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食品工業技術センター 研究報告 第27号

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年4月1日更新

食品工業技術センター研究開発・成果>研究報告 第27号


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第27号 平成25年(2013)

日本酒の着色度・香気成分に及ぼす光照射の影響

日本酒に4種類のフィルターを使用して異なる波長の光照射を行った。390nm以下の光を照射することにより,着色度が増加することがわかった。また,香気成分の変化について主成分分析を行った結果,波長依存性については着色度の変化と同じ傾向が見られた。白色光や青色光の照射試験において,光反応による香気成分の変化に大きく寄与する香気成分のうち,老香として知られるfurfural,n-caproic acidが減少することが確認された。このことは,熟成による成分の増加とは異なる結果となった。

パン酵母生産における新規形状攪拌翼(スーパーミックス,HS100+HR100)の性能評価

酢酸菌やパン酵母などの酸素を多量に必要とする培養では,酸素供給量が律速となって,効率的な生産を維持できなくなる。一方,パン酵母生産において,酵母は最適な条件下に保持し,原料のグルコースを指数的に供給することにより指数的に増殖する。パン酵母生産においてグルコースの指数流加培養法を用いて溶存酸素濃度を2,3及び4ppmに制御して培養を行った。タービン型攪拌翼を対照として,新規形状の攪拌翼(スーパーミックス)の省エネルギーを中心とした性能を評価し,以下の結果を得た。

1.   50%(w/w)グルコース溶液の流加量と14(w/v)アンモニア溶液の添加量との関係を求め,μを0.15h-1,YX/Sを0.5g-dry cell g-glucose-1として対数的に増殖させるための50%(w/w)グルコース溶液の流加速度式を設定した.設定した式は,実験結果とほぼ一致した。
2.   DOの2及び3ppmは,培養装置の上限回転数である1 000rpm以内で制御できたが4ppmの1回は,酸素供給不足により維持できなかった。
3.   何れのDOにおいても攪拌翼の回転数は,スーパーミックスがタービン翼よりも低かった。このため消費電力は,スーパーミックスがタービン翼よりも低かった。
4.    μは,ほぼ設定値の0.15h-1を達成できた。
5.    10時間後の最終菌体濃度及び菌体量は,何れのDOにおいても45g-dry cell L-1及び120g-dry cellであった。この値は最初に求めた予測値とほぼ同じであった。
6.  スーパーミックスがタービン翼に比較して,最終積算消費電力は2ppmで6%,3及び4ppmで11%程度低い結果となった。

 パン酵母生産における新規形状攪拌翼(スーパーミックス,HS100+HR100)及び消泡装置の性能評価

株式会社三ツワフロンテックが新たに開発した消泡装置の効果をグルコースの指数流加培養法によるパン酵母生産において評価すると共に攪拌翼をスーパーミックスとタービン翼とした場合での評価を行い,以下の結果を得た。

1.    初発培養液量4Lでは培養液の流出はなかった。
2.    消泡装置をさせない場合では初発培養液量5及び6Lでは培養液が流出し,初発培養液量の増加により流出量は増加した。6Lでの流出量は,2回の平均でスーパーミックスで1.22Lとタービン翼で1.74Lとスーパーミックスが低い流出量であった。
3.    消泡装置を作動させた場合では初発培養液量5Lでは培養液が流出しなかった。6Lでは若干の流出があった。
4.    μは,ほぼ設定値の0.15h-1を達成できた。
5.    積算消費電力は,2.5Lの場合と同様にスーパーミックスがタービン翼よりも11%程度減少した。

 マンノシルエリスリトールリピッド生産における溶存酸素濃度の影響と新規形状攪拌翼(スーパーミックス,HS100+HR100)の性能評価

通気攪拌型培養槽を用いたMELs生産菌によるMELs生産において,従来から用いられているタービン翼を対照として,新規形状の攪拌翼(スーパーミックス)の性能を評価した。

1.   MELs濃度が100gL-1となる培養中期以降,培養液の粘度が急速に上昇した。
2.   DOは,攪拌翼の回転数を制御することにより培養中期までは設定した数値を維持できたが,中期以降はDO及び回転数の変動により設定DOを安定に維持できなかった。
3.   MELsの最高濃度は,タービン翼では設定DOの上昇により減少したが,スーパーミックスでは増加し,90時間で148.1gL-1であった。
4.   MELs生産速度は,各設定DOにおいて常にスーパーミックスが高く5ppmで2.28gL-1h-1であった。
5.   培養中の回転数及び最終積算回転数は,各設定DOにおいて常にスーパーミックスが低かった。最終積算回転数の比率は,スーパーミックスが10%以上低く抑えられた。

Paenibacillus terrae芽胞の圧力および加熱連続処理による死滅挙動

1.   加熱調理処理,圧力処理,加熱殺菌処理の連続処理による殺菌効果について検討した結果,75℃,30分間加熱したP.terrae芽胞を圧力処理(400MPa,60℃,30分間)し,さらに90℃,10分間加熱することで,約6オーダー殺菌できることがわかった。常圧下で90℃,10分間の加熱殺菌処理を行った場合は殆ど殺菌効果がなかった。

2.   圧力を400MPaから250MPaに低下させても殺菌効果に大きな違いはなく,250MPaの方がやや死滅度が高い傾向にあった。また,間歇殺菌処理には効果が認められなかった。

本処理により,耐熱性,耐圧性の高い芽胞を低温殺菌処理で殺菌できることがわかった。本処理による殺菌効果には芽胞の損傷が関与している可能性があるため,損傷芽胞の回復についても検討する必要はあるが,食品の日保ち延長技術として利用できる可能性がある。

 酵素量のコントロールによるすりおろしワサビ中のアリルイソチオシアネート保持技術

ワサビに含まれるアリルイソチオシアネート(AITC,からし油)はワサビ,カラシ,大根などアブラナ科の植物に含まれる辛味成分で,ワサビの香りの主要成分として知られている.植物中では配糖体(シニグリン)として存在し,すりおろすなどして酸素に触れると酵素ミロシナーゼとの生化学反応によりAITCが生成する。AITCには,植物の老化を早めるエチレンガスを抑制する効果や抗菌効果があることも知られている。

すりおろしたわさび中のAITCは時間とともに失われてしまうため,わさび特有の辛味成分がすぐに減少,消失してしまうことが問題となる。そのため,辛味成分の保持や安定化のために,pH調整剤と水分活性調整剤との併用あるいはミロシナーゼの活性阻害剤として有効なソルビトールを添加する試みが報告されている。また,辛味成分を包接安定化する機能を持つサイクロデキストリンやビタミンCなどの酸化防止剤を添加するなどの工夫もされている。

本研究ではこれらの添加物を加えることなく,加熱によるワサビの香り保持に取り組んだ。生成したAITCは熱に対して不安定であるが,前駆体である配糖体は安定である。そこで,加熱により予めミロシナーゼを失活させたワサビと生ワサビを混合して,すり下ろしワサビ中のミロシナーゼ量を低減させ,AITCの生成速度を緩やかにすることで長期間のワサビの香り保持が可能であるか検討した。

 酵素処理大豆タンパク質が胆汁酸結合能と高コレステロール食摂取ラットのコレステロール代謝に及ぼす影響

大豆タンパク質の酵素処理による胆汁酸結合能の強化に取り組んだ。さらに,ラットを用いた動物試験により,胆汁酸結合能と血漿や肝臓中のコレステロール濃度並びに糞中への胆汁酸排泄との関連性について調査した。2種類の酵素処理により胆汁酸結合能は20%程度上昇したが,血漿や肝臓のコレステロール濃度には影響を及ぼさず,胆汁酸結合能とコレステロール濃度との関連性は認められなかった。また,グルク吟処理した大豆タンパク質は総胆汁酸の排泄を促進する傾向が認められたが,同程度の胆汁酸結合能を有する米麹処理した試料は排泄促進作用が認められなかった。

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