国連アジア太平洋統計研修所(SIAP)実地研修
国連アジア太平洋統計研修所(SIAP)実地研修を実施しました!
国連アジア太平洋統計研修所(SIAP)が,国際協力機構(JICA)と共催で,開発途上国の政府職員を対象に,統計能力の向上に向けた研修である「ポスト2015開発目標のモニタリングに係る統計の作成能力の向上」コースを8月から12月の4か月にわたり実施しました。
この研修の一環として,次のとおり,研修生一行が広島県を訪れ,県が実施している統計調査(主に「家計調査」)について学びました。※「家計調査」は,統計法に基づき,国が都道府県を通じて実施している「基幹統計調査」のひとつ。
期 間:平成28年10月19日(水曜日)~21日(金曜日)
対 象:アジア太平洋地域などの開発途上国10か国の政府統計職員10人
(ブータン,エジプト,ガーナ,イラク,モーリシャス,ミャンマー,サモア,ソロモン諸島,タジキスタン,東ティモール)
※同じ日程で,広島県以外に宮崎県が別の研修生の受入れを行いました。
研修の背景
統計は,経済,社会等あらゆる分野の政策を決定する上でなくてはならないツールですが,統計制度が未だ不十分な国にとっては,貧困からの脱却等を目指す上でその整備が不可欠です。
また,近年は,環境問題など世界全体で取り組まなければならない課題が山積していることを踏まえ,国連で「SDGs(持続可能な開発目標)」が採択され,各目標の達成度の検証に必要な公的統計データを作成するための基礎的知識と実務能力の養成を図ることが,各国の重要かつ緊急の課題です。
※「SDGs」とは,平成27年9月に国連サミットで採択された国際的な開発目標で,先進国を含む国際社会全体の開発目標として,17のゴールとその下位目標である169のターゲットが掲げられたもの。
しかし,開発途上国では,十分な統計実務に関するノウハウと研修システムを持っていないため,統計研修を専門に担う国連唯一の機関であるSIAPがそれらの国を対象に研修を実施することにより,統計制度の発展に大きな役割を果たしています。
ちなみに,SIAPは,平成28年3月末現在で,131の国と地域から延べ15,514人の研修生を受け入れています。
なお,広島県においては,前回平成19年に続き,通算8回目の受入れとなります。
1日目・・・・・・10月19日(水)
県庁において,県統計課長への表敬訪問の後,県勢概要,県統計課の概要及び県家計調査の概要説明に続き,県統計課執務室の見学を行いました。
県勢概要,統計課概要及び家計調査概要説明
記念写真撮影
統計課執務室見学
2日目・・・・・・10月20日(木)
家計調査に協力していただいた世帯(広島市)を実際に訪問し,調査に関する率直な感想や自らの家計を見直すきっかけとなったこと,良かった点などについて,質疑応答を交えながら学びました。
また,家計調査の調査員からは,調査実務(世帯への協力依頼の際に工夫した点など)について,お話を伺いました。
家計調査区を徒歩で一周

いよいよ,協力世帯の御自宅へ

家計簿を見ながらあれこれ質問
一生懸命にメモ
真剣なまなざし・・・
ちょっと一休み
協力世帯へ色紙贈呈
調査員へ色紙贈呈
記念写真撮影
日本の一般家庭にお邪魔するのは初めての研修生ばかり。
日本の家屋や家具の配置等,自国との違いが物珍しくもあり,大変貴重な経験となりました。
協力世帯の方々が,世界地図を見て研修生の出身地を予め勉強したり,広島にちなんだお茶菓子を用意してくださるなど,本当に細やかな心配りをしてくださったお陰で,スムースに研修生と話を始めることができました。
世帯訪問後の質疑応答
「意見交換会」で研修生から謝意の歌「もみじ」♪披露
歌のお返しとしての琴演奏
皆さん,琴に興味深々・・・
民族衣装の研修生と和装
記念写真撮影
調査員さんが千代紙で折ってくださった「鶴」を研修生の皆さんにお渡ししました。
時間があれば,ゆっくり折り方もお教えできたかもしれません・・・
3日目・・・・・・10月21日(金)
広島県を代表する企業の「マツダミュージアム」,また,世界遺産である「原爆ドーム」及び平和記念資料舘周辺を見学しました。
秋の行楽シーズンということもあり,いずれも修学旅行生や外国人観光客等で混雑していました。
マツダ工場全体の説明
マツダの歴史を学ぶ
歴代マツダ車に見入る研修生
エンジンの仕組みを学ぶ
話題の「カープ」と同じ赤い車で各自記念撮影
平和記念公園周辺を見学
相生橋たもとの石碑
平和の鐘
峠 三吉の詩碑
献花台前
集合写真撮影
実地研修を終えて
あっという間の3日間,しかも,最終日の午後2時過ぎに発生した「鳥取県中部地震」の影響で帰りの新幹線出発が遅れ,研修生一行は約1時間遅れで帰京されました。ケガや病気もなく無事研修を終えられ,担当者としてはホッとしました。
しかし,何より,研修生を快く受け入れてくださった協力世帯の温かいおもてなし,細やかなお心遣いには感謝の気持ちで一杯です。調査員さんにも積極的に御協力いただき,ありがとうございました。
また,訪問企業のマツダさん,広島平和記念資料館のピースボランティアさんほか,様々な人々にも大変お世話になりました。
「家計調査をやってみて良かった。家計を見直すきっかけにもなった。」と率直におっしゃってくださった協力世帯や,苦労して集めた統計データがどのように集計・分析されているか認識し,責任感を持って調査員を務めてくださっている方々との交流を通じて,精度の高い統計調査の重要性や調査への協力を通じた地域貢献など,今回の実地研修を通して,公的統計調査の意義を改めて感じていただき,研修生の皆さんが各国へ帰国後,自国の政策へ何某か反映させ,より良い暮らしへと繋げることができれば幸いです。







