材についても「建築にデニムを使ったことも初めてだった。」と明かしました。 デニムは綿より水の吸収率が10倍も高く、軽さは3分の1。 だからランプシェードや日除け屋根にも適していたんですね。 ちなみに隈さんが当日履いていたズボンも、和紙デニム生地で作られたものでした。
天井の改修部分については、「学校の校舎などは空調を効率的に効かせるために天井をフラットにしてしまうが、その天井板を外しただけでも上に空間と奥行きが出て、現代的」と話す隈さん。 「世界でも、建築によるまちおこし的な依頼は多い。みんなで使い方や地元について考えたり、DIYをしたり、プロセス重視の時代になっている」と語ってくれました。
当日は地域住民の方以外にも、建築を学ぶ学生や建築好きの方、これまでのワークショップやDIYに参加してくださった方々など、地域内外から70名の方にご参加いただきました。
「廃校リノベーション」プロジェクトでは、この他にも、庄原市西城町の(旧)小鳥原小学校と、江田島市沖美町の(旧)沖保育園が新しく生まれ変わっています。(詳しくは先週のトピックスを参照。)
週末等を利用して、あなたもどこか懐かしい「みんなの居場所」を見に行ってみてはいかがでしょうか?
クラウドファンディングを活用した「廃校リノベーション」完成 - こちら広報課「今週のトピックス」
潜入レポート第4弾!廃校リノベーションの現場を取材 - こちら広報課「今週のトピックス」
潜入レポート第2弾!廃校リノベーション記者発表会 - こちら広報課「今週のトピックス」