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食品工業技術センター 研究報告 第25号

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年1月12日更新

食品工業技術センター研究開発・成果>研究報告 第25号


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第25号 平成21年(2009)

炊飯米のテクスチャーに及ぼすトレハロースの影響 

 トレハロースを炊飯米に添加したときの効果について,テクスチャーを指標として調べた。

  1. テクスチャーの表示方法として,棒グラフ,レーダーチャートおよび面積優利率の3通りを用いた。
  2. トレハロースの2~4%添加は無添加と比べ面積優利率は増加したが,5%添加以上で低下し,無添加とほぼ同じになった。添加量3%が最大であった。
  3. 糖類添加は無添加と比べレーダーチャートの粘り,付着性が大きかった。糖類の中ではトレハロースが最も大きく,テクスチャーが最も良好であった。
  4. トレハロース添加区は無添加に比べ,貯蔵中のテクスチャー変化が小さかった。トレハロースの添加により澱粉の老化抑制効果が推定された。
  5. 冷凍温度が-30℃でトレハロースを3%添加すると冷凍前のテクスチャーを約60%維持することがわかった。

生めんの保存性に及ぼすエタノールおよびエタノール蒸散剤の影響

 生めんの保存性に及ぼすエタノールおよびエタノールと蒸散剤との併用の影響を調べた。さらに,ゆでめんのテクスチャーに及ぼすアルコールの影響も調べた。

  1. 生めんを30℃で貯蔵したときの保存性は生菌数およびpHを指標として判断した。
  2. エタノール無添加区の保存日数は1日であった。
  3. エタノールを3%添加すると保存日数は12日に増大した。
  4. エタノールを4%添加すると保存日数は20日以上であり,生菌数,pH,香味および外観もほとんど変化が無かった。
    蒸散剤を併用すると保存性は若干増大したが,エタノール臭の軽減を図ることは困難であった。
  5. ゆでめんのテクスチャーに及ぼすエタノールの影響は小さかった。
  6. 対照区,3%エタノール区および4%エタノール区のエタノール含量はそれぞれ0,1.5および2.2%であった。

米製パン粉様食材の開発

 原料の配合割合を種々変えて試作した米製パン粉様食品と市販品のパン粉の理化学的性状を調べ,それらを比較した。

  1. 米製パン粉様食品は市販パン粉に比べ,食塩,たんぱく質,脂質,ナトリウム,カリウムの含有量が少なかった。
  2. 米製パン粉様食材の大粒子,中粒子と市販パン粉との粒度分布は類似していたが,米製パン粉様食材の小粒子の粒度分布は市販パン粉のそれらとは異なっていた。
  3. 米製パン粉様食品の粒子は粒子が小さいほど明るい色になった。市販パン粉のTCB以外のものはa値が小さく,米製パン粉様食材とは色調が大きく異なっていた。試料No.2はオニオンパウダーが添加されていないため,色調変化はほとんどなかった。
  4. 米製パン粉様食材の大粒子および中粒子は市販パン粉に比べて吸油率が高かった。また,粒子が大きくなるにつれ
    吸油率もあがった。米製パン粉様食材の小粒子の吸油率は市販パン粉のそれらと同等であるから,衣のさくさく感を
    一日程度維持することが期待される。
  5. 米製パン粉様食材の大粒子および中粒子と市販パンのかさ密度とは類似していたが,米製パン粉様食材の小粒子のかさ密度は市販パン粉のそれらと異なっていた。
  6. 米製パン粉様食材はいずれもほぼ完全に糊化していた。一方,市販パン粉は糊化度が35~60%であり,糊化が不十分であった。

ゆでめんのゆで後の理化学的特性値の経時変化

 ゆでめんはゆで後急速にテクスチャーが変化し,食味が低下する。ゆでめんのゆで後のテクスチャー,水分分布および澱粉の老化度の経時変化を調べ,食味が低下する原因を解明し,その低下防止の方策を検討した。その一策として,冷凍温度など冷凍条件とゆでめんのテクスチャーとの関係について検討した。

  1. ゆでめんのテクスチャーは,ゆで後4時間まで漸次変化し,それ以後24時間までほぼ一定であった。
  2. ゆでめんは,ゆで直後は水分分布が不均一で,食味が良好であるが,貯蔵時間が長くなるにつれ水分分布が均一になり,食味が低下した。
  3. ゆでめんの老化は,貯蔵90時間まであまり進行しなかった。ゆで直後の食味を維持するには,ゆで直後は,水分分布の均一化,長時間貯蔵には澱粉の老化を抑制することが重要であることがわかった。
  4. ゆでめんを冷凍し,再度ゆでたもののテクスチャーはゆで直後のそれらと類似していた。冷凍温度によりゆでめんのテクスチャーの変化は多少異なるが,いずれもゆでめんを冷蔵貯蔵したものより,格段にゆで直後のテクスチャーを保持することができた。これらのことは,冷凍めんの消費が伸展していることを裏付ける理由であると考えられる。

炊飯米の官能検査と理化学特性との関係

 炊飯米の官能検査と理化学特性との関係を検討した。

  1. 官能検査ではコシヒカリが最も良い評価を得た。一方,スリランカ米が最も悪い評価を得た。
  2. 炊飯米の官能検査とテクスチャーとの関係を検討した結果,硬さこしおよび粘りが大きすぎず,パラメーターとして全体のバランスが良い炊飯米が好まれた。
  3. 炊飯米の官能検査とビスコグラフィーとの関係を検討した結果,官能的に良いものは,粘土上昇開始時の温度が低
    く,最高粘度が適当であり,ブレークダウンが大きく,セットバックが小さいものが良かった。
  4. 飯米の官能検査と一般成分および吸水率との関係を検討した結果,たんぱく質の多い精白米は硬い炊飯米になることがわかった。吸水率は高いほうが官能的に良い精白米であった。

嫌気性油脂分解菌群の検索と優勢菌の機能解析

 コンポストから取得した菌群は,バイアル瓶中で10日間でトリオレイン(0.6g/L)を脂肪酸(オレイン酸,ステアリン酸,パルミチン酸)まで分解した。さらに,リアクターにおいてもバイオガスの生成を確認できたが,菌の維持,ガス化率の向上を図ることはできなかった。取得菌群はAnaerobaculum mobileが71 %を占め優勢菌であった。油脂分解菌群より単離したAnaerobaculum sp.および Coprothermobacter sp.によるトリオレインの分解は確認できなかった。

過熱水蒸気による食材・食品の殺菌

 キュウリとスルメに無芽胞細菌(ブドウ球菌,大腸菌,乳酸菌),酵母を塗布し,100~160℃で5秒間過熱水蒸気処理を行なったところ,無芽胞菌はいずれも死滅した。また,品質が劣化し易いため加熱殺菌できなかった食材や食品を対象に,過熱水蒸気処理の適用を試みた。キュウリを120℃~160℃で5秒間過熱水蒸気処理することにより原料中の芽胞数レベルまで菌数を減らすことができた。このときの品質を無処理のサンプルと比べた結果,官能的に有意な差は見られなかった。イチゴやトマトのような組織の柔らかい野菜や果実類は殺菌効果が得られる前に品質の低下が見られた。スルメ,チリメンを120℃~160℃で5秒間過熱水蒸気処理することにより原料中の芽胞数レベルまで菌数を減らすことができた。このときの品質を無処理のサンプルと比べた結果,官能的に差は見られなかった。

缶入り酸性食品から変敗原因菌の分離とその性状

 変敗した缶入り酸性食品から変敗菌を分離した。変敗菌は好気条件下では発育せず,ガス発生および芽胞の形成が観察された。分子生物学的手法を用いた同定を行った結果,Clostridium pasteurianumと推定された。分離菌芽胞の耐熱性試験を行った結果,pH4.0におけるD95℃値は10.4分であり酸性下で強い耐熱性を示した。また,栄養細胞はpH3.8での発育が観察されたが,芽胞はpH4.5以下で増殖しなかった。本変敗事例は,加熱殺菌後残存した芽胞が何らかの刺激で発芽および増殖したことが原因と考えられた。

圧力により誘導されるBacillus subtilis芽胞の発芽・死滅挙動

 100 MPa以下の静水圧により誘導されるB.subtilis芽胞の発芽や不活性化(圧力誘導発芽や不活性化)における圧力,温度,栄養素の影響について詳細な検討を行った。圧力誘導発芽は20-60 MPaではglucose broth中よりもリン酸緩衝液中でより顕著であり,また,両者の差は圧力が高くなるにつれ減少する傾向が認められた。リン酸緩衝液中での圧力誘導発芽の最適温度はglucose broth中における最適温度よりも高い傾向があった。B.subtilis芽胞はglucose broth中では20-100 MPa,30-70℃処理により3.0-5.0オーダー,リン酸緩衝液中では80-100 MPa,40-70℃処理により3.0-4.6オーダー発芽した。これらの結果より,圧力誘導発芽を殺菌処理として応用できる可能性が示唆された。

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