広島県災害時要援護者避難支援ガイドラインの作成について
印刷用ページを表示する掲載日2011年12月1日
1 趣旨
近年,全国的に多発する自然災害において,犠牲者の多くが高齢者等であったことから,災害時に自力で避難することが困難な要援護者に対する支援の重要性が防災対策上の喫緊の課題となっている。
このため,国の『災害時要援護者避難支援ガイドライン』等に基づき,県内各市町の避難支援対策をさらに促進させることを目的として広島県版『災害時要援護者避難支援ガイドライン』を作成し,その中で『災害時要援護者避難支援プラン』のモデルを示すこととした。
2 県版ガイドラインの概要
県版ガイドラインは,市町が策定する「避難支援プラン」の作成手順を示すとともに,作成に当たってのポイントを解説したものである。特に,国のガイドラインでは詳細に示されていない個人情報保護条例の解釈と運用についての説明を加えるとともに,「避難支援プラン(全体計画・個別計画)」のモデルを示している。
【 概要 】
1.避難支援対策推進体制の整備
- 防災関係部局と福祉保健担当部局等が連携した「災害時要援護者支援班」の設置による,平常時及び災害発生時の体制の整備
2.災害時要援護者の定義
- 市町において,行政区域の状況や特性を考慮した,「災害時要援護者」の定義の例示
- 「災害時要援護者」の内,個別計画の策定が必要な「避難行動要支援者」の特定に当たっての優先度の考え方の例示
3.災害時要援護者情報の収集・共有
- 災害時要援護者情報の収集・共有方法としての「関係機関共有方式」「手上げ方式」及び「同意方式」の概説
- 災害時要援護者情報を収集・共有する際の個人情報保護条例の遵守についての留意事項
- 条例の解釈と運用(資料編)
4.災害時要援護者リストの整備
- 災害時要援護者情報の把握先,及び「災害時要援護者リスト」作成上の留意事項などリストの作成方法
5.避難支援プラン(全体計画)の作成
- 避難支援プラン(全体計画)への記載事項の例示
6.避難支援プラン(個別計画)の作成
- 避難支援プラン(個別計画)への記載事項の例示及び留意事項
3 今後の対応
今回作成した県版ガイドラインを市町に提示し,説明会等を通じて市町における『災害時要援護者避難支援プラン』の策定を促進する。