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食品工業技術センター 研究報告 第21号

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年1月12日更新

食品工業技術センター研究開発・成果>研究報告 第21号


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第21号 平成8年(1996)

エタノール耐性酵母の育種

 遺伝研究株のエタノール耐性を検討し,その中から耐性の強い株と弱い株を選んで交雑し四分子解析を行った。その結果,エタノール耐性の発現には複数の遺伝子が関与していると考えられた。これらの四分子の一倍体の中でエタノール耐性の強い株を選んで交雑してそのエタノール耐性を調べた。交雑株のエタノール耐性は交雑に用いた一倍体よりは劣っていたが,元の二倍体のそれより高い値を示した。実用株においても,H2酵母由来のエタノール耐性および醗酵力の強いH2h6/H2-5-62株を造成した。しかし,清酒もろみ中では従来の酵母とほとんど差は認められなかった。

清酒酵母から低温増殖性変異株の分離

 清酒酵母の紫外線を用いた変異処理により,低温増殖性(5℃)が向上した株の分離を試みた。その結果,広島6号酵母由来の選択株の低温下での誘導期間が親株より短縮していることが認められた。しかし,増殖速度の向上した株は得られなかった。その選択株は,10℃でも誘導期間が若干短縮していたが,15℃,20℃では,親株とほとんど差は認められなかった。醗酵力に関してはその選択株が10℃で親株より向上していたが,15℃,20℃では,ほとんど差が認められなかった。その醗酵力の向上はグルコース濃度10%,20%で著しかった。清酒もろみ中では醗酵力の向上は現象としては認められなかった。

清酒酵母広島2号・5号・6号の低温増殖性と発酵性

 酒酵母広島2号(H2),5号(H5),6号(H6)とそれぞれから取得した一倍体酵母の低温増殖力を比較した。その結果,H2>H6>H5酵母の順で低温増殖力が強かった。3つの酵母の中で,H5酵母の低温増殖力が特に弱いことが明らかになった。 低温下での醗酵力は,増殖力と同様,H2>H6>H5酵母の順に強く,H5酵母が10℃で特に醗酵力が弱いことが明らかになった。

ワイン酵母の低温増殖性と発酵性

 5種類のワイン酵母の低温増殖性・醗酵性を比較検討した。低温増殖性はほとんど差が認められなかったが,低温醗酵性はぶどう酒酵母協会3号(KW3)が優れていることが明らかになった。

高温発酵性酵母の育種

 高温増殖性のK.marxianus(HUT7182株)と実際のエタノール醗酵に用いられているS.cerevisiae(HUT7107株)の細胞融合を行った。融合株は得られたが,親株以上の高温醗酵力を示す株は得られなかった。HUT7182株からエタノール耐性の強い株を分離することによって,45℃で親株を上回る醗酵力を持つ高温醗酵性酵母を取得できた。

光合成細菌Rhodopseudomonas sphaeroides によるユビキノンQ10の生産

 光合成細菌R.sphaeroidesによるユビキノンQ10の生産の培養条件を調べ,実用面から食品排水(ミカンモラセス)に適した菌株の育種について検討した。

  1. 炭素源の違いによるユビキノン生産性の差はなかった。
  2. 今回用いた嫌気明培養装置では乾菌体濃度1.0g/lを越えると増殖が光律速となった。
  3. カロチノイド合成阻害剤およびユビキノン合成中間体を培地に添加したが,ユビキノン生産性の向上はほとんど認められなかった。
  4. 紫外線照射による変異操作により安定したスクロース資化性光合成細菌が得られた。
  5. 得られた変異菌株を用いることによりミカンモラセスからのユビキノンの生産工程を簡略化することが可能となった。

光合成細菌Rhodobacter sphaeroides による好気条件下でのリンの蓄積

 脱窒光合成細菌Rhodobacter sphaeroides forma sp. denitrificansを用い,好気条件下での菌体内のリンの蓄積を検討した。

  1. 好気条件下で培地中のリン濃度を変化させて培養すると,リン濃度が100ppm以上では対数増殖期で生育に伴ってリンを蓄積したが,50ppm以下ではリン含量が減少した。また菌体内のリン含量は最高で2%であった。
  2. 好気条件下でビタミン無添加の培地で培養すると,菌体内のリン蓄積はほとんど認められなかった。
  3. 好気条件下でリン欠乏状態からリンを添加しても,菌体内のリンの蓄積には顕著な変化は認められなかった。

曝気と次亜塩素酸ナトリウム併用によるキュウリの洗浄効果

 物理的洗浄(曝気)と化学的処理(次亜塩素酸ナトリウム,NaOClと略記)との併用におけるキュウリの洗浄効果を検討した。

  1. 曝気洗浄においては短時間域での洗浄効果が大きく,その流量は大きくなるほど洗浄効果は大きくなった。また,曝気流量が150l/min以上になるとキュウリ組織が物理的損傷を受け易くなる傾向が認められた。
  2. 曝気とNaOClとの併用洗浄では10分間でキュウリの初発生菌数(100,000~1,000,000/g)が100オーダー減少した。
  3. 曝気とNaOClとの併用洗浄は相乗的に作用し,それぞれ単独の場合よりその洗浄効果が高められた。

植物性食品抽出物による南極産オキアミプロテアーゼ活性の阻害

 南極産オキアミ塩辛の熟成を制御するため,植物性食品24種の水抽出物によるオキアミプロテアーゼの阻害について検討した。

  1. オキアミ粗酵素に対して,カゼインを基質とした場合,ハス>パセリ>ニラ>ニンニク(近似)ゴボウ>トマト>バレイショ(近似)カンランの順に強い阻害活性が認められた。比阻害率の大きさは,パセリ>トマト>ニラ(近似)ハス>ゴボウ>カンラン>ダイコン>ナスの順であった。マメ科植物はろ液混濁のため測定不能であった。
  2. 植物抽出液を添加した塩辛のアミノ態窒素生成量から阻害活性をみると,バレイショ,ナス,ニンジン,ダイズ,サイトウ,アズキ,サツマイモに強い活性が認められた。

かまぼこの物性に及ぼす市販植物性たん白質の影響

 市販大豆たん白質(23種類)と小麦たん白質(12種類)のかまぼこの物性に及ぼす影響について検討を行い,次の結果を得た。

  1. 植物性たん白質の3%塩化ナトリウム溶液可溶性窒素の製品間のばらつきは,大豆たん白質は小麦たん白質に比べて大きかった。
  2. 小麦たん白質を添加したかまぼこは,大豆たん白質を添加したものに比べて,ゼリー強度は大きく,圧出水分率は小さい傾向が認められた。
  3. 植物性たん白質添加かまぼこのゼリー強度は,大豆たん白質を添加した場合は大豆たん白質の3%塩化ナトリウム溶液に不溶性の窒素量と,また,小麦たん白質を添加した場合は小麦たん白質自体のゲルのゼリー強度と高い相関があった。

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