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起点になれる人が多くいるのが、街にとっていいんじゃない?

起点になれる人が多くいるのが、街にとっていいんじゃない?

株式会社ローカルズオンリー取締役/キュレーター

村上仁 さん

2022年11月25日

メインビジュアル

ローカル情報を知ることのできる「旅の給水所」をオープン

一体職業は何なのか?――一言で語るのが難しい。村上さんは、まだマルシェというスタイルが一般化してない頃から、食や雑貨の人気店を集めた「あさまち」マルシェを段原や呉で運営、さらに「広島パルコ」発祥、今や全国各地で開催される人気イベントとなったセレクト型パン祭り『パンタスティック!! ®』を企画発案。あえて言うなら、プロデューサーもしくは仕掛け人といえます。

「もともと洋服のセレクトショップでバイヤーをしていたんです。ただ次第にモノを選ぶだけで無条件に売れる時代ではなくなってきて。その服を着てどこに行くか? どう人に集まってもらうか? それを考えた時、面白い商品を手掛ける面白い人たちをセレクトするという発想に至ったんです」。

話をする村上さん

優れた商品を選んで店を作るように、魅力的な人を集めてマルシェや場所を創作する――そんな村上さんのネットワークと「目利き力」が発揮されたのが中区三川町にあるホテル「KIRO広島」です。1階ロビー部分にオープンした、「cicane -liquid stand-」と呼ばれるドリンクスタンドは、広島各地で活動するバリスタが日替わりで店に立つという斬新なスタイルを取っています。

KIRO広島

「自分が旅行に行った時に知りたいのは地元の人しか知らないようなローカルな情報。こういう場所があれば宿泊者以外の人も立ち寄れるし、いろんな人がローカルガイドになれると思ったんです。水分補給するみたいに情報を得られる場所という意味を込めて「旅の給水所」というサブタイトルを付けています」。

何かを始めようとする人が活きる場所を作ることで支援する

カウンターの前に座る村上さん

人やモノ、情報など面白いものをチョイスして、それを組み合わせることで新たな価値を創造する「キュレーター」村上さん。広島の街の未来については何を想うのか尋ねたところ,次のように答えてくれました。

「何かをやりたいと思う人がたくさんいる街になってほしいです。僕たちはそういう人たちが活きる場を作ることで支援したいと思ってます」。

行動を起こす人がいれば、それを繋げる人もいる。広島の冴えた仲介者である村上さんは、今日も逸品逸材を探しています。

紹介人物画像

村上仁(むらかみじん) さん

株式会社ローカルズオンリー取締役/キュレーター

呉に本社がある株式会社ローカルズオンリーの取締役。2021年春には東京ラフォーレ原宿、有明ガーデンでも開催したパンのイベント「パンタスティック‼®」主催。「KIRO広島」にはコンテンツパートナーとして参画しており、1階の「cicane -liquid stand-」のプロデュースも行うほか、3階のバーラウンジ「THE POOLSIDE」でも不定期にイベントを開催。広島の好きなところは原爆ドームの見える景観。平和という部分ももちろんだが、街の中心なのに緑がたくさんあり、川も流れていて、散歩して楽しいところが良いと言う。