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2 平成13年度において特に講じようとする施策
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(1)循環型経済拠点形成促進事業 |
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21世紀において,本県が持続的に発展し,環境と調和した活力ある社会を築いていくため,平成12年12月に国のエコタウンプランとして承認された「びんごエコタウン構想」の実現を図るとともに,県内全域への波及を図る。
1.びんごエコタウン構想推進委員会の開催 |
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学識経験者・産業界・行政等による委員会を開催し,びんごエコタウン構想に盛り込まれた事業の推進方策や,新たに推進すべき方策について検討する。 |
2.環境関連産業プロジェクトチームの設置 |
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環境関連産業や流通業者等によるプロジェクトチームを設置し,環境関連産業の育成・誘致を図る。 |
3.びんごエコタウン実行計画の策定 |
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びんごエコタウン構想の実現及びリサイクル技術や施設の集積に向けた実行計画を策定する。
■イメージ図
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(2)福山リサイクル発電整備事業 |
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可燃ごみのRDF(固形燃料)化による高効率発電や溶融固化した焼却灰の有効活用を行う「福山リサイクル発電施設」の運用開始(平成16年度)に向けて,事業主体である福山リサイクル発電株式会社への出資及び施設整備に対する補助を行う。
○ 事業主体 |
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福山リサイクル発電株式会社
(出資者:県,参画市町村(福山市他15市町村),電源開発梶C(財)広島県環境保全公社) |
○ 施設の概要 |
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RDF処理能力:約314t―RDF/日程度を予定
発電出力:約20,000KW(約6万世帯分に相当)
設置場所:福山市箕沖町 |
○ スケジュール |
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■概要
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(3)地球環境保全の推進 |
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地球的規模の環境問題の中でも,地球温暖化の問題は早急に対策を講じなければならない重要な問題である。このため,地球温暖化対策推進法の円滑な実施を図り,県民・事業者・行政等の各主体での温室効果ガス排出量削減に関する取組を推進する。
また,「広島県地球温暖化対策実行計画」(平成12年3月策定)に基づいて,県が排出する温室効果ガスの排出抑制やグリーン購入法に対応して策定した「広島県グリーン購入方針」に基づき,環境にやさしい物品の購入を推進する。
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(4)生活環境保全の推進 |
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1.悪臭対策(臭気指数規制) |
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従来の悪臭物質ごとの濃度規制に代え,人の嗅覚によって悪臭の程度を判断する臭気指数による規制について,実態調査を行い導入を検討する。 |
2.第5次水質総量削減計画の策定 |
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昭和54年以来,4次にわたりCODを指定項目とした総量規制が実施されてきたが,環境基準の達成率は依然として低く,海域の汚濁に関与する窒素及び燐も含めた総合的な汚濁負荷量の削減対策が必要になっている。
このため,これまでの指定項目であるCODに窒素及び燐を併せた第5次水質総量削減計画(目標年度:平成16年度)を策定する。
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(5)有害化学物質環境リスク低減対策 |
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ダイオキシン類や環境ホルモンなど多種多様な化学物質による人の健康や生態系への影響が懸念されている。このため本県の地域特性を踏まえた環境リスクの管理・低減の仕組みづくりなど,総合的な化学物質対策を促進する。
1.PRTR推進事業 |
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平成14年度からPRTR法に基づく有害化学物質の排出量等の届出が開始されることから,法の円滑な実施を図るため,制度の普及啓発や事業者への指導(自主管理マニュアル作成等)を行う。
■概要
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2.環境汚染状況調査・排出抑制の推進 |
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○ 環境汚染状況調査 |
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ダイオキシン類対策特別措置法(平成12年1月15日施行)に基づく常時監視を実施するとともに,環境ホルモンの環境汚染調査により汚染の実態を把握する。
区分 |
調査地点 |
調査対象 |
ダイオキシン類 |
廃棄物焼却施設周辺地域 |
大気,水質,土壌 |
一般環境 |
大気,水質,土壌 |
環境ホルモン |
主要河川及び海域 |
水質,底質 |
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○ ダイオキシン類の発生源対策 |
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平成14年12月から現行より厳しいダイオキシン類の排出基準が適用されるため,当該基準が適用される廃棄物焼却施設に対し,早期対応を指導する。
また,ダイオキシン類対策特別措置法により新たに規制対象となった小型焼却施設や廃棄物処分場等に対し,立入調査を実施するなど発生源対策を強化する。
ダイオキシン類排出
濃度行政検査 |
産業廃棄物焼却施設等(排ガス) |
廃棄物処分場(放流水) |
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(6)瀬戸内海の環境保全・創造対策 |
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瀬戸内海の海域環境を健全な状態に保全・修復し,優れた環境を後代に継承していくため,平成13年3月に策定した「瀬戸内海環境保全・創造プラン」を基に,県民・事業者の自主的・主体的な行動を促進するとともに,瀬戸内海の環境保全・創造に向けた施策を推進する。
1.瀬戸内海環境保全・創造プランの推進 |
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○ 「瀬戸内海の環境の保全に関する広島県計画」の改定 |
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プランに盛り込まれた瀬戸内海の環境保全・創造施策の重点的な取組を推進するため,瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく県計画を改定する。 |
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○ 「瀬戸内海環境保全・創造プラン」のPR |
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プランをPRすることにより,瀬戸内海の環境に関する理解や関心を高めるとともに,今後推進していく関連事業についての理解と協力を得る。 |
2.第5次水質総量規制の推進 |
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第5次水質総量規制基準(規制項目(COD)に窒素,燐を追加)を設定し,特定事業場の遵守状況の監視指導等を行う。 |
3.底質改善技術の調査研究 |
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海生生物の浄化機能を利用した底質(ヘドロ)の改善技術について,産業技術総合研究所中国センターと共同で研究するとともに,その結果を環境保全・創造施策に反映させる。 |
4.瀬戸内海広域連携の推進 |
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沿岸府県市が広域的に連携して瀬戸内海の環境保全・創造に向けた諸施策を行うため,「瀬戸内海環境保全知事・市長会議」に参画し,共通する課題について検討・協議を行う。
■概要
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(7)廃棄物減量化・適正処理推進事業 |
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深刻な社会問題となっている廃棄物問題に対応するため,3R(リデュース(発生抑制),リユース(再使用),リサイクル(再資源化))を柱とする廃棄物の減量化を推進するとともに,安全性・信頼性向上のための適正処理を推進する。
◎ 廃棄物減量化目標 |
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区分 |
10年度 |
17年度 |
削減率 |
最終処分量 |
一般廃棄物 |
25万t |
19万t |
25% |
産業廃棄物 |
210万t |
160万t |
25% |
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1.新世紀ごみ減量化推進事業 |
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■ごみ減量化のイメージ図
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2.廃棄物処理計画策定事業(新たな廃棄物処理システムの構築) |
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3.公共関与廃棄物処分場の整備 |
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廃棄物処理施設の設置をめぐる紛争の多発や廃棄物処理法の規制強化により,廃棄物最終処分場の確保はますます困難となっており,公共関与による廃棄物処分場の整備を推進する。
区分 |
計画の概要 |
受入開始(予定) |
埋立容量(埋立面積) |
平成13年度事業内容 |
広島市出島地区 |
平成18年度 |
190万m3(18.0ha) |
・ |
水面埋立地の指定手続き |
・ |
廃棄物処理法許可手続き等 |
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福山市箕沖地区 |
平成19年度 |
104万m3(15.7ha) |
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(8)自然環境保全の推進 |
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1.希少野生生物保護管理事業 |
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緊急に保護を要する野生生物の生育・生息環境の保全と保護管理事業を進めるとともに,絶滅のおそれの高いツキノワグマについては,クマレンジャーによる出没地域周辺でのパトロールや捕獲個体の一部放獣等を実施することにより,適正な個体管理を推進する。 |
2.自然公園等整備事業 |
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○ 中央森林公園拡充整備事業 |
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広島空港周辺のより一層の魅力アップとにぎわいの創出を図るため,自然環境と調和した施設整備(動線整備・新規施設整備〜多目的ホール棟など)を行う。 |
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○ 自然公園等の整備・管理 |
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多様化する県民のニーズに応えるため,より魅力的な空間の創出を目指した野外レクリエーション施設・自然公園施設を整備する。
また,適正に管理することにより,すぐれた自然の風景地を保護し,県民の快適な利用を図り,自然保護に対する理解・認識を深めていく。
〜恐羅漢牛小屋高原エコロジーキャンプ場(平成13年7月供用開始) |
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