防災・減災一口メモ
防災・減災に関する情報を毎週発信します
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今週の防災・減災一口メモ
【6月でも熱中症に注意】
6月は梅雨のシーズンですが、実は熱中症に注意する時期でもあります。昨年6月に熱中症で搬送された人は全国で1837人。6月下旬の平均気温が過去最高だった一昨年は6980人もの患者が出ました。
外出の際は、日傘や帽子を着用して暑さを防ぎましょう。屋外での活動だけでなく、就寝中など室内でも注意が必要です。こまめに水分や塩分を補給をし、扇風機やエアコンで温度調整を。適切な予防で熱中症を防ぎましょう。
これまでの防災・減災一口メモ
東日本大震災から,1年以上が経ちました。あの時に受けた衝撃を,今でも覚えていますか。多くの方が災害の恐ろしさと備えの大切さを痛感したと思います。今この瞬間に身の回りで大規模災害が起こっても,自分や家族や大切な人を守ることができるか,具体的に考えてみましょう。「避難場所や避難経路の確認」「災害時の家族との連絡方法の確認」「非常持出品の準備や家具の固定」などがポイントです。本県のホームページ内に防災対策に役立つリンク集がありますので,ぜひ御活用ください。少しの時間をかけることで,守れるものがあります。
平成24年3月31日,南海トラフの巨大地震による震度分布や津波高について,第一次報告が発表されました。広島県では,15市町で震度6弱以上,沿岸部では最大1.7メートルの津波が押し寄せることが想定されています。
県は今後,より詳細なデータを用いて震度分布や津波高,津波浸水範囲などを予測していきます。家庭や地域では,避難場所や避難経路,防災情報入手方法の確認,家具の固定,家屋の耐震化などの備えを進めておきましょう。
内閣府は平成24年8月、南海トラフの巨大地震による被害想定を公表しました。広島県では最大で震度6強、津波高4メートルとされ、死者は約800人、全壊建物は約2万4千棟に上る見通しです。 ただし、地震発生直後に全員が避難を始めれば、津波による死者数が約9割減る▽建物の耐震化率が現状より約1割向上すれば、全壊建物が約4割減る―とも推計しています。
強い揺れや、弱くても長い揺れが起きたら逃げる―という意識を持つとともに、住宅の耐震化を進めていきましょう。
東日本大震災を教訓に,災害に対する備えは進んでいますか。平成24年1月にあった、ある防災意識に関する調査で、「震災直後は防災意識が強くなったが、最近はやや薄れ気味」と回答した人が3割を占める結果となりました。震災の教訓を忘れずに、自分の命は自分で守るという意識を持ってください。早期避難の実施▽避難場所や避難経路の確認▽家族との連絡方法の確認▽非常持ち出し品の準備―などについて、いま一度、家族や地域で話し合い、災害に備えましょう。
【自助と共助】
1月17日は、阪神大震災が発生した日です。この震災では、家屋の倒壊や家具の転倒で多くの方が犠牲に。住宅の耐震化や家具の固定など、日ごろの心掛けと備えの大切さを再認識させられました。
震災時、がれきの下から救出された人のうち約8割が、家族や近所の住民に救出されたという報告もありました。地域で支え合う関係づくりが、被害を最小限に食いとどめる大きな役割を果たします。
過去の教訓を生かし、「備え」と「助け合い」で地域の安全を守りましょう。
緊急地震速報とは,気象庁が地震による強い揺れが来ることを皆さんに素早くお知らせする情報のことです。
情報は,テレビやラジオ,携帯電話(機種によっては受信設定が必要)などで入手できますが,情報を見聞きしてから地震の強い揺れが来るまでの時間は,数秒から数十秒しかありません。この短い間に,慌てず,迅速に身の安全を確保する行動が取れるよう,あらかじめ,緊急地震速報発表時の専用の音(報知音)を確認しておきましょう。詳しくは,気象庁のホームページをご覧ください。
地震が発生した時に取るべき行動は,その時あなたがいる場所によって異なります。家の中にいる時は,あわてて外に飛び出したり,無理に火を消そうとせず,揺れが収まるまでは丈そのな机の下に隠れるなど,身を守ることを第一に考えて行動しましょう。
屋外にいる時は,ブロック塀などの倒れてきそうな物や,看板・ガラス窓などから離れ,丈そのなビルや広場などを探して避難をしましょう。居場所に応じた行動があなたや家族の安全につながります。
転勤などで,新しい土地での生活を始める経験は,多くの方がお持ちだと思います。不慣れな土地で災害が起こっても,迅速に避難できる自信はありますか?
引っ越しが済んだら,早めに避難場所や避難経路を確認しておきましょう。詳しくは,お住まいの市町の防災担当課にお問い合わせください。国土交通省ハザードマップポータルサイトでは,全国のハザードマップを検索することができるので便利です。
【登下校中の避難】
お子さんが小学校や中学校,高校などに入学して,これまでとは違う場所に登下校を始めたご家庭もあるのではないでしょうか。
もし,登下校中に地震などの災害が発生した場合,お子さんには自力で避難してもらわなければなりません。親子で,避難場所や落ち合う場所を確認して,いざと言う時に備えましょう。避難する際は,ブロック塀などの地震で倒壊する恐れがあるものの近くは通らないようにしましょう。
大学への進学や転勤などにより,今年から一人暮らしを始めたという方もおられると思います。家族と一緒に暮らしていた実家などでは,非常持出品や備蓄品を準備していた方も,一人暮らしでは,まだ準備ができていないかもしれません。
ラジオや懐中電灯,飲料水などを準備しておきましょう。また,離れた場所にいる家族への安否情報の発信も重要です。災害用伝言ダイヤル171のほかに,携帯電話各社が提供している災害用伝言板サービスを利用して安否情報を登録する方法もありますので,利用方法を確認しておきましょう。
平成23年11月21日の地震で,三次市で震度5弱を記録したことは,記憶に新しいところではないでしょうか。久しぶりに大きな揺れを感じて,驚いたり,怖くなったりした方や,「地震はいつ起こるか分からない」ということを改めて実感した方も多かったと思います。地震による被害を軽減するための最も効果的な対策は,住宅などの耐震化ですが,家具を固定するだけでも,大切な命を守ることができます。あなた自身とあなたの大切な存在を守るため,まずは家具の固定から始めてみませんか。
4月になり、引っ越しや部屋の模様替えをした人もいると思います。この機会に家の中の地震対策を見直してみませんか。
家具を配置する時は、寝る場所の近くにたんすや本棚など、倒れて危険な物を置かないように。避難しやすいよう、ドアや通路付近には物を置かないようにしましょう。収納は、重い物を下に、軽い物を上にしておけば、家具の安定感が増して倒れにくくなります。
耐震マットやストッパーなどの転倒防止器具も活用しましょう。日ごろからの心掛けが、いざというときの安全につながります。
阪神大震災で亡くなられた方の多くが,建築物の倒壊などによる圧迫死とされています。特に,昭和56年(1981年)5月31日以前の旧耐震基準に基づいて建築された住宅で,被害が集中しました。地震大国と言われる日本で大切な命を守るためには,住宅を耐震化することが非常に重要です。本県のホームページに,耐震診断などを補助する市町の一覧を掲載していますので、活用を検討してみてはいかがでしょうか。
【非常持ち出し袋】
大規模地震などが発生した時、すぐに避難できるよう、非常用持ち出し品の準備をしておきましょう。動きやすいリュックサックなどに入れ、すぐに持ち出せる場所に置いておくことが大切です。
準備する物は、食料や飲料水のほか、懐中電灯、ラジオ、着替えの下着、救急セット・常備薬、保険証の写しや現金などが考えられます。このほか、小さなお子さんがいたり、ペットを飼っていたりする場合、別に必要な物があるでしょう。
日ごろから、なくて困る物を考え、準備しておけば、いざという時に安心です。
非常持出品は「あれば便利なもの」より先に,「無ければ困るもの」を常にまとめて身近に置いておきましょう。常備薬,入れ歯や補聴器,メガネ,通帳や証券類の番号を記したメモ帳などです。
また,災害に備えて備蓄すべきものには,トイレットペーパーや水のペットボトルなどの日常的に使うものもあります。こうしたものは,防災のために特別に用意するのではなく,ある程度ストックして,古いほうから使うなどして,買い足していくようにしましょう。
巨大地震が発生したら、あなたはいつ生活できますか。水道水がストップするかもしれません。スーパーマーケットやコンビニエンスストアが機能せず、食料が十分確保できないこともあり得ます。
こうした事態に備え、まずは食料と飲料水の備蓄に努めてください。最低でも3日分は準備しておきましょう。食料は、調理不要なカンパンや缶詰などがお薦めです。飲料水は、1人1日3リットルを目安に準備しましょう。 保管場所は、温度や湿度の低い所を選び、賞味期限を定期的に確認しましょう。日ごろからの備えが、あなた自身を救います。
災害時の非常持ち出し品には、避難時の最低限の備えである「1次持ち出し品」と、被災後の数日間をしのぐための「2次持ち出し品」があります。このうち、外出時にかばんやポケットに減災グッズを入れて持ち歩くことを「0次の備え」と言います。
主なグッズとして、ペットボトル飲料水や携帯食、ホイッスル、小型の懐中電灯、携帯ラジオ、常備薬などがあります。いつ、どこで被災するか分かりません。常に身に付けておけば、いざというときに役立ちます。
自分が住んでいる地域の避難場所をご存じですか。災害発生時や、避難勧告・指示が発令された時に駆け込む場所のことです。主に学校や公民館などが対象施設として選ばれています。詳しくは市町が作成、配布しているハザードマップで確認してください。
併せて避難経路にも注意を。がけ崩れや津波の影響を受けやすい危険箇所を避けて通るのが肝要です。実際に歩いて確認しておくことをお薦めします。
大規模な地震が発生した場合、公共交通機関がストップし、やむを得ず歩いて帰宅せねばならない事態が想定されます。災害時帰宅支援ステーションとは、こういったときに自治体との協定に基づいて水道水やトイレ、道路情報などを提供する店舗のことです。
広島県は、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなど約1万店舗と協定を結んでいます。対象店舗の入り口には、専用のステッカーが貼ってあるので、帰宅中に位置を確認しておきましょう。いざというとき、あなたの味方になってくれますよ。
長雨が続く梅雨の季節は,土砂災害や水害が起きやすくなります。斜面に亀裂が入ったり,水が浸み出していたりする場所は,がけ崩れが起こりやすくなっています。また,雨で増水した河川や側溝は,境界が見えにくくなり,転落事故が発生する危険があります。
日ごろは安全だと思われる場ところでも,いつもと様子が違う時はむやみに近づかないようにするなど,災害に巻き込まれないような行動を心掛けましょう。
梅雨の時季に,流れの速い川や用水路で子どもたちが命を落とすという悲しいニュースをよく耳にします。川の水が増えるときには,いくつかサインがあります。急に曇って暗くなったり,雷が鳴ったり,冷たい風が吹くと,強い雨が降って,急に増水する恐れがあります。また,川でサイレンが鳴ったときは,ダムの水を放流する知らせです。こうしたサインに気付いたら,すぐに川から離れるようにし,川の近くにいる子どもたちにも教えてあげましょう。
平成25年3月7日から、3メートルより高い大津波は「巨大」、1メートルより高く3メートル以下の場合は「高い」と発表されます。「巨大」と発表された時は、東日本大震災の直後と同規模の津波が来ると警戒し、すぐに高い場所へ避難してください。
また、津波警報は震源が沿岸部に近い場合は、発表が間に合わないこともあります。海の近くで強い揺れや、弱くても長い揺れを感じたら、海岸や河川から遠く離れ、高い所へ向かってください。
Jアラートは、弾道ミサイルの情報や大津波警報、緊急地震速報など国が発信した情報を人工衛星などを介して、住民に素早く伝えるシステムです。現在、広島県内全ての市町に受信機が設置されています。
市町はJアラートで情報を受けた場合、防災行政無線や携帯電話の電子メールなどを活用して住民に情報を発信します。警報が出た時は、まずテレビやラジオをつけ、正確な情報を得てください。指示に従い、近隣の避難所などへ向かってください。
6月は梅雨の季節です。雨の降ることが多いこの時期は,大雨による洪水や土砂災害が発生しやすくなります。
気象注意報・警報や雨量などの観測情報をメールで通知する「広島県防災情報メール通知サービス」は,避難が必要かどうかなどを判断するための有効な手段です。
touroku@bousai-mail.pref.hiroshima.lg.jpに空メールを送信すれば登録できますので,ぜひ登録しておきましょう。
大規模災害時には電話がつながりにくくなります。このため,家族の安否確認や避難場所の連絡などをスムーズにできるよう,回線の混雑しない「災害用伝言サービス」を,固定電話や携帯電話,PHS各社が開設します。基本的に災害時以外は開設されませんが,毎月1日及び15日,防災週間(毎年8月30日から9月5日まで),防災とボランティア週間(毎年1月15日から21日まで)に体試することができますので,いざというときのためにぜひお試しください。詳細は,各社のホームページをご覧下さい。
公衆電話は災害時には無料で利用できます。東日本大震災で、被災者の安否確認に活躍したことから、災害時の避難所に設置する動きが出ています。 しかし、最近はめっきり見かけなくなり、どこにあるか分からない方もおられると思います。NTT西日本は、公衆電話の設置場所をホームページで公開しています。自宅や職場周辺のハザードマップと併用し、もしもに備えてください。
防災について遊びながら学べるゲームがあることをご存知ですか?高知県のホームページでは,アンパンマンの作者・やなせたかしさんがデザインしたキャラクターが絵札になっている「あそぼうさいカルタ」,内閣府のホームページでは,地震の際にどのようにして避難すべきかといったことを疑似体験できるゲーム「防災シミュレーター」が公開されています。家族が一緒に過ごす時間に,みんなで楽しんでみませんか?ぜひ試してみてください。
災害は,家族が別々の場所にいる時間帯に起こる可能性があります。そのような時に被災したら,自分の身の安全を真っ先に家族や知人に知らせることが大切です。
広島県のアンケートでは,約6割の方が,災害時の「家族の安否確認」に不安を感じている一方で,家族との連絡方法を決めている方は2割弱でした。安否確認には,災害用伝言ダイヤル171などのサービスを活用しましょう。安否を連絡する遠くの親戚や知人などを,家族であらかじめ決めておくことも有効です。
【竜巻から身を守る】
5月に,茨城県で深刻な被害を及ぼす竜巻が発生しました。空が急に真っ暗になる,大粒の雨が降り出すなどの状況が確認された場合は,頑丈な建物に避難するなどして,身の安全を確保してください。
また,竜巻の発生が予想される場合に,気象庁から発表される竜巻注意情報にも注意しましょう。詳しくは,
気象庁のホームページをご覧下さい。
【低温注意報に注意】
寒い日が続く時期に発表される低温注意報をご存じですか。この注意報が発表された時は、路面凍結の恐れがあります。外出時の徒歩や車の運転には細心の注意を払いましょう。
実は、夏場でも最高気温か最低気温が平年値を6度以上下回る時には低温注意報が発表されます。この場合、農作物に著しい被害を及ぼす恐れがあるので、素早く対応してください。
広島県防災ヘリコプター「メイプル」は林野火災の消火、海や山での捜索・救助、救急患者の搬送に力を発揮しています。県内であれば、どこでも25分以内で到着します。
平成24年に更新した機体は、テレビ電送システムを搭載。災害時に被災状況を撮影し、地上に映像を送ることができ、素早い対応につなげられます。新機体は平成25年1月1日から活動しています。
広島県では防災対策基本条例において,6月を「ひろしま防災月間」と定めています。また,平成11年の豪雨災害により県内で多数の死者・行方不明者を出した6月29日を「ひろしま防災の日」と定め,防災意識の高揚を図っています。
過去の災害を教訓とし,ふだんから災害に備えて一人ひとりが高い防災意識を持つとともに,家庭でも災害時の対応などについて話をする機会を持ちましょう。
夏に向けて熱中症になる人が増えてきます。昨年7~9月に熱中症で搬送された人は全国で4万3864人。調査を始めた2008年以来、2番目の多さでした。このうち、高齢者が半数近い1万9848人を占めています。
高齢になると、発汗量が減るうえ、暑さを感じにくくなります。このため室温や湿度が高い家の中で、自覚症状のないまま熱中症になってしまうケースがあります。自分で水が飲めない▽脱力感や?倦怠?けんたい?感が強くて動けない―などの場合は、迷わず救急車を呼んでください。
周囲の人は、日ごろから注意深く見守ってあげてください。声を掛け合って、熱中症を防ぎましょう。
梅雨の季節が始まる6月は雨がたくさん降って,7月は太陽がさんさんと輝くイメージを持っていませんか?
しかし,実は,広島県内のほとんどの地域では,7月こそ,一年で最も多く雨が降るのです。庄原などで5人が犠牲となった2010年の豪雨災害も,7月に発生しました。6月がもうすぐ終わり,夏が近づいていますが,梅雨の本番はこれからです。引き続き気象情報などに注意して,いざという時に迅速に行動できるようにしましょう。
梅雨の末期や台風が到来したときは、集中豪雨による土砂災害や洪水災害に、十分注意してください。 あまりにひどい雨の時や暗くなってからの避難は、かえって危険ということもありますので、最新の気象情報に注意し、早めに避難することが必要です。
また、日ごろから、自宅から避難所まで、どこを通ると危ないかチェックを行い、避難の際に事ゆえに遭わないよう、十分心掛けてください。
2010年に庄原市などで甚大な被害をもたらした「7月豪雨災害」の発生から、まもなく2年がたちます。 梅雨の末期のこの時期は、集中豪雨が発生しやすくなります。一昨年の豪雨災害は、まさにこの集中豪雨によって引き起こされました。
特に、いわゆるゲリラ豪雨では、十数分という非常に短い時間で、甚大な被害が発生することも。自分がいる場所と周囲の状況から、起こりうる危険をイメージして、おのずからの判断で早めに避難するようにしましょう。
「減災」とは,災害による被害をできるだけ小さくする取り組みのことです。ふだんから災害を意識して,自宅近くの危険箇所や避難場所を防災マップなどで確認したり,家具の転倒防止対策をしておきましょう。
また,災害が発生したら,個人だけでは十分な対応ができないこともあるため,地域が一致団結して助け合うことが大切です。日ごろから,避難する時の役割分担など,地域で災害時の対正について話し合い,お互いに減災への意識を高めておきましょう。
ここ最近、大気の状態が不安定となって各地で局所的な豪雨が発生しています。1時間当たりの雨量が80ミリを超えた地域もあります。こうした天候は、8月下旬まで続く見込みです。 豪雨の時には、わずかの間で川の増水が発生することがあります。地盤の緩んでいる場ところでは、土石流が起きる恐れもあります。
危険から身を守るため、外出前に
気象庁のホームページなどで最新の情報を確認し、外出先でも空の変化に気を配りましょう。そして、危険を感じたらすぐに避難してください。
これから、台風シーズンを迎えます。懐中電灯やラジオなどの非常持出品の準備、避難場所の位置や道順の確認など、事前に準備をしておきましょう。 台風が近づいたときは、台風の進路、風の強さ、雨の量、高潮など、最新の気象情報を確認し、早めの避難を心掛けてください。
いま雨や風がなくても、突然、雨や風が強くなる可能性があります。田畑の状態を見に行き、風にあおられ、増水した川に落ちるケースもあります。十分な注意をお願いします。
阪神・淡路大震災の発生から、17年がたちました。多くの尊い命が失われた大災害ですが、人々が協力することで救われた命もありました。がれきの中から救出された人の約8割が、近隣の住民により助け出されたという報告もあります。災害から身を守るためには、自分の身は自分で守る「自助」の意識が欠かせません。さらに、地域の住民が互いに助け合う「共助」の取り組みも重要です。日ごろから地域の人たちとの「絆」を大切にしましょう。
【自主防災組織】
台風やがけ崩れ、地震などの災害に備え、町内会や自治会単位で自主防災組織をつくる動きが広がっています。昨年3月に起きた東日本大震災では、自主防災組織の力で住民全員が津波から逃れたり、避難所を自主運営したりした事例が報告されています。 広島県内では現在、約2900の自主防災組織がありますが、中には高齢化やノウハウ不足で活動が低調なケースもあります。このため県は、専門知識や技術を備えた「ひろしま防災リーダー」を一部の組織に派遣し、活性化や人材育成に力を入れています。皆さんも、地域の自主防災組織の活動に参加しましょう。
【求む!消防団員】
災害が起きた際に地域を守るのが消防団。その数が減り続けていることをご存じでしょうか。安心・安全を守る消防団は,必要不可欠な存在。あなたの街を守るため,ぜひ入団を御検討ください。一般的には18歳以上であれば,性別を問わず居住している市町の消防団に入団できます(勤務していれば入団可能な自治体もあります)。詳しくは,各自治体の消防担当課または広島県消防保安課(082-513-2778)までお問い合わせください。
皆さんは,消防団と消防署の違いをご存じですか。消防団は,消防職員が常勤している消防署とは違って,会社員や自営業,主婦など,ふだんは別の仕事をしている方が,火災や災害が発生した時に職場や自宅から現場へ駆け付けて,消火活動や救助活動を行います。実は,消防団員は,非常勤特別職の地方公務員となります。現在,広島県内で約2万人が,地域の安全のために活動しています。あなたも消防団に入ってみませんか。
消防団の活動というと,火災時の消火活動や災害時の救助活動を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし,災害時以外にも,ふだんは,住民の防災意識を高めるための防災啓発活動や救命講習会,個人の住宅への防火訪問などを行っています。消防団ではこうした幅広い活動を行っていますので,どんな方でも消防団員として地域の安全を守るために活躍する場があります。皆さんの力で,大切なまちや家族を一緒に守りませんか。
地域の安心と安全を守る消防団には,男性が入るものというイメージが強い方もいらっしゃるかもしれません。しかし現在,広島県内では、約400人の女性が消防団員として活躍しています。女性のもつソフトな面を生かして,住宅用火災警報器の普及促進,一人暮らしの高齢者宅の防火訪問,住民に対する防災教育や応急手当ての普及指導などに女性消防団員が活躍しています。女性の皆さんも地域の安全を守るため,消防団員として活動してみませんか。
災害の未然防止や災害時の救助活動などに取り組んでいる消防団は,地域防災の担い手として重要な役割を担っています。このたびの東日本大震災においても,消防団員の適切な指示や避難誘導などにより,多くの命が救われており,その重要性はますます高まっています。消防団は地域と身近な存在のために,どなたでも参加できる活動です。あなただからこそ,守れるものがあります。あなたの思いと力を消防団で生かしてみませんか。
【消防出初め式】
はしご乗りや一斉放水など、新年の季語にもなっている出初め式。毎年各地で開かれます。
出初め式は1659年、幕府直轄の火消しが上野東照宮で気勢を上げたのが始まりとされます。明暦の大火(57年)の復興作業に懸命だった住民に希望と信頼を与えたそうです。
時代が変わった今も、地域を守る消防職員と消防団員。これからも地域の皆さんに安心と安全を届け続けていきます。
【地域を守る要】
東日本大震災では、水門を閉める、避難誘導するなど、消防団員の活動で多くの命が救われました。
団員は全国で約87万人。常勤の消防職員(約16万人)の5倍以上の人々が「自らの地域は自らで守る」と、地域の防災組織の要として活動しています。
ただ、団員が仕事をしながら消防活動を続けていくには、地域や社会、そして家族の理解と協力が不可欠です。理解した上で、ぜひ皆さんも地域を守る要になってくださることを願います。消防団への加入は、各市町・消防でいつでも受け付けています。
119番で救急車を呼ぶときは、慌てずゆっくりと場所や状況を伝え、消防からの問いに冷静に答えてください。日常と違うことが起きるとだれでも焦ってしまいますが、救急車が到着するまでにはどうしても時間がかかります。到着までの時間は全国平均で8・1分(2010年)です。
また、命を救うためには応急手当てが重要となります。所置が必要な場合は、消防から電話で指示します。日ごろから各消防署で、応急手当ての講習を開いています。大切な命を救うため、参加してノウハウを身に付けておきましょう。
「病院で待つのが面倒」「救急車は無料だから」。こういった理由で、緊急性がないのに救急車を呼ぶ人が後を絶ちません。
救急車は、けがや急病など,緊急に病院での診療が必要な人のためにあります。安易な要請により、本当に必要な人の元への到着が遅れ、場合によってはその人を危機にさらしてしまう恐れさえあります。
尊い命を救うため、救急車を適正に利用するよう、皆さんのご協力をお願いします。
【消火栓と防火水槽に注意して!】
火災が発生した時、消防車が消火に使う水をどこから吸い上げているかご存じですか。池や川の水を使う場合もありますが、多くの場合、道路脇や歩道上にある消火栓、防火水槽と書かれたマンホールから取っています。
このため、消火栓や防火水槽の上、もしくは、その近くに車が止まっていると、消火活動に大きな支障が出ます。消火栓や防火水槽の吸水口から5メートル以内は、駐車禁止です。火災はいつどこで起きるか分かりません。消火栓や防火水槽の位置に注意し、付近への駐車はやめましょう。
広島県内では年間306件(平成22年)の住宅火災が起きています。住宅火災での死亡原因の6割は,逃げ遅れによるものです。住宅用火災警報器は,警報音や光で火災の発生を知らせ,早めの避難を促してくれます。ホームセンターなどで購入できますので,あなたと家族の命を守るため,住宅用火災警報器を必ず設置しましょう。
火気を使用する機会が増える秋・冬季、火災が多く発生しています。火災が発生したら、例え小規模でも一人で消そうとしないでください。「火事だ!」と大声で叫んで助けを求め、速やかに119番しましょう。
その後、消火器や水、座布団などを使って初期消火に努めましょう。火が天井まで達していたら、命を守るため避難を。煙を吸い込まないよう、できるだけ姿勢を低くしてください。
可能であれば、燃えている部屋の窓やドアを閉めて空気を遮断し、燃え広がらないような対策を取りましょう。
住宅火災を防ぎ、命を守るためには、「寝たばこは絶対やめる」「ストーブは燃えやすいものから離れた位置で使用する」「ガスこんろなどのそばを離れるときは、必ず火を消す」という3つの習慣を守り,「逃げ遅れを防ぐために、住宅用火災警報器を設置する」「寝具や衣類からの火災を防ぐために,防炎製品を使用する」「火災を小さいうちに消すために,住宅用消火器などを設置する」「お年寄りや身体の不自由な人を守るために,隣近所の協力体制をつくる」という4つの対策に取り組むことが重要です。特に住宅用火災警報器は、昨年から全ての住宅で設置が義務付けられています。この機会に、設置するようにしましょう。
消防庁は9月1日から30日までの1カ月間、「住宅防火・防災キャンペーン」を展開しています。2010年中に住宅火災で亡くなった方は約1200人。うち約6割を65歳以上が占めたため、ことしのキャンペーンでは、「敬老の日」に高齢者へ住宅用火災警報器を贈るよう呼び掛けています。
警報器は火災の発生をいち早く知らせてくれるので、家族が高齢者を安全な場所へ避難させる時間ができます。近所の人が音に気付いて119番し、事なきを得ることもあります。 家族の命を守るためにも必ず設置してください。
冷蔵庫やテレビなどのプラグが、長期間差し込んだままになっていませんか? プラグとコンセントの隙間にほこりがたまり、湿気を帯びると、放電が起きて発火することがあります。これをトラッキング火災といいます。
ささいなことでも火事につながることがあります。大型の家具や家電製品の後ろがほこりにまみれていないか、定期的に確認しましょう。家電製品を使わないときは、なるべくプラグを抜くようにすることもお薦めします。
【電気コードに注意】
引っ越しや部屋の模様替えなどで、家具や家電製品を動かす機会があると思います。その際、電気コードを踏んだり、余ったコードを束ねたりすると、その部分が傷むことがあります。発熱やショートが起こり、出火することもあります。コードが傷まないよう、抜き差しの際はプラグ本体を必ず持ってください。使わないコードは抜き、定期的にプラグを抜いてほこりを掃除しましょう。例年、全国で1千人を超える人が住宅火災で亡くなっています。ちょっとした心掛けが、火災の未然防止につながります。
【通電火災を防ぐ】
地震に伴い、停電が発生することがあります。復旧した時、使っていた電気ストーブや壊れた水槽の加熱ヒーターに通電し、転倒した家具や書籍を発火させて火災が起きるケースがあります。
このような「通電火災」を防ぐため、避難する時は必ず電気のブレーカーを切りましょう。また、停電が復旧した時は、すぐにブレーカーを入れないでください。全ての電気器具のコンセントをいったん抜き、壊れていないか確認してから使うよう、気を付けましょう。
本格的な冬に突入し、ストーブなどを使う機会が増えてきました。毎年、このストーブを火元とする火災が発生しています。
平成23年の住宅火災による死者は全国で1070人。このうちストーブが原因で亡くなった方は125人でした。「干していた洗濯物が落ちた」「使用中に給油した」「テーブルの下に置き、こたつ代わりに使った」。不注意や誤った使い方をしたケースが目立ちます。
「洗濯物をストーブで乾かさない」「給油時は必ず消火する」「布団やカーテンなど燃えやすい物の近くに置かない」など、正しい使い方を心掛け、火災を防ぎましょう。
【山火事の主な原因】
広島県は全国で有数の山火事多発県であることをご存じですか。都道府県別で、残念ながら近年、上位にランク(平成22年は2位)され続けています。
山火事は空気が乾燥する2~4月に多く発生しています。たき火やたばこの投げ捨てなど人為的な要因で出火しています。
「強風・乾燥時はたき火や枯れ草焼きをしない」,「たばこの投げ捨てや火遊びをしない」など、一人一人の心掛けで防げます。かけがえのない森林を守るため予防にご協力ください。
広島県内で、ガソリンを誤って混入した灯油が販売される事故が起きました。過去には、灯油の購入時に間違ってガソリンを給油し、ストーブが燃えて住宅火災となったケースもあります。
購入時、「ストーブ用に灯油を」と販売員に伝えてください。においや色(灯油は無色透明、ガソリンはオレンジ色)がいつもと違うと感じた場合は、販売店か最寄りの消防署へ連絡してください。石油ストーブを安全に使い、寒い冬を乗り切りましょう。
平成24年10月23日から29日まで、「高圧ガス保安活動促進週間」が全国で実施されます。主に以下の点に注意してください。ガスこんろや給湯器などを使うときは、点火・消火を目で確認▽使用中はその場を離れない▽近くに燃えやすい物を置かない▽使わない時は元栓を閉める―。炎の色も青ければ正常、赤っぽければ不完全燃焼と注意が必要です。
この促進週間を機に、ガスを正しく安全に使っているかどうかを見詰め直してください。
地震が起きたときは、ガスが原因となる火災にも気を付けなければなりません。ガスを使っているときに揺れを感じたら、まず第一に身の安全の確保を。避難する前にガスを止め、器具栓や元栓、メーターのバルブなどを全て閉めるようにしてください。 地震後、再びガスを使うときも注意が必要です。臭いを感じたら、十分に換気した上で、ガス販売店か緊急時の連絡先に電話し、点検を依頼してください。安全が確認できてから使用しましょう。
【一酸化炭素中毒に注意!】
ガスこんろや石油ストーブの不完全燃焼で発生する一酸化炭素は,中毒になると命を落としかねない恐ろしいものです。色やにおいがないため気付きにくいのが特徴です。頭痛,吐き気などの症状が出たら,風邪よりも中毒を疑い,すぐに器具の使用を中止して窓を開けましょう。予防策も,十分に換気をすることが大切です。ガスこんろや石油ストーブを使用する際は,換気扇をつけたり定期的に窓を開けるなどして,空気を入れ替えるようにしましょう。
二口ガス栓で、ガス器具に接続していない方の元栓を誤って開ける「誤開放」が原因の事故が増えています。
誤開放は、ガス漏れや火災につながる恐れがあり、大変危険です。これを防ぐには、使ってない正に閉栓カバーを装着するのが有効です。面倒な工事は必要ありません。ご家庭の元栓を確認し、装着されていなければ、この機会に購入されてみてはいかがでしょう。詳しくは、お近くのガス販売店に問い合わせてください。
意外と知られていませんが、夏場でも一酸化炭素中毒による事故が起きています。こんろや湯沸かし器などの不完全燃焼が原因です。 冬場は換気に注意している人も多いでしょうが、夏場はクーラーなどの冷気を外へ逃がすまいと、空気の入れ換えを怠りがちです。このほか、排気筒のつまりが原因で、中毒事ゆえにつながることもあります。 燃焼器具を使うときは十分に換気してください。