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ひろしま木造建築塾「スキルアップ講座」の取組紹介【第4回目】

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月9日更新

ひろしま木造建築塾「第4回スキルアップ講座」レポート

2カ年に渡り実施してきた,ひろしま木造建築塾の最後の講座となる
「スキルアップ講座」の第4回目を下記のとおり実施しました。(全4回の講座)

講座写真1

※ひろしま木造建築塾の修了者の情報等は下記をクリックしてください。
 ◆平成26年度ひろしま木造建築塾修了者の情報
 ◆平成27年度ひろしま木造建築塾修了者の情報

 ◆ひろしま木造建築塾「スキルアップ講座」◆

日程講座内容訪問先・講師等
【第1回】
平成27年11月19日

≪現地研修ツアー≫
 中大規模建築物向けの製材品供給体制について,県産材の生産から製品加工までの現状を把握する。

・株式会社スガノ
・佐伯森林組合
・株式会社小城六右衛門商店
・有限会社安田林業
・広島林産中市協同組合
【第2回】
平成27年12月10日

≪現地研修ツアー≫
 大断面集成材製品の調達について,原木集荷からラミナ製造,集成加工,プレカット加工といった取組を把握する。

・ひろしま木材事業協同組合
・中国木材株式会社 北広島工場
・中国木材株式会社 郷原工場
【第3回】
平成28年1月20日

≪ワークショップ≫
 具体的なプロジェクトを題材として,建設コストや建築設計監理に関して多面的検証を行う。

・現代計画建築研究所 今井氏
・山辺構造設計事務所 山辺氏
・サウンドウッズ 安田氏

【第4回】
平成28年3月3日

≪座学≫
 県産材の流通コストについて,供給サイドからの情報を収集し,実際にコスト計算を行う機会を提供する。

・下記のとおり

※第1回目,第2回目及び第3回目のスキルアップ講座のレポートは,上記日程をクリックしてください。

 第4回目:平成28年3月3日実施 (全4回)

【参加者】
 広島県内で業務を行う建築士事務所に所属する一級建築士 27名
 広島県内で森林林業・木材製造流通・建築に関わる実務者 3名

【講師】
 片山 和俊氏(東京藝術大学名誉教授・建築家)
 能口 秀一氏(京都府立林業大学校客員教授・有限会社ウッズ代表取締役)
 原田 浩司氏(木構造振興株式会社客員研究員・ウッドストック主宰)
 藤田 和彦氏(広島県立総合技術研究所林業技術センター総括研究員)
 安田 哲也氏(NPO法人サウンドウッズ代表理事)

【情報提供者】
 小城 貴嗣氏(株式会社小城六右衛門商店代表取締役社長)
 竹常 明仁氏(広島林産中市協同組合参事)
 山場 淳史氏(広島県立総合技術研究所林業技術センター副主任研究員)

【開催場所】
 広島県庁内会議室

【主催】
 広島県

【運営事務】
 NPO法人サウンドウッズ


今回のスキルアップ講座は,県産材調達時における各流通段階にかかるコストを,
県内の原木市場や製材などの実際の情報を提供いただきながら積算し,その結果を
考察する内容でした。

講座写真2

講義:建築士が知るべき地域材の知識(安田講師)

当該事業の運営事務も担当しているNPO法人サウンドウッズの安田氏より,
建築士が知っておくべき地域材の知識として,「製材段階における木取り次第で
立木価値を上げることができること。」「地域材の供給能力や主製品だけでなく
副製品を加味した設計を検討することにより,持続可能な山づくりに建築士も
寄与することができること。」について解説をいただきました。

講座写真3

また,県立総合技術研究所林業技術センターの山場氏より,3Dレーザースキャナを
活用し,立木の位置や形状(直径・樹高・矢高)を解析するシステムについての解説
がありました。

講座写真4

グループワーク

グループワークでは,各グループに必要製品寸法が与えられ,粗挽き寸法,
原木寸法,JAS原木寸法を導き出しました。

講座写真5

続いて,素材,原木市場,製材,販売の各段階において掛かるコストを積算し,
最終工務店販売額(建主着値)における費用を算出しました。

途中,株式会社小城六右衛門商店の小城氏と広島林産中市協同組合の竹常氏
から,県内の原木市場や製材・材木店販売額の相場について情報提供をいただ
きました。

講座写真6

各グループの工務店販売額(建主着値)が出そろったのち,その結果を検証しました。

「適寸であれば,歩留りの良い木取りができるが,丸太の木口に対して長方形となる
木取りとなる場合,丸太歩留りが悪くなるため,副製品を取ることで立木価値を上げ
ることが可能になる。」
「今後,地域材を活用した木造建築プロジェクトに関わる際は,ぜひ森林林業・木材
製材流通分野の方とコミュニケーションを取り,地域でどのような材が搬出可能なのか
情報収集をし,主製品だけでなく副製品も考慮に入れた設計をおこなってほしい。」
などのアドバイスをいただきました。

講座写真7

講座の最後に,2年にわたって「ひろしま木造建築塾」のコンテンツや運営など様々な
協力をいただいた片山先生,原田先生,藤田先生,能口先生から,受講者へエールを
いただきました。

≪能口秀一氏≫
 今回学んでいただいた流通コストは,地域の関連事業者の状況や原木の品質など
 により変化する。
 したがって,今後それぞれのプロジェクトで流通コストを計算する場合は,山側や流通
 加工現場などの供給サイドとしっかりコミュニケーションを取りながらコストを把握して
 ほしい。
 今後,みなさんが関わる木造建築プロジェクトが立ち上がることを期待している。

講座写真8

≪藤田和彦氏≫
 2年間お疲れ様でした。ひろしま木造建築塾で学んだことを実務に活かすためには,
 今後も引き続き勉強をしてもらいたい。
 地域材のことなど分からないことがあれば,私をはじめ本建築塾で培ったネットワーク
 を通じて課題を解決していただきたい。

講座写真9

≪原田浩司氏≫
 今後ますます木材のこと,地域の森林のこと,各事業者のことを学んでいただくこと
 を期待するが,その際に重要なことは,一人の意見を信じるなということである。
 必ず複数の意見を聴いてから自分の意見を検討すべきである。

 ぜひ木造建築プロジェクトに関わっていただき,建築の一部でも良いので木材を取り
 入れてほしい。

講座写真10

≪片山和俊氏≫
 この2年間は,自身にとっても良い学びの場となった。受講者において,本当に重要
 なのはこれからである。木の建築に対する思いが本木造塾を通して芽生えていると
 思うので,ぜひ木造建築を続けていただきたい。

 広島県内に限らないが,特に非住宅建築はコンクリート造が目立つ。そこへ木造建築
 が建つと,コンクリート造に比べ目につきやすい。さらに木の持つ温かみが人の心を惹
 きつける。
 木造建築が県内に今後増えていくことを期待している。

講座写真11


 これまでご参加いただいた皆様,お疲れ様でした。

その他

 この「ひろしま木造建築塾」は,広島県がNPO法人サウンドウッズに業務の運営を委託しています。


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