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“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピール(平成20年2月1日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年12月1日更新

平成20年2月1日に行われた緊急アピールや質疑応答を広報室でとりまとめました。なお,〔〕内は注釈を加えたものです。

会見日:平成20年2月1日(金曜日)

【項目】
 (発表事項)
“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピールについて
 (質疑)
“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピールについて 


(発表事項)
 “みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピールについて

(福祉保健部長)

それでは時刻になりましたので,ただいまから始めさせていただきます。報道機関各社の皆様におかれましては,お忙しいところお集まりをいただきまして,ありがとうございます。それでは,「“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピール」を始めさせていただきます。それでは,知事,どうぞよろしくお願いします。

(知事)

医師の不足でございますが,昨今,全国的に,大きな問題となっております。本県でも,中山間地域に限らず,各地で診療科の廃止など,ごくめて憂慮すべき影響が出ており,医師をどう確保し,いかに県内医師の総数を増やしていくかといったことにつきまして,県を始め,関係者が協力しながら,広域的,あるいは短期的・長期的といった,あらゆる視点からの施策を実施しているところでございます。そうした中で,このほど,本県医師数の減少が,数字の上でも明らかとなる調査結果が公表されたこともあり,県は,平成20年度から3年間で,総額5億円の緊急医師確保対策を,当初予算案に盛り込むこととしているところでございます。また併せまして,本日,医療を取り巻くこのような現状を,県民の皆様に御理解をいただき,御協力をいただきたく,ここに行政・医療・教育関係者が共同して,緊急アピールを行うことといたしました。それでは,まず,お手元に配布しておりますが,私の方から,アピール文を読み上げさせていただきます。
“みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピール

今,健康で安心できる県民生活の基盤を成す医療が,医師の不足というごくめて深刻な事態に直面しています。
県内各地で必要な医師が確保できないことから,診療体制を縮小せざるを得なくなった医療機関が相次ぎ,また,3市6町では,お産ができる医療施設が無くなるなど,地域の医療提供体制に大きな影響が生じ始めています。
このほど発表された平成18年の医師数に関する全国調査においても,近年では,わずかながらも増加していた広島県の医師数が減少に転じ,特に,実際に医療に従事する人口10万人当たりの医師数についても,広島県は減少しているというごくめて深刻な状況が明らかとなりました。
このような県内医師数が減少に至った背景には,新たな臨床研修制度の導入を含めた医療制度の見直しによる影響や,医師を取り巻く就労環境の変化,医療を受けるそばのニーズや価値観の変化など,社会的・経済的な様々な要素が輻輳(ふくそう)的に絡んでおり,現段階では残念ながら,この状況が劇的に改善される見通しは厳しいと言わざるを得ません。
こうした危機的な事態に対し,今後,関係者は,次のような対策に全力で取り組むとともに,現在の医師の不足が制度に起因する部分も多いことから,国に対しても,診療報酬や医療提供体制について,今後の社会保障制度のあり方を検討する中で,抜本的な対策を講じられるよう強く要望して参ります。
○ 県は,関係機関の協力を得ながら,広域的あるいは短期的・長期的といったあらゆる視点からの医師確保対策や,限られた医療資源を活用した,従来の地域や施設の枠組を越える新たな医療提供体制づくりを進めるとともに,市町における取組を強力に支援します。
○ 医療提供者は,相互に連携・協力しながら,医師不足による診療体制への影響を最小限にとどめるよう地域における医療に最善を尽くします。
○ 広島大学は,県内ただ一の医師養成機関として,地域医療を理解し広島県の医療に最善を尽くす人材の育成に取り組みます。
○ 市町は,地域の力を結集し,必要な地域医療が継続して提供されるような医療環境の整備や,地域社会の理解と協力を得るための体制づくりに取り組みます。
こうした取組は,医療に関して得られる情報が十分でないことによる県民の不安や,現実の医療の限界と対峙(たいじ)しながらも最善を尽くす医療提供者の努力を,それぞれの立場で理解し,共に考え,支え合わなければ実を結びません。
広島県の医療を守るために,県民の皆様には,こうした状況について御理解をいただくとともに,関係者の取組を御支援いただくようお願いいたします。
平成20年2月1日,本日でございます,ここにおります5名の連名でございます。
アピール文はページ下部のダウンロードから御覧いただけます。
以上でございますが,アピールにもございましたとおり,医師不足の原因には,様々な要素が絡まっております。もちろん,必要な医師を増やしていくためには,制度面での解決が大きな要素を占めることは,言うまでもございませんが,それを待つ間も,事態は,ますます進行してまいります。今,我々でできること,そして,必要なことは,行政・医療・教育を担う我々関係者だけではなく,県民の皆さんとタッグを組みながら,医師を支え,迎え,地域の医療を守っていく取組みであろうと思っております。県民の皆様には,このアピールをきっかけとして,医療が今置かれている現状を御理解いただくとともに,単に医療の受け手としてではなく,医療を支えるそばの一員としても,御協力いただきますようお願いを申し上げる次第でございます。以上でございます。

(福祉保健部長)

ありがとうございました。それでは,本日,このアピールに参加をいただいております皆様方から,それぞれ一言ずつ御発言をいただき,その後で,御質問をお受けしたいと思います。では,まず,碓井広島県医師会長から,お願いをいたします。

(碓井静照 広島県医師会会長)

一言よりちょっと多くてもいいですか。

(知事)

どうぞどうぞ。

(県医師会長)

いろいろ原因が,今,知事さんがおっしゃったようにあるわけでございますけれども,直ちにやるべきこと,そして長期的に,長期的な観点に立ってやることというのがあると思います。このような医師不足になった原因というのは,国が社会保障という医療を含む社会保障の本質を捉えていない。これは当然,大金がいるわけですけれども,長くこの低医療費政策を進めてきた,国民の命や健康についてお金を使わないという考え方が長くあったからではないかと私は思っているところでございます。また,今おっしゃった中で,新臨床医制度ですね,これが若い医師を特定の医療機関に,都会ですね,大きな病院に釘付けにしてしまったというかたちで,地方から東京あるいはそのほかの方向に流れていって戻ってこないというようなことも1つの大きな原因ではないかなと思っているところでございます。そこで思いますのは,公的病院の勤務医や開業医たち,医師会の人たちがみんなで,地域や施設の枠組みを越えて,相互に連携協力して,そして地域医療への,地域への医師不足について,影響ができるだけ小さくなるようにやらなくちゃいけないということがあります。また,医師と患者さんのより良い関係が保たれるようにコミュニケーションをしっかり図って,患者さんの理解を得るということも大事じゃないかなと。医療の実情も今日のように開示しまして,県民の正に,今こんなふうになっているので,1つ医師不足に対して御理解を願いたいということをアピールする必要があると思って,今日このような会見に臨んだわけでございます。若い人たちが広島の医師として,将来,広島に残ってですね,活躍できるような将来像も描けるように医療環境を整えたいなと思っているところでございます。以上です。

(福祉保健部長)

ありがとうございました。それでは続きまして,浅原広島大学学長にお願いをしたいと思います。

(浅原利正 広島大学学長)

広島大学は県内ただ一の医療機関として,医育機関として,医学者の教育,そして若手医師の研修教育に当たっているわけですが,本県の医療を支える医療人としての自覚を持って,また,医学・医療の進歩に沿う形で,レベルアップを図っておるところであります。ただ,医学が進歩し,医療が高度化しているにもかかわらず,それを支える体制,例えば,診療報酬制度についても,十分これに対応できていないというふうに思っていますし,従来にはいなかった新しい職種も病院で必要になってきていますし,国民の皆様からの医療安全管理など々についても,応えていかなくてはいけないということで,医療に係わる労力はばくだいに増えていっているわけですが,それに対して対応されてないということが根本的な大きな原因であろうと思うわけです。私たちは医療人として,国民の医療を守るのは私たちであるということを決して忘れてはいないと思うんですけども,その環境整備を含めてということは長期的な問題になりますので,当面の現状,医療の非常に不安定な環境を守って〔改善して〕いくためには行政・医師会と連携して,広島地区の医療に係る人材の有効活用を図っていきたいと思っています。そのことについて,もちろん各個々の地域や病院では御不満があろうかと思いますけども,限られた人材をいかに有効に活用するかという点で,腐心しているところでございますので,複数の団体で検討しておりますその検討結果について,十分御理解をいただき,また,県民の皆様も医療機関の活用について,今一度,お考えになっていただきたいということを,くれぐれもお伝えしたと思います。でないと,勤務医離れが急速に進んでおりまして,病院の機能が低下していますので,これを維持することはかなり困難になってくるんじゃないかと非常に心配しています。どうか,今日,先ほど藤田知事からお話がありました声明内容について,十分吟味していただいて受け止めていただきたいというふうに思います。

(福祉保健部長)

ありがとうございました。それでは次に広島県市長会の会長で三次市長の吉岡会長にお願いしたいと思います。

(吉岡広小道 広島県市長会会長(三次市長))

吉岡でございます。本日こうして,県も含めて関係機関の皆さんといっしょに緊急アピールができること,大変な事態なんですけれども,こうして関係者の皆さんが一堂に会して,こういう動きができますことはやっぱり我々にとっても力強い限りでありますし,こういう動きというのは初めてのことだろうと思いますから,本当に我々からしたら頼りにもしながら,今後いっしょになって運動も展開していきたいと思います。市としての立場,後ほど佐々木〔安芸太田〕町長さんもお話があろうかと思いますけども,特に先ほどから出てますように,国の診療報酬の改訂でありますとか,やはり,国としても医療を,地域医療をどうのように守っていくかとか,Dr.コトーのような先生が欲しいわけですけれども,なかなかテレビのようにはいかないという中でも,やはり国全体として,へき地でありますとか中山間〔地域〕でありますとか地域の医療を守っていく体制づくり,その支援策というのはどうしても国の施策として重要な施策であるというのが不可欠な要素でありますけれども,それも前提として,特に我々,市や町としたら,まず実際に雇用する立場として,労働条件の問題もありますし,医師のいわゆる就業や定着を確保するための賃金でありますとか,労働条件でありますとか,研修制度の充実でありますとか,ありとあらゆる,いわゆる環境整備については整えていきたいと思います。さらにそれぞれの地域でも中核病院,我々も市立の病院などもエリアで持ってますけれども,開業医さんとも連携をして,いわゆる病診連携を行ったりとか,住民の皆さんには十分,かかりつけ医を持っていただいて,その中核病院とかかりつけ医さんとか開業医さんとの連携がうまくいくような仕組みを,体制づくりとかを連携を模索もしてまいりたいと思いますし,今後しっかり取り組んでいきたいと思います。さらにはやはり,今,一番に中山間〔地域〕の問題は特に産科,小児科,婦人科,そういった医師の確保が急務であるという観点からは,やっぱり当面は近隣の市町ともしっかりと連携をして,中核病院の位置づけと,それから,先ほど言いましたそれぞれの地域の医療機関との連携をさらに密にして,当面乗り切っていかなきゃいけないこともたくさんあろうかと思いますので,いわゆる緊急の課題と将来に向けての課題を,しっかり国と,それから県と明確にしながら,今後の対応をしてまいりたいと思います。

(福祉保健部長)

ありがとうございました。それでは最後に,広島県町村会会長で安芸太田町長の佐々木会長にお願いをしたいと思います。

(佐々木清蔵 広島県町村会会長(安芸太田町長))

佐々木でございます。連日とは申しませんが,私の町の戸河内病院のことについてマスコミでいろいろと報じられているところですけれども,現在のこの医師不足というのは本当に急激にこのような状況が到来するとは,想定をしておりませんでしたので,非常に戸惑ってもいるところです。先ほど来からありますように広島県の医師数が減少に転じた。特に広島市がその中でも減少数が最大なわけですが,これはどこが原因なのかと聞きますと,広島大学の医局の〔医師〕数が大幅に減少したと,これが広島市の一層の減少につながっていると伺っているわけですが。ということはこれまで医局の問題,いろいろと過去,言われてきましたけれども,しかしながら,中山間地域など々への医師を供給をしていただくという意味では,この大学の医局の役割というのは私は非常に大きく,大きなものがあったというように思っております。しかし,先ほど来のような現状の中で,どうやって地域の持続的な医療の提供体制を築いていくのかということを住民の皆様にもよく御理解をいただけるように説明をしながら,そうした中でそれぞれの町の医療提供体制をどう構築していくかということも一緒に考えていかなければならない課題であると思っています。また同時に,先ほど来からお話がありますように,国においてどのような体制を築いていただけるのかということと同時に,県におきましても,県外からの医師を県内に増やすということに努めていただくという話を伺いましたけれども,県内が多くなれば必然的に私どもの地域にも医師が増えていくのではないか。またそのためには,やはり医師が定着をしていただけるような環境も築いていかなければならないというように思っているわけでありまして,町としましては,そのための受け皿づくりというものは非常に大切なものであるというように思っておりますので,今後とも努めていきたいと思っております。それと同時に,先ほどありましたように短期的にはやはり医師不足ということと同時に,その再編をされた医療機関のほうへどうやって通院をするのかという意味でのアクセス体系を早急に築いていかなければならないというように思っておりまして,これに関しても住民の皆様と十分な協議あるいは御理解をいただけるような取組みをしていかなければならないというように考えているところでございます。公立の病院から医師がいなくなっているだけではなくて,開業医の方も,非常に高齢化をしてまして,高齢化をして,あと,跡取りの方がいらっしゃるかというとその方が亡くなったり,あるいは閉院をされるということになると,そこに跡取りが帰ってこられないというようなことも現誠にたくさんありまして,そういう意味からは公立の医療機関のみならず,開業医の方々にもやはり,帰ってきていただいて,開院できるような体制というのも築いていかなければならないのではないかと思っている次第でもあります。

(福祉保健部長)

ありがとうございました。私どものほうからは以上でございます。時間に限りがございますので,早速御質問をお受けしたいと思いますが,御質問される際には,どなたに対する御質問か,可能な限り,明確にしていただいた上で御質問をお願いしたいと思います。


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(質疑)
 “みんなで守ろう広島県の医療”緊急アピールについて

(中国新聞社)

よろしいですか。すいません,中国新聞です。藤田知事にお尋ねしたいんですが,1つは全国の調査で〔医師が〕減少している県が中国地方と四国地正に比較的多いんですけれども,ほか県に比べて広島がですね,非常に都市基盤としては中核的な,地域の中核的なというか,都市型に位置する県だと思うんですけれども,それ以外のところは比較的そういうそば面が薄い気がするんですが,何でこう,広島でこれだけ減少してしまったのかというふうに思っていらっしゃるのか,お聞かせいただければと思います。

(答:知事)

1つには,先ほどお話がございましたように,広島市内,なかんずく広島大学病院の医師の減というものが大きく効いているのだろうと思います。広島は都市的要素を多分に含んでいるとおっしゃいましたけれども,この広島県,県土の約1割の面積に約4割の方が住んでおられまして,そういう中でも広島県内における広島市の一ごく集中という傾向がございます。その結果として,広島市の医師数が減ったことに加え,中山間地域でも医師が過重労働に耐え切れなくなってお辞めになるとか,あるいは高齢化してお辞めになるとか,こういったことが続いているものですから,結果としてこういうことになったというふうに認識をいたしております。

(福祉保健部長)

ほかに御質問,ございますでしょうか。

(NHK)

NHKです。藤田知事か浅原学長のいずれかにお伺いするのかと思うんですけれども,今回,こういうアピールをするに当たって,県民の方への理解と支援というのも主な目的というふうになっていますけれども,具体的にどのような,県民の正にしてほしい協力というのがあるんでしょうか。

(答:知事)

例えば,普通でしたら,その善し悪しは別なんですけれども,明日,病院にいけばいいかとか,あるいは子供が熱を出したから,とりあえず電話で相談しておいて,それでよければ,明日連れて行きましょうというケースが随分あったものが,今はすぐ救急車をお呼びになる。結果として,夜間の救急医療などが大変多くなった。あるいはなっている。結果として,病院あるいは先生正に大変な過重労働を,結果として強いているという現実が一正にあるんだろうと思います。そういった意味では,例えばお子さんが発熱した,そういった場合には,まずは電話相談のようなものを利用していただければ,そこで御納得いただければ,そういう夜間の救急医療というものが減るでありましょうし,これは成人の場合でも,昨今では,通常の診療時間帯に行くと長く待たされるものですから,それが終わった時点で,わざわざ救急車を呼んでというケースもあるやに伺っています。例えば,そういうことを避けていただくだけでも,やはり病院あるいは医師の負担というのは,相当に軽減されるんだと思いますから,やはり,受診をされようとされる方々の意識改革というのも1つはあるのではないかと思います。

(福祉保健部長)

浅原学長のほうから何か。

(答:広島大学学長)

いいや,おっしゃるとおりで,病院の利用というのをもう少し,考えてやるべきではないかと,私たちも,まあ責任があるとは思うんですが,例えば,かかりつけ医を活用していただくとかですね。それから,やっぱりおじいさんやおばあさんの知恵がなくなってますよね。で,若いその婦が非常に不安になって小児科が夜,混乱してしまうということで,小児科への疲弊が起こってしまったこともありますし,救急医療もそういう形で今,藤田知事がおっしゃったような形で過密になっているということで,救急医療体制もあらためて検討していかなくてはいけないとは思いますけども,医師会とか,県内の病院と連携しながら,救急医療のあり方というものも理解していただきたいというふうに思います。

(福祉保健部長)

ほかに御質問などございますでしょうか。

(中国新聞社)

よろしいですか。浅原学長にお尋ねしたいんですが。中国新聞です。 先ほどですね,佐々木町長のほうから広大の医局の医師の減少というのは,今回の医師の減少に寄与というか,影響しているという話がありましたけれども,その点についてお伺いしたいのと,それともう一点,県のほうは,平成21年度から大学の医学科の定員を5人増やしていただくような方向で,今,施策を検討していらっしゃるんですけれども,そういう要請があった場合に,どういうふうに対応されたいかというのが,もし現時点でお話できればお聞かせいただきたいんですけれども。

(答:広島大学学長)

2番目のほうからお答えしますと,今現在,医学部のほうで,そういうことについては検討しておりますので,必要があれば,そういう方向になると思います。というよりは,むしろ,そのようにしていかないと,先ほどちょっと申し上げました,医療は,医学がどんどん進歩しているので高度化しているわけです。専門性もどんどん強くなってきて,同じ医療を行うのにたくさんの医師がいるようになってきているのに,日本の医師の配置数というのは昭和23年の制度がそのまま続いているわけですよね。そういう制度を変えていかなくてはいけないことと,高度化医療に対する手当がないとですね,医師を増やしても,雇えないという状態が来ますので,診療報酬制度の改定というか,根本的に見直していただかないといけないと思ってます。
今,広島市の医師の減少の大学医師の減少,これはどこの大学も同じです。どこの大学も同じです。多分,波があると思いますので,こういうのがどんどん進行するとは思いませんけど,少なくとも改善はしないと思います。したがって,どこの大学の医局に人がいなくなったために,関連病院でお辞めになったところを補充できてないわけですよね。決して,引上げではなくて,補充できてないということ。広島大学は一生懸命補充した結果,大学に人がいなくなってきているわけですから,そこは御理解していただきたいと思います。

(中国新聞社)

医局に人がいなくなるという,一番の原因というのはどういうところなんでしょうか。

(答:広島大学学長)

先ほど申し上げましたように,本当は最初は少なくなったんではなくて,関連病院がお辞めになったのを補充していく段階で,そういうふうな減少がケースが起こったんですが,現在は平成16年にスタートした新医師臨床研修制度で,研修医が自由に病院を選べるようになったわけですね。そういう結果,大学を研修病院として選ぶ医師が少なくなってきたということです。これはもう非常に分かりやすい構図だと思うんですね。待遇が基本的に違いますし,国立大学の病院がそれだけの十分な設備と手当はできてないわけですから。よろしいですか。

(福祉保健部長)

ほかに御質問ございますか。

(読売新聞社)

読売新聞です。碓井会長と浅原学長にお伺いします。県のほうは先ほど藤田知事がおっしゃいましたが,5億円のものを出すという話がございましたが,医師会や大学として,県のような新たな施策といいますか,緊急的に何かやらなきゃいけないという取り組みはもしございましたら教えてください。

(答:県医師会会長)

その前に,今,浅原学長がおっしゃった,医局に人がいなくなるということを,ちょっと私なりの考えですけども。山間地域に医師がいなくなる,それを何とか確保するために,医局の指導医がそちらに行くと指導医がいなくなると,医局で勉強できないというようなかたちで,その医局に人が留まらないというようなこともあるかもしれないねと思うわけです。また,少ない資源で,医師が少ない中で何とかやっていくためには,やはり県民の方の理解がいるわけですが,例えば,アメリカ〔合衆国〕には,アンクルシカゴというおじさんがいるわけですね。これは叔父さんでもおばさんでも構わないんだけども,病院の中の話ですけども,遠くに住んでいると,そういう人たちが,いざ病気が重いといってもなかなかやって来ないで,見舞いにも来ないけども,亡くなったらやって来て,「ちゃんとやったかね。」と医師や看護師に苦情を言って,医事紛争のきっかけを作ると。こういう人がだんだん多くなっているように私は思うんですけども。一生懸命やってきた医師あるいは看護師たちが,救命に力を尽くしてきた人たちが,そんな話を聞いてガックリきて,燃え尽きそうになって,やる気がなくなると,小児科とか産科はそういうことが多いわけでありますけども,そういったかたちで医師が病院から立ち去るというようなこともあるかもしれないなと思っているところで。やはり,少ない資源でやるには,例えば救急車を呼ぶにしても,まず耳に虫が入っているかもしれないし,背中に蟻が這っているかもしれない,そのようなことは家庭の医学の中で,「赤ちゃんが泣けば,こんなこともあるよ。」というようなことをお母さんなどもしっかり知っていただいて,泣くからどうしても連れて行くんだということにはなるんでしょうけども,ちょっと調べて,自分でチェックをしていけば,やはり救急医療のうち1割ぐらいしか,実際にたちまち医師が診た場合には救急でないというようなこともありますので,少し医療資源を有効に使えるんじゃないかと思います。
今,県は5億も出しているけれども,医師会・大学はどうするのかということでございますけれども,医師会にはドクターバンクというのもあってですね,医師協同組合の中にあるんですけども,いろいろ少しでもたくさんの正に,医師の間で,女性医師の問題とかありますが,情報を提供していただいてやっているんですが,なかなか,うまく機能していないのが事実でありまして,ドクターバンクがあることさえもしらない人もたくさんいるので,困ったことだと思っていますけれども。地体協,地域保健対策協議会,これは県・市・大学・医師会で作っている,その中にも〔でも〕医師不足に対する対応をしているんですけども,このように緊急事態に至ってはなかなか機能しないというのが実情でございます。以上です。

(答:広島大学学長)

ちょっと,もう1回,確認しておきたいんですが,医師が減っているんですけども,ごく端に減っているというわけではなくて,皆さん御存知のように,今,関東圏に日本の人口の3分の1が集まっていますよね。それの一環であるかもしれません。今,むしろ問題なのは,勤務医離れが急速に進んでいることですね。もちろん開業医の先生方も大変です。私たちを教えていただいた先生方が,今もうリタイヤの歳になってきてますので,それも大きな原因であるかもしれません。勤務医離れが大きな問題であって,これを何とかしないといけないということです。それで,広島県には大変な御努力をいただいて,実は私が今,医学をちょっと離れているんですけども,教官の時に,お世話した学生は県の奨学金をいただいて,「自分は将来地域医療に係わるんだ。」というふうに言ってますので,そういう志がある学生もいますので,その点は非常に評価させていただいてますし,きっと将来彼らが今の地域医療を支える柱になってくれると思ってます。むしろ私が期待していると申しますか,広島県は広島市も含めて,行政と医師会と大学という医育機関を含めて,連携が非常にうまくいっているので,この連携を生かして,難局を乗り切りたいと。つまり,広島県内の医療供給体制というのを全体で見つめた上で,役割分担とか機能分担とかを図っていくということを大所高所から御指導いただければ,それは非常に大事なことだと私は理解しています。

(福祉保健部長)

まだ,御質問もあろうかと思いますが,すいません,予定していた時間を超過しておりますので,勝手ながら,以降の御質問につきましては,私あるいは医療対策所管室長の医療対策室長の方で受けさせていただきますので,いったんここでアピールの会を締めさせていただきたいと思います。本日はお忙しい中,御参集いただきまして,誠にありがとうございました。どうぞ,よろしくお願いをいたします。

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