navi.gif
TOPページへ BACK NEXT navi
4 環境施策の展開(主要施策)

 平成11年度において特に講じた施策と,平成12年度において特に溝じようとする施策の概要は次のとおりである。


(1) 平成11年度において特に講じた施策
 
@  循環型社会システム推進事業
 循環型経済拠点構想〜びんごエコタウン構想〜の策定
 地域ぐるみで「ゼロエミッション」の理念を実践するモデルケースであり,循環型社会システムの構築に向けた本県のマスタープランとなる「循環型経済拠点構想〜びんごエコタウン構想〜」を策定した。

 福山リサイクル発電整備推進事業
 広域リサイクルシステムの中核施設として,RDF(ごみを乾燥・圧縮して固形化燃料にしたもの)を利用し,発電や灰溶融を行う福山リサイクル発電の整備について事業化調査を行った。

■福山リサイクル発電のイメージ図

A  ダイオキシン類等環境リスク低減対策
 ダイオキシン類対策
 平成12年1月に「ダイオキシン類対策特別措置法」が施行され,耐用1日摂取量,環境基準及び排出基準が設定された。このため,排出規制の対象となる工場・事業場に対するダイオキシン類の排出抑制等の指導などを実施した。
・ 一般廃棄物広域処理の支援
・ ダイオキシン類排出抑制等の指導
・ ダイオキシン類環境汚染状況調査の実施
・ ダイオキシン類検査体制の整備
・ 環境保全資金融資事業

ダイオキシン類環境汚染状況調査の概要

調査主体 調査媒体及び地点数 調 査 回 数
大気 水質 土壌
広島県 10 5 5 大気は年2回,その他は年1回
広島市 5 年4回
呉市 5 年2回
福山市 3 年2回
県環境政策課,広島市,呉市,福山市調べ

 その他の化学物質対策
 平成11年7月に「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)」が制定されたことを受け,PRTR(環境汚染化学物質排出・移動登録)制度の円滑な導入,普及啓発を図るため,PRTRパイロット事業を県中央地域において実施した。
 また,環境ホルモンについても,環境汚染状況を把握するため,河川,海域において調査を実施した。

環境ホルモン環境汚染状況調査の概要
調査主体 調査地点数 調査回数
河川 海域
広島県 10 5 年1回


B  瀬戸内海の環境保全・創造の推進
 瀬戸内海の地域環境を健全な状態に保全・修復し,優れた資源として後代に継承していくため,基本的な指針となる「広島県瀬戸内海環境保全・創造プラン」(平成11〜12年度で策定)の策定や,底質改善技術の研究に着手するとともに,沿岸における広域連携の強化を推進した。

C 廃棄物総合対策
 平成14年12月からダイオキシンの恒久基準が適用されることから,ダイオキシンの発生量を抑えるため,広域的なごみ処理施設整備に向けて,県内を8ブロックに区分し,ブロック内で施設を集約化することとする「広島県一般廃棄物広域処理計画」を策定した。

■広域処理の基本的な考え方

D 地球環境の保全対策
 地球温暖化対策
(ア) 広島県地球温暖化対策実行計画の策定
 「地球温暖化対策の推進に関する法律(地球温暖化対策推進法)」に基づき,県が排出する温室効果ガスの排出抑制と職員一人ひとりの省エネルギー・省資源行動の取組みの強化を図ることを目的とした「広島県地球温暖化対策実行計画」を策定した。
(イ) エコドライブ運動等の促進

 オゾン層保護対策
フロン回収・処理を推進するとともに,中四国地域フロン回収・処理推進連絡会議により,中四国地域におけるフロンの広域処理を推進した。

広島県地球温暖化対策実行計画の内容

項  目 内   容
1対象とする温室効果ガスの種類(6種) 二酸化炭素,メタン,一酸化二窒素,ハイドロフルオロカーボン(HFC),パーフルオロカーボン(PFC),六ふっ化硫黄(SF
2計画の期間 平成12年度〜平成16年度(5年間)
3計画の対象範囲 県の全機関・全職員
4目標 平成16年度の温室効果ガス(当面,二酸化炭素を対象)の総排出量を平成10年度から6%削減
@低白色度再生コピー用紙の使用率の向上(90%以上)
A印刷物の再生紙使用率の向上(90%以上)
B環境配慮製品割合の向上(70%以上)
C電気使用量の削減(5%以上)
Dエネルギー供給設備等燃料使用量の削減(6%以上)
E公用車燃料使用量の削減(10%以上)
F上水道使用量の削減(5%以上)
Gコピー用紙使用量の削減(30%以上)
H廃棄物排出量の削減(20%以上)
Iリサイクル率の向上(50%以上)
J建設廃棄物のコンクリート塊のリサイクル率の向上(95%以上)
K建設廃棄物のアスファルト・コンクリート塊のリサイクル率の向上(95%以上)
L建設発生土のリサイクル率の向上(80%以上)
5推進体制 ・本庁各課室及び地方機関に推進責任者・リーダー推進者の設置
・職員に対する研修会の開催と情報の提供
・定期的な実行計画の取組状況の把握・点検及び評価・見直し
・実行計画の進捗状況及び点検結果等の公表

※当分の間対象から除く


(2)平成12年度において特に講じようとする施策
 
@ 循環型社会システム推進事業
 21世紀において,本県が持続的に発展し,環境と調和のとれた活力ある広島を築いていくため,リサイクル施設の整備など,環境への負荷の少ない社会システムの拠点づくりや,環境にやさしい事業活動の促進など,資源循環型社会の形成に向けた施策を推進する。

循環型経済拠点形成の促進(「びんごエコタウン構想」の推進)

福山リサイクル発電事業

ゼロエミッションの普及促進(「ひろしま地球環境フォーラム」等が行うLCA導入促進事業等への支援)

A 有害化学物質環境リスク低減対策
 ダイオキシン類や環境ホルモンなど多種多様な化学物質による人の健康や生態系への影響が懸念されている。このため本県の地域特性を踏まえた環境リスクの管理・低減の仕組みづくりなど,総合的な化学物質対策を推進する。

■有害化学物質環境リスク低減対策の体系

B 地域環境保全の推進
 道路交通騒音対策
 県の法定受託事務として新設された自動車騒音の常時監視について,新たな環境基準に対応した監視体制の整備及び測定評価を行う。

 第5次水質総量削減計画の策定
 海域の汚濁に関与する窒素及び燐も含めた総合的な汚濁負荷量の削減対策が必要なことから,新たに窒素及び燐を併せた第5次水質総量削減計画(目標年次:平成16年度)を策定する。

C  地球環境の保全対策
 地球的規模の環境問題の中でも,地球温暖化の問題は早急に対策を講じなければならない重要な問題である。このため,地球温暖化対策推進法の円滑な実施を図り,県民・事業者・行政等の各主体での温室効果ガス排出量削減に関する取組みを推進する。

ア 地球温暖化対策実行計画の推進等
イ 県内CO排出実態調査事業

D 瀬戸内海の環境保全・創造対策
 瀬戸内海の海域環境を健全な状態に保全・修復し,優れた環境を後代に継承していくため,基本的な指針となるプランの策定や,環境修復技術の研究,地域間連携の強化など瀬戸内海の環境保全・創造に向けた施策を推進する。
ア 広島県瀬戸内海環境保全・創造プラン策定事業
イ 底質改善技術調査研究事業
ウ 瀬戸内海広域連携推進事業

【平成12年度の検討方針】
○ 検討体制
 ・ 検討委員会の設置(学識経験者等9名で構成)
 ・ 庁内連絡会議の設置(関係18課室で構成)
 ・ 意見交換会(ワークショップ)の開催
 ・ インターネットを利用したパブリックコメントの募集
○ 検討内容
 ・ ゾーニング案の検討
 ・ 各ゾーンにおける施策の明確化
 ・ プラン推進方策の検討


E 廃棄物総合対策
 廃棄物の処理に係る安全性・信頼性を向上させ,生活環境の保全や産業活動の健全な発展を図るため,廃棄物処理体制の整備,適正処理の確保に向けた施策を総合的に推進する。

 一般廃棄物処理広域化の推進
 ごみ処理施設の集約化を促進するため,各広域ブロック協議会に対し指導・助言を行う。

 産業廃棄物対策
 最終処分場の延命化,ダイオキシン類の排出削減,不法投棄の防止のため,産業廃棄物の排出抑制,適正処理を総合的に推進する。
 また,公共関与による新規廃棄物処分場の整備を推進する。

 生活排水処理対策の推進
 生活排水対策として,合併処理浄化槽の設置整備を促進し,公共用水域の水質保全を図る。



navi.gif